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2019.05.14
準硬式野球

[準硬式野球]国士大に勝ち点献上 「準備を大切にしていきたい」

令和元年度東都大学準硬式野球春季1部リーグ戦・国士大2回戦

5月13日(月) 上柚木公園野球場

●東洋大2-3国士大

(イニングスコア)


国士大
東洋大


(東洋大)

竹内(ラ2=石橋)-西本(ラ3=岩国)


二塁打:伊藤(七回)、土屋(七回)




粘りの投球を見せた竹内


国士大の優勝を見て「秋は自分たちがマウンドに集まりたい」と土屋主将は語る



守備が終わるとベンチに控えている選手が笑顔で迎える


国士大1戦目を落とし、勝ち点獲得に後がなくなった東洋大。初回に先制され追い上げを図るも打線が伸びず2-3で敗戦した。


 先発を務めたのは竹内(ラ2=石橋)。初回、2番を四球で塁に出すと連打を許し2点を先制される。その裏、長谷川(ラ2=成立学園)が中前打で出塁するも併殺され得点とはならない。「フォームが安定して投げられた」と振り返った竹内は三回から六回を三者凡退に抑えた。竹内を援護したい打線は、七回に先頭の伊藤(ラ3=成立学園)と続く土屋主将(社3=習志野)が連続二塁打で出塁し1点を返す。1点差となるも九回、暴投と失策により出塁を許すと右前適時打で1点を追加されてしまう。追いつきたい状況で先頭の髙橋(法3=八戸学院光星)が左前打、土屋主将も右前打を放ち青木(ラ3=長野西)の犠打で1点を得るが、後が続かず試合終了。東洋大が悔しさに包まれる一方、この試合の結果で優勝が決まった国士大はピッチャーの元へ集まり歓喜した。 


 前日の1回戦と同じく竹内が少ない失点で抑えたものの打てていない状態を土屋主将は「野手が不甲斐ないという言葉に尽きる」と口にした。打てる主力選手が打てないと勝てない。これが東洋大の現状だ。「打てるメンバーとの違いっていうのは練習」(松井友学生監督)というように選手全員が自分で考えて、意識を変えて練習していけば大事なところで粘ったり、打ったりと次へつないでいけるはずだ。次戦は日大との3回戦。一人一人が役割を担って、全員で勝ち点をつかみにいく。


◼️コメント

・松井友学生監督(社3=前橋南)

相手もいいピッチャーだったんだけれど、立ち上がりに2点取られ追いかける展開になって、初回に長谷川が打ったけどそのあと敦也(髙橋)が簡単にゲッツー取られたっていうところが一つポイントだったかな。敦也なら追い込まれてもカウントつくれるのでそこで動かしたりっていう作戦は自分のなかにはあったので焦って難しいボールに手を出さなくてもいいんじゃないかなって。相手ピッチャーはツーシームが良いので高めのスライダーなりカーブを狙ってくるところで田部井とかがいい当たりでレフトフライとかあって、そこを狙って結果を出している人もいたので打者はやれることはやったかな。内容も昨日より全然良かった。竹内は初回に2点取られてしまったけど、調子悪いなかでも工夫して投げている印象があったので、良く投げてくれたかなと。最終回の1点につながったワイルドピッチもしょうがないかなっていうふうに感じている。(先発に起用したことは)竹内しかいないっていう(笑)。寂しいですね。竹内調子悪いなかで誰先発いこうってできないっていうチームの状況というか投手陣の状況は。投手陣は奮起してほしい。いいもの持っている人いるので、練習して結果出る人もいると思うのでがんばってほしい。(打順変更は)昨日は4番以降は期待できないっていう打順でそれだと厳しいので、2番に長谷川を起用した。長谷川は粘れたりヒットも打てたり小技もできるのでバントも考えていたので、髙橋、伊藤、土屋と続かせてなんとか(点を)取るっていう打順にした。長谷川も一本打って、エンドラン失敗したのはまだまだかなというところだけどいい働きをしてくれた。(国士大の優勝を見て)悔しい。関東選手権で明治の胴上げも見たし、リーグ戦でも見て。さっきミーティングで、全日の胴上げを見に行こうってポジティブにとらえてて(笑)。決勝まで行こうってことですかね。(日大3回戦にむけて)ここまできたら青学か日大から勝ち点とろうって言っていて。そのなかでプレーオフにむけて得られるものを得て課題を修正していこうと思う。もちろん勝ちにはいくが得られるものを収穫していこうという感じ。(チーム状況について)今勝ってはいないけれど、打線でいえば井上結太、敦也、剛(土屋)と航(伊藤)、今はけがをしているが吉澤も、この辺が打てないと勝てないっていう感じで。そこには寂しさも感じているし、いいもの持っている人もいるので。田部井や海保もいいもの持っているので使いたいとは思っている。打てるメンバーとの違いっていうのは練習だと思う。期待している選手もいるので、主力選手におんぶにだっこにならないように、どうするのかを考えてほしい。今日もそこで打てていたらもっと違っていたと思うし、打てなくてもフォアボールとか粘って嫌なバッターだなと思わせられたら変わっていたと思う。今日は相手ピッチャーからしてみても4、5番まできっちり投げて、あとは軽めに投げて、また1から5番はしっかりやってというように抜きどころをつくっているので、嫌なピッチャーだなと思わせることを田部井や海保、柿岡もいいものもっているので期待している。あとは練習するだけだよって言っていたので。そこに奮起してほしいし、チーム状況を見てもお前らがやれば勝てるじゃんって思っているので期待したい。ピッチャーは瀬下さんと竹内ってなっているのでそこで徳永、ノブ(渡辺)、遠山あたりがどういうふうに食い込んでくるのかっていうところで、そこもいいものもっているのでもっと自覚もってやってほしいなと。(練習について)グラウンドの兼ね合いなどで全体練習が十分に取れないなかでいかに自分で練習時間をつくってできるか。バットを振るだけでも違うと思うし、いかにそこでやれるかが鍵になってくると思う。いい例として、剛が関東選手権前の練習試合は全然調子良くなくて、三振はするし打てないしという状態だった。でもめげずにずっと練習してきて残って自主練している姿を見ていた。日大戦でロースコアになることを予想して皓平(松井)とも話して、練習しているやつにかけようよってことで剛を使ったらホームランで帰ってきてくれてそこからもうつかんで、リーグ戦では欠かせない存在になっている。それをみんな目の前でみているはずなのに残って練習する姿は見えないし、その割に打てなくて悔しい、負けて悔しいって言っていて表面的にしか聞こえないというか。本人たちにも言ったが量がとれないなら時間をつくってどうやるかっていうのが大事になってくる。大学生なのでバイトとか用事はあると思うけれどそのなかで、どう時間をつくって練習するかは自信にもつながると思うので期待したい。

 


・髙橋(法3=八戸学院光星)

昨日の試合が終わったあと、瀬下さんからキレがないというかみんな疲れているのにそれを無視してそのままで挑んでいる、準備が足りてないっていう話があったので今日はそれを心にきたかなと思って準備をしていけたので、少しは打球とかのキレがある打球が多かったので内容は昨日に比べたら数段良くなったと思う。(竹内投手は)竹内はクールな感じに見えますけど本当熱い男でチームのためにいつもやってくれているので本当に頼りがいがあるなって守っていて思う。(ファーストは)ミットは青木竜也のです。1年の秋ぶりのファースト。自分は言われたところをやるだけなので。他のみんながやりづらいところを守るよりは自分がそういうところにいって他の人がやりやすいところをやってくれた方が絶対良いと思うので自分がやりやすいところよりは補う形で最近はやってます。(サードの長谷川選手にアドバイスは)はい。長谷川は本当に思い切りが良くて、守備も捕るのうまいのでもっと試合に出ればもっと活躍できる選手だと思う。自分は期待してる。(九回に1点返して)試合前に自分と航(伊藤)と剛(土屋)の3人で最近負けてるチームを勝ちにつなげられるのは自分らだっていい話をしていた。今日3人が良い場面で回ってきて、航も剛も良いところで打ってくれていた。自分は初回からいきなり流れを止めるバッティングをしてしまったので最終回は自分が出れば航と剛でやってくれると思ったので本当に出ることに集中してました。(国士に優勝を決められて)負けるのは本当に悔しい。自分が打てないのも悔しいが負けるのが本当に悔しいので次は自分らがああやってやれるように、悔しい思いをさせてくれたかな。まだ成長できるかなと思うのでそういう意味ではプラスに捉えてます。まだまだ成長できるのかなって思ったので、ひたすらに頑張ってああやって自分らが来季とか全日でできるように努力していきたい。(次戦に向けて)今週国士との前にしっかり準備してバッティングの内容は良かったので、このあと3日間しっかり準備して金曜日プレーで引っ張っていけるように本当に準備を大切にしていきたい。チームとしてはしびれる試合になるのは分かっているのでしびれる試合を勝ってまた成長していきたい。


・土屋主将(社3=習志野)

昨日みたいにピッチャーがああいうふうに少ない失点で抑えてもらったのに野手が不甲斐ないという言葉に尽きる。(今日2打点)昨日、敦也(髙橋)と航(伊藤)とLINEで話して、俺らが打たないと勝てないよって話が出た。今日も打順見たら3、4、5番で髙橋、伊藤、土屋ってなっていて、やっぱり自分たちは1年生から試合に出ていてチームの軸となっていかないといけない選手なのでそういうことを考えるとここは絶対に打たなきゃと思った。たまたま良い当たりになって良かったが、負けてしまったので…。(国士大の小田川投手は)良いピッチャーで今年の春のリーグは調子も良いみたいで、抑えないといけない場面でギアが入ってすごく良いボールがくる。簡単には打てないなという印象。(竹内投手は)前の試合の流れで見ると調子悪い印象もあったが、今日途中で3者凡退に抑えた回も何回かあった。ボール自体もストレートで空振りがとれてきているのですごく状態は良いかなと思う。今日の投球を糧にして次も頑張ってほしいなと思う。(国士大に優勝を決められて)自分らの代で言うと、関東選手権で明治にマウンドで集られて。2年生のときも1年生のときもリーグ戦で自分たちとの試合で優勝決められたっていう試合が何回かあった。目の前でそれを見るのと誰かから聞くのでは全然違う。自分たちは優勝かかってるわけではないがやっぱり目の前でやられると関東選手権の明治の姿も浮かび上がってくるというか。プレーオフがあって、全日に出れたときは自分たちがああやってマウンドに集まりたいなと思うし、秋のことを言うと先見てると言われてしまうかもしれないが、秋のリーグ戦はああいうふうに自分たちがマウンドに集まりたいなと思う。(次戦に向けて)日大とそのあと青学との試合もあるが、ここで勝たないと2部優勝校との入れ替え戦というふうになってくるし、関東選手権で準優勝したチームが2部にいっちゃうのも恥ずかしい話なのでしっかり勝ち切って、6月前半のプレーオフにつながるような試合ができれば良いかなと思う。また頑張っていきたい。


・伊藤(ラ3=成立学園)

最近ずっと無得点で、打線の中心の打順で打たせてもらっているので今日はなんとしても得点に絡みたいという気持ちがあった。竹内もいいピッチングしてくれたので援護したいなと。(相手投手は)いいっすね(笑)。ツーシームがえぐかった。二回に三振したときびっくりした、打てねえって感じで。(七回は)追い込まれて打って打球はちょっと強かったけど、サードがエラーしてくれてチャンスつくれたので結果的には良かった。でも最終回に自分が打てなかったのが点をもっと取れなかった原因だと思うので大事な場面で打てるように練習していきたいなと思う。(チームの雰囲気は)今日はリーグ戦で一番いいんじゃないかと思うくらい良くて、いつも負けている試合は雰囲気良くならないことが多いが今日はずっと負けていても雰囲気良くて、やりやすい環境をつくってくれたので感謝している。(目の前で優勝されて)何回も優勝される瞬間を見ているので悔しいけど、まだまだ自分たちが足りないんだなと痛感する。(日大3回戦にむけて)前回ボロ負けしているので自分のできることをしっかりやって絶対に勝ちたい。


・竹内(ラ2=石橋)

初回で決まっちゃったかなという感じ。立ち上がりでもっと丁寧に投げれたかなと思う。(修正した部分は)フォームが安定して投げれたからかなと思う。最近、投げるフォームがばらばらで、それで全然制球が定まっていなかった。それが今日は三回以降くらいはフォームが安定したから3人で抑えられたかなと思う。(久しぶりの完投だが)そんなに球数も多くなかったので、でも9回久しぶりに投げれて良かった。(打線を見ていて)3点とられると負けちゃうのでピッチャーがもっと抑えないといけないのかなと思う。もうちょっととってほしいです。2点だとちょっと厳しい。(国士に優勝を決められて)そこはまあ自分たちが負けたのが悪いのでそこはそんなに気分悪いとかはないですね。相手が強いだけなので、気にはならないです。(次回に向けて)今日のピッチングができれば抑えられると思うので、ライバルの入江に負けないように頑張りたい。


TEXT=伊藤なぎさ、PHOTO=川口朋珠、伊藤なぎさ