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2018.11.04
アイススケート

[アイスホッケー]得点ラッシュ止まず中大に6-0!上位争いに弾みを付ける

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦

11月3日(土) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


◯東洋大6―0中大

 

[ゴール(アシスト)]

4:00 所(出口、福田)

29:58 阿部(中村)

39:13 渡邉(坂本)

49:03 所(古川誠)

53:43 坂本(石橋)

58:42 猪狩(中村、阿部)



2ゴールを挙げたFW所


GK古川駿は無失点の立役者となった


攻守ともにチームに貢献したDF渡邉



 関東大学アイスホッケーリーグ戦(以下、リーグ戦)の1巡目で勝ち点を分け合った中大との一戦。FW所(社3=駒大苫小牧)の先制点で勢いに乗ると2ピリ、3ピリでも得点を重ね、6-0の大勝利を収めた。

 

 

 3位以上を狙うにはこれ以上勝ち点を落とせない東洋大は序盤からアグレッシブなプレーを見せた。すると開始4分、早速試合が動く。PP(パワープレー)の状況でFW出口(社4=駒大苫小牧)が離れた位置からゴールを狙うと、こぼれたパックをFW所が押し込み幸先よく先制に成功する。しかしその後はどちらもペースを譲らない展開が続いた。18分には奇(社3=宣徳・韓国)のシュートのリバウンドにFW阿部(社4=白樺学園)が反応し再びシュート。しかしこれはクロスバーに阻まれゴールとはならない。


 追加点を奪いたい2ピリでは開始5分にPPのチャンスが訪れる。しかし中大の隙のない守備をこじ開けることができない。その中で2ピリ開始9分、DF中村(社3=八戸工大一)が放ったシュートのリバウンドをFW阿部が叩き追加点を奪う。この得点で勢いに乗った東洋大は攻撃の手を休めずゴールに向かった。その2分後にはFW清水(社2=白樺学園)が鋭いシュートを放ったが、これは惜しくもゴールポスト。その後SH(ショートハンド)の局面を迎えたもののGK古川駿(社4=八戸工大一)を中心にDF陣が安定した守備で守り抜き、2ピリ終了間際に流れは再び東洋大に。FW坂本(社4=八戸工大一)がパックを運ぶと、パスを受けたDF渡邉(社4=日光明峰)が勢いそのままにシュートを放つ。これがGKの右肩をすり抜け3点目となった。


 続く3ピリでも得点ラッシュは止まらない。3ピリ開始9分、FW古川誠主将(社4=白樺学園)がゴール前で相手DFからパックを奪うと素早くフリーのFW所にパス。FW所はGKとの1対1を落ち着いて沈めた。その4分後にはFW石橋のシュートがこぼれたところをFW坂本が確実に決めると、試合終了2分前にはゴール前の混戦の中でFW猪狩(社2=駒大苫小牧)がダメ押しの6点目。3ピリで一気に点差を突き放した。中大相手に計6ゴールを挙げた東洋大。これからの上位争いに向けて貴重な勝ち点3をつかみ取った。



 無失点かつ大量得点で勝利し、これからの対戦に弾みを付ける結果となったこの試合。DF渡邉は「自分たちのテンポで試合ができた」と東洋大のホッケーに手応えを感じている。連戦となる次戦の相手は現時点で2位の明大。1巡目で完封負けを喫している強敵ではあるが、東洋大が順位を上げるためには勝利が絶対条件だ。「勝つ、ただそれだけです」と言い切ったのはFW所。下剋上はまだ始まったばかり、この勝利の勢いそのままに明大にリベンジを挑む。



◼️コメント

・鈴木監督

相手はいいチームで押し込まれるシーンもあった。今日は60分間自分たちがやるべきことを集中してやり続けた結果が数字に表れたんだと思う。(60分勝ちについて)優勝には後がない状況。結果はコントロールできることではないので内容にこだわっていこうという話を選手たちにした。それを選手たちが実行してくれた。(無失点について)中大に無失点でこれだけ点数を取れたのはチームの成長を証明してくれたと思う。(これから上位校との試合が続くが)けが人が多い中でいい結果を残せたことはチームの自信になった。次にいい弾みを付けられたと思う。明日は新しいゲームなので0から気持ちと体をつくりなおしていきたいと思う。(次戦に向けて)1次リーグはかなり厳しい戦いだった。明日は新しいゲームなので自分たちがやることをどれだけ集中してできるかがカギとなる。今日と一緒でしっかり走って当たって全員ホッケーを目指して戦いたい。


・GK古川駿(社4=八戸工大一)

久しぶりに東洋らしいホッケーができて中央相手に完封したのが初めてですし、たぶん今シーズン、ディヴィジョンAの相手と試合して完封したのが初なので個人的にもうれしいです。(無失点への意識)完封できたらいいなとは思っていたがまずは勝つことが大事だったので一つ一つのプレーに集中してやっていた。(コンディションは)練習のときとか午前中のドライのときとか体の調子は良かったのでいつも通りいい準備して臨めた。(勝因は)いつも通り、走って当たって東洋らしいホッケーをしようということで、それを達成できた試合だったと思うのでよかった。うちのプレッシャーも速かったし、持ち味のスピードとかフィジカルの強さとか東洋らしい部分を全面に出せた試合だったと思う。このプレーを続けていければどのチームにも負けないくらいの力はあると思うので明日の試合もしっかりとこのプレーを続けていけたらと思う。


・DF渡邉(社4=日光明峰)

スタートからみんな足が動いていて、自分たちのテンポで試合ができたおかげでこういう6−0という結果になったと思う。(勝因は)0で抑えられば負けることはないので、PKとか結構多かったが、みんな体張って守ったり、シュート出したりできたところだと思う。(自身のゴールの振り返り)1人FW、もう1人はFW久米がいたが、久米にミドル走らせて坂本からパスがもらえればいいなと思っていた。あいてるところに入ってあとはそのままゴールを決めた。(DF面について)みんなすごくコンパクトに守っていてPKも言われたことをみんなしっかりやって、課題とかは個人個人まだあるが、みんなよく守っていたかなと思う。(課題は)細かいミスとかはまだあるので、そういうところをもっと無くしていきたい。(次戦に向けて)勝たないと優勝はないので、今日よりももっと成長して東洋らしいホッケーをして60分間通してやれればいい結果につながると思うので、今から準備したいと思う。


・FW阿部(社4=白樺学園)

1次リーグのときと中大のメンバーは少し違ったが、それがどうこうというより自分たちのホッケーができた。1ピリからみんな走っていたし流れとしても良かった。自分たちのやるべきことをやれば今日のような結果につながると感じた。(自身のゴールシーンは)ニュートラルゾーンで敵をかわしたときに、敵のバックチェックもきていなくて、うちのディフェンスがジャンプアップしてくれて、ここで決めたらいい流れになると思った。絶対決めてやると思っていた。パックがポストに当たっていいところに返ってきたのでそれを決めるだけだった。(同じセットのメンバーは)FWの2人とも2年生で、スキルもあるし視野も広くて周りを見れて、パスもシュートもできて足も速くていい選手。すごくやりやすい。(今日のオフェンス陣は)一つ目も二つ目も三つ目も個人個人がやらなきゃいけないことができていたと思うし三つ目も点数を決めてくれていた。どのセットもチームのために動いていたと思う。(次戦に向けて)一巡目では完封で負けている相手。明治は攻めも守りも優れているチーム。自分たちもいい流れできているので今日みたいないいプレーをしてみんなで勝ち点3を狙って、明治をぶっ飛ばしたいと思う。


・FW所(社3=駒大苫小牧)

チームとしていいゲームだったと思うし、次戦に向けていい流れをつくれるような試合だったと思う。(得点を振り返って)1点目はPPで出口さんがいいシュートを打ってくれて、そのリバウンドを叩く形。2得点目も古川さんが僕にいいパスをくれて、あと決めるだけだったので。2人に助けられた試合だった。(その時の心境)先制点ってことでいい流れ持ってこれたことがすごく嬉しかった。もう1点は相手を突き放すような点を決めることができて、みんなに安心してもらえるゴールでよかった。(完封勝利に関して)それはキーパーのおかげと、僕自身は反則が多かったのでそういうシーンでDFやFWがしっかりブロックしてくれたり守ってくれたおかげで、0点で抑えられたんだと思う。(明大戦に向けて)勝つ、ただそれだけです。



TEXT=金澤瑞季 PHOTO=外狩春佳、伊藤なぎさ、川口朋珠