Article

記事


2018.11.12
アイススケート

[フィギュアスケート]入賞者はないものの、インカレへの期待高まる東インカレに

12回東日本学生フィギュアスケート選手権大会 兼 第91回見本学生氷上競技選手権大会

 

1110日(土)~11日(日) 東大和スケートセンター

 

◆女子5級クラス

10位 38.50点 山田(営4=文京学院女子)

団体6位 8点

 

◆女子6級クラス

9位  58.83点 吉藤(社2=日出)

11  58.04点 小林(社4=山村国際)

12  58.02点 水上(社3=桜町)

団体1位 109

 

◆女子7、8級クラス

12  81.11 濱谷(社4=富士見丘)

16  72.98 遠藤(社3=日本橋女学館)

23  64.61 川上(ラ3=中京大中京)

27  63.19点 海津(社1=武修館)

団体4位  54



切ない演技を見せた濱谷



遠藤はジュリエットをしっかり表現


惜しくも入賞を逃した吉藤


団体優勝に笑顔を見せる(左から)小林、水上、吉藤



 日本学生氷上選手権大会(以下、インカレ)への出場権を懸けた第12回東日本学生フィギュアスケート選手権大会(以下、東インカレ)が行われた。完璧な演技とはいかなかったものの、女子7,8級クラスの濱谷(社4=富士見丘)や遠藤(社3=日本橋女学館)がインカレへの切符を手に入れ、6級クラスでは昨年に続いて団体優勝を果たすなどの結果を残した。

 

 「現役生活で一番緊張した」という濱谷の演技は「Romeo +Juriet」。前の大会での悪いイメージが残る中で挑んだフリーは“強く、切ない大人の女性”がテーマとなっている。力強い振り付けから演技の幕が上がると、スピード感のある滑り。そして一転してジュリエットの切ない気持ちを美しいステップで表現していき、昨年は逃したインカレの舞台へのチャンスを見事つかみ取った。また、遠藤もジュリエットを演じ切る。序盤のトリプルが詰まり気味のジャンプとなったが、これとコンビネーションジャンプ以外は軽やかにジャンプを決めてインカレ出場枠をギリギリ通過した。

 

 5級の山田(営4=文京学院女子)は10位、最多人数の6級でも吉藤(社2=日出)を筆頭に上位に食い込むなど各級で活躍を見せた選手たち。しかし、まだまだ各々の目指す演技には届いていない。レベルアップを図るとともに、濱谷の「みんなに感謝の気持ちを演技で伝えたい」という思いのような熱い気持ちでさらなる高みを目指していくだろう。



■コメント

・濱谷(社4=富士見丘)

演技内容としては悔しいというかあまり完璧ではなかったが、現役生活の中で一番緊張した試合で、これをつなげられなければ次はないという状態だったので、今の自分にできることを全力でやろうという気持ちで頑張った。それが結果につながったのかなというのは最後に結果が出て思った。(終わって)とりあえずほっとしたというか、すごく演技が良かったわけではないけど、今自分が演技で人に伝えたいこととかを少しは伝えられたかなと思う。(一番緊張したのは)この前に個人戦の東京ブロックという大会で同じフリーでボロボロな結果だった。そこから同じ曲、同じフリーだったのでその悪いイメージを残したままのこの試合がさらに緊張したというのもあった。あとは「絶対に最後のインカレに出たい」という気持ちが強すぎて、緊張してしまった。(このフリーは)最初は強く、監獄でジュリエットがもがいているという強い女の人。だけど最後はロミオに捧げる切ない気持ちっていうのを表現できるようにやっている。切ないとか、大人の女性を演技できればいいなと思っている。最後に私のジュリエットは「死ななくていいよ」って。最後ロミオに会いたかったなって切ない気持ちで終われる女性を表現しているって振り付け師の方に言われていた。(良かった点)最初のミスは緊張したからしただけで普段は決まっているのでそういうところをしっかりやって、パーフェクトというよりも一つ一つに集中してジャンプに取り組めた。その気持ちの持っていきかたとかは次につなげられるかなと思う。(部員たちは)本当に温かくて、応援が東洋の人たちだけじゃなくていろんな大学の友達とか全員の声援が聞こえてきて、感謝しながら滑るってこういうことなんだなと感じた。(インカレに向けて)インカレはもうたぶん引退試合なので、みんなに感謝の気持ちを演技で伝えたいと思う。演技で部員に恩返しをしていきたいっていう今シーズンの目標。インカレに行けるチケットを手に入れられたので、集大成の舞台で最後みんなに恩返しをして、自分の演技で終われたらいいかなって思っています。全国から選ばれた30人が出てるということでさらにハードルが高くなると思うけど最後の舞台なので自分らしく、今自分にできることを全力でできたらいいなと思います。

 

・遠藤(社3=日本橋女学館)

表現は自分の中で結構良かったが、トリプルとコンビネーションジャンプが少しつまってしまったことが悔しい。他のつなぎの部分などはきちんとジュリェットを演じられたと思う。(強化してきた部分は)スピードのある中でジャンプを下りると見映えが良くなるので、スピードのある中で何度も何度も練習したり、失敗したジャンプを成功するまで終わらないというような練習をしてきた。自分はノーミスで滑ろうと思っていて完璧でやりたかったので、少しミスがあったことが悔しい。(課題は)コンビネーションジャンプを全部決めること。そしてトリプルが入っているのでそのトリプルを決めることが今後の課題になってくると思う。(次の演技に向けて)前回の試合でノーミスで滑ることができ、それは自分の中で進歩したなと感じている。ノーミスで滑ることに意味があると思っているので、次の大会でもジャンプを全部決めて、その中でも自分の思い描いている物語を見ている人に伝えられたらなと思う。

 

・吉藤(社2=日出)

(今日の演技を振り返って)今日は、全体的にはまあまあまとめられたかなと思ったが、一番得意なダブルアクセルが2本ともしっくりいかなくてすごい悔しいなと。終わったときには悔しさがあったけど、順位や点数が出たときは思ったより良くて、ミスはあったがそれでネガティブにならないで、もしそれを飛べてたらもっと上にいけるんだなと気づけたので、自信をなくす事もいいんだなって、ミスはあったけど良い経験になったかなと思った。6級女子は人数が多くて、インカレ枠が取れても限られた人数しか出られないのですごい厳しい状況だけども、やっぱり同じ級の子が部内に何人もいて、全員が出られる状況じゃないとみんな切磋琢磨してすごい周りの雰囲気も良くなるので、それを刺激として自分も出られるように頑張りたいし、出られなくなってもでる人のサポートをしっかりやっていきたいと思っていて、個人競技だが、団結力とか大事だなと思っている。



TEXT=越塚日南 PHOTO=望月優希、森美香子、加藤勇大