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第71回平成国際大学長距離競技会
12月22日(土) 鴻巣市陸上競技場
男子5000m
12組
1着 坂本 15'02"49
7着 齋藤 15'08"31
10着 柴田 15'12"25
31着 前之園 15'43"43
16組
4着 松島 14'44"59
7着 藤城 14'48"66
DNS 中村駆
DNS 腰塚
男子10000m
9組
1着 蝦夷森 29'46"16
6着 杉村 29'57"03
8着 山口 30'00"48
10着 中野 30'04"15
14着 定方 30'09"94
15着 山本瑛 30'11"41
25着 岡里 30'39"98
28着 八重樫 31'03"63
32着 石川 31'10"46
DNF 小田
先頭集団をけん引する走りを見せた蝦夷森
平国大記録会に男子長距離、中距離部門が出場。男子10000mでは蝦夷森(ラ1=愛知)が自己ベストを大幅に更新する走りで、箱根駅伝(以下、箱根)に向けチームを勢いづける結果となった。
箱根のエントリーメンバーから外れた選手を中心に出場した今記録会。男子10000m最終組は留学生ランナーのタイタス(武蔵野学大)を先頭に1km2分52秒と比較的ハイペースな入りで展開された。そこに食らいついたのはルーキー・蝦夷森。後半に入っても粘り強さを発揮し、終始先頭をけん引する積極的な走りを見せた蝦夷森は組トップでフィニッシュ。「来季に向けて、すごくいい走りをしてくれた」と酒井監督も納得のレース運びだった。
今記録会は蝦夷森たっての希望で出場したレースだったという。4月に開催された平国大記録会を最後にけがで練習が積めない期間が続いたが、手ごたえをつかんだのは先日の日体大記録会。故障明けながら5000mを14分台でまとめ、自信をつけた。勢いに乗った蝦夷森は今回、大学に入って初めての10000mで自己ベストを1分更新する29分46秒16をマーク。「自分に合格点をあげたい」と蝦夷森。来季の活躍を期待させる結果を残した。
チームとして1年間の集大成である箱根まであとわずか。「箱根に向けての後押し」が狙いだったという今記録会は、蝦夷森を中心とした好記録がチームに勢いをもたらすはずだ。「初心にかえって感謝の気持ちで挑みたい」と酒井監督。勝負は目前に迫っている。
▪コメント
・酒井監督
(出場の意図は)箱根のエントリーメンバー以外の年末最後の試合だったが、やはり出るからには自己ベスト更新だったり、来シーズンにつながる走りをしてほしいなと。箱根に向けた、最後までしっかり諦めないんだという後押しできるような、そういうことを目的としていた。(蝦夷森選手が1年生なからいい走りを見せたが)今季、蝦夷森は学年主任を務めながら思うような練習が継続できない日々が続いていた中で、最後にこうやって来季にすごいつながるような、すごくいい走りをしてくれた。今回は、本人たっての希望で1万mを走った中での組トップでのゴールだったので、来年はメンバーに入ってもらえるような走りを期待したい。(箱根に向けて)出雲、全日本と優勝を狙いながらの2番と3番だったので、箱根だけはしっかり昨季以上の結果が残せるように、残りの日数を大事にしていきたい。また、今年度はいろいろなことがあったが、もう一度初心に戻って箱根ではしっかりミスのないように、感謝の気持ちを持って挑みたい。
・蝦夷森(ラ1=愛知)
入学してからけがで練習ができなくて、12月の初めに日体大で14分台を目標にして、達成できたので自分の中で少し自信になった。今回も強い気持ちで臨むことができた。前半少し厳しかったが、先輩が引っ張ってくださって付くだけだと思って走った。粘りの走りができたと思う。大学入って初めての10000mだったので、とにかく付くだけだと思っていた。プラン通りのレースができたと思う。自分に合格点を与えたい。まだまだ練習を積んでいけばタイムは出る感触はあったので、やっと大学に入って練習の成果が出てきたと思う。(今後は)箱根駅伝はサポートに回って、しっかりチームの総合優勝に少しでも力になれるよう頑張りたい。これからは冬場でハーフを走って、春先で六大学対校や関東インカレでメンバーに入ってしっかり結果を残すことを目標にしていきたい。
TEXT=大谷達也 PHOTO=小野由佳莉