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2018.11.27
剣道

[剣道]「一本の重み」が勝負分けた 新人戦三回戦敗退

第64回関東学生剣道新人戦大会

11月25日(日) 東京武道館


一回戦 東洋大 7ー0 千葉工大

二回戦 東洋大 2ー0 慶大

三回戦 東洋大 2ー3 東海大


1年生ながら果敢に攻めた奥


  関東大学剣道新人戦が開催。東洋大は一回戦、二回戦と快勝するも、三回戦の東海大にあと一歩及ばず。三回戦で敗れはしたものの、戦いの中でも終始攻めの剣道を貫いた。


  1、2年のみが出場を許される今回の新人戦。今季全日本学生剣道選手権大会でベスト16に入るなど、成長著しい剣道部が力を見せた。初戦の相手は千葉工大、先鋒・奥(営1=郁文館)が幸先よく2本勝ちで先制すると、後続も流れに乗り7-0で完勝。続く慶大との二回戦は2点のリードを危なげなく守り切り、一、二回戦とともに無失点で切り抜けた。


  三回戦は東海大との一戦。オーダーを少し変えて臨んだ今試合、先鋒に入った大野僚(文2=東海大浦安)が先制を許したが、次鋒・真野(法1=九州学院)が1本勝ちでカバーし同点。五将・奥が再度勝ち越されるも、三将・田中(文1=前橋育英)が取り返す。両者一歩も譲らない激しい戦いが繰り広げられる中、勝負の行方は大将・遠藤(ラ2=埼玉栄)に委ねられる。


 試合時間も半分に差し掛かるころ、遠藤が動いた。相手の隙を見逃さずに一本を正確に決める。勝利へ一歩近づき、チームにも活気があふれだす。しかし直後、相手大将の竹刀が遠藤の面へ叩き込まれた。すかさず同点に追いつかれると、試合終了間際に追撃の一本を許し勝負あり。「みんながつないでくれたのに自分で負けてしまって悔しい」と遠藤。劇的な逆転勝利の光景を目の前にした、悔しい結果に終わった。


 「一本の重要さを痛感した」と板原監督。接戦をものにしきれなかった悔しさは、今後の成長の糧となるだろう。新人戦のチームをまとめた岡本(文2=拓殖大紅陵)は「みんなでひとつになって戦えたので良かった」と新チームに向けて好感触をつかんだ。次回は女子の新人戦大会。好成績を残して、来季へのさらなる飛躍につなげる。



■コメント

・板原監督

なんとも惜しい試合だった。(一、二回戦と)いい形で勝ち上がったので、東海大に挑めるとは思っていた。全日本の試合にも一二年生が出ていて、そのメンバーが残っていたのでいい形では臨めたのではないかと思う。(収穫と反省点は)一本の重みをもう一度記憶に残して、今後に残して行けたらと思う。(女子新人戦について)全日本に出たメンバーもいるので、ひとつでも多く、チャレンジ精神で頑張っていきたい。


・岡本(文2=拓殖大紅陵)

今日の試合は一回戦からチームの流れが良く試合前から良い雰囲気で挑めた。一試合目、二試合目と良い試合ができ、最後の試合では、みんなが力を出し切れたが、あと一本のところで負けてしまったのでそこは反省し次につなげたい。最後の試合で一本差で負けてしまったので一人一人が自分が一本取るという気持ちで挑むことが課題だと思う。みんながチームの事を考えながら試合に取り組めていた事は収穫だった。先日の大会で関東団体3位になり、東洋に勢いがある中で1、2年だけで勝てないと3、4年生の力に頼っているとなってしまうので、1、2年生だけでも東洋は戦えるんだという気持ちで挑む自覚を持ち、本番でもみんなの気持ちが1つになって戦えたので良かったと思う。2年生は来月の大会へ向けコンディションを整えていき、チーム全体としては一人一人が自覚を持ってこの冬の稽古に取り組んでいきたい。


・遠藤(ラ2=埼玉栄)

試合に入る前からとてもチームワークの雰囲気がよくてしっかりやっていけるなと思って試合に臨んで1、2試合目はチームの流れを意識して勝ち上がることが出来たが最後は東海大学を相手にみんなが繋いできたのに自分で負けてしまって全部崩してしまったのがとても悔しい。勝つためには最後は気持ちだと思うから普段の生活から意識して次の試合につなげたい。


TEXT=大谷達也 PHOTO=長嶺歩未、林莉子