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2018.12.24
レスリング

[レスリング]平成最後の天皇杯!川畑が全日本初となる3位入賞

平成30年度 天皇杯全日本レスリング選手権大会

12月20日(木)〜23日(日) 駒沢体育館


男子フリースタイル

79㌔級 川畑(法3=樟南)3位

125㌔級 外山 (法2=霞ヶ浦)予備選敗退


グレコローマンスタイル

61㌔級 菅原(社3=秋田商)予備選敗退

97㌔級 中村(ラ4=宮崎農)予備選敗退

接戦を勝ち抜き表彰台に上がった川畑

大学最後の試合となった中村

6分間粘りの試合をした外山

初出場で全日本のレベルの高さを感じた菅原

 天皇杯全日本レスリング選手権(以下、天皇杯)が行われ、4名出場。男子フリースタイル79㌔級で川畑が3位に入賞した。


 唯一の4年生である中村は、グレコローマンスタイル97㌔級に先陣を切って出場。「最後くらいは思いっきりやろう」と気合十分で臨んだ。開始50秒で相手の体勢を崩して2点を先制。その後は拮抗した試合が続いたが、相手のフェイントに合わせてしまい、前半終了間際でフォール負けとなった。今大会が東洋大として最後の出場である中村は試合後「4年間続けられたこと、最後の最後までやりきれたことが本当に大きい」と4年間を振り返った。

 続いてフリースタイル125㌔級に外山が出場。片足タックルなどを果敢に狙ったが、結果は0-8で判定負けとなった。しかし本来の階級より重い相手と6分戦い抜いたことは収穫であり「6分粘れて良かった」と自身の戦いを評価した。 

 3日目には天皇杯初出場となった菅原が登場するも、全国のレベルは高く開始1分20秒でのテクニカルフォール負けとなった。試合後、今大会を振り返って「2020年のオリンピックの選考にかかっているような選手も多くいるので、その舞台に立てて光栄だった」とコメントした。  

 最終日に出場した川畑は、エースの威厳をみせ表彰台に上がった。初戦は井筒(拓大)との試合。次々と攻撃仕掛ける井筒に苦戦を強いられ、アクティビティタイムで1点を取られる。場外で1点を取り、試合を振り出しに戻すも後半に1-3までリードを許す。ラスト1分で片足タックルから相手をコントロールしたように見えたが、場外で井筒にポイントが入った。チャレンジをするも、判定は変わらずこのまま敗退となった。この試合について川畑は「最後に逃げられたのがすごく悔しい」と振り返った。

 しかし井筒が決勝に進出したことにより、3位決定戦に回った。1点を先制するも、バックで2点を取られる。それでも果敢に攻め、パッシブや場外で再びリード。1分を切り、得意のタックルが決まり5-2とリードを広げる。残り45秒は相手の猛攻を耐え抜き試合終了。天皇杯で初となるメダルを獲得した。復帰戦だったが、「下半身を走ったりして俊敏性を上げたりした。感覚はよかった」とけがをしながらも行ってきた努力が実を結ぶ結果となった。

4年生のほとんどが引退し、新体制となったレスリング部。前主将の中村は「しっかり地道に練習していって一人でも多くこの舞台に立ってほしい」と後輩たちにコメントを残した。この言葉通り来年に行われる明治杯全日本レスリング選手権では、さらに多くの選手の出場に期待だ。


◾︎コメント

・中村(ラ4=宮崎工)

自分から点も取れたので、やりきれたとは思っている。いつもの投げて、点を取ってそこから守るじゃないが、6分戦うといういつものスタイルにいけるかなと思っていた。しかし、そこで相手がきたときにそこに合わせてしまったというのがある。今までの試合は自分的に消極的な感じだったので、最後くらいは思い切りやろうと思った。相手からきた時に合わせていこう、と思ったがそこで少し力が足りなかった。悔しいが、やりきれたと思う。(4年間を振り返って)いろいろあったなと。全日本は2年生の時から出さしてもらって、とてもいい経験になった。何より4年間続けられたこと、最後の最後までやりきれたことが本当に大きい。(後輩たちへ)新体制になって、いろいろ大変なことはあると思うが、しっかり地道に練習していって一人でも多くこの舞台に立ってほしい。

・川畑(法3=樟南)

決勝にいけるチャンスだったので、最後のりきれなかったところがすごく悔しくて、最低限3位を獲れたことはよかった。(1試合目は競った展開となったが)ラストの20秒くらいから足を取ったがそこからラストギリギリで押し出そうと考えていたらそのまま逃げられたのでそこがすごく悔いが残っている。1試合目と2試合目の間では次負けたらなにもないので最低限メダルをとろうかなと思って頑張った。(復帰戦となったが強化してきた点は)下半身を走ったりして俊敏性を上げたりした。復帰戦の感覚はよかった。(試合スタイルの変化について)みんなに酸欠や動きが固かったと言われたのでそこは練習通りの動きが出来なかったのは悔しい。(今年1年を振り返って)最後に全日本で3番をとれたので良かったかなと。(主将としての意識の変化は)練習とかあまり出ないので、全員しっかりやる気にさせてチーム全体としていい雰囲気で練習していければいいなと思う。(来年度への意気込み)来年度はリーグ戦で明治大学を倒すのが自分の目標なので、チーム全員で頑張っていきたい。


・菅原(社3=秋田商)

東日本選手権から今日の大会に向けて特に守りを頑張り、6分間は試合をしたいなという気持ちで臨んだが相手の方が上だった。初めての全日本選手権で、2020年のオリンピックの選考にかかっているような選手も多くいるので、その舞台に立てて光栄だと思う。緊張はしなかったが、1回目に技を掛けようとしても掛からなかったし、グレコローマンの技をあまり持っていなかったのは残念だった。来年は4年生で最後の年なので悔いの残らないように頑張りたいと思う。


・外山(法2=霞ヶ浦)

ボロ負けすると思っていたので、6分粘れたので良かったかなと思う。来年からはまた97㌔級に戻す。(125㌔級は)ちょっと重すぎる。僕たちはリーグ戦から始まるが、みんなで練習して勝って8位目指して。それでその後の試合も勝っていきたい。

TEXT=梅山織愛 PHOTO=小野由佳莉、稲村真織