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2015.04.19
陸上競技

[陸上競技]桐生、200mは3位 ウォルシュ決勝進出

日本GP第1戦 第49回織田幹雄記念国際陸上競技大会

兼 第15回世界陸上競技選手権大会(2015/北京)日本代表選手選考競技会

兼 第28回ユニバーシアード競技会(2015/光州)日本代表選手選考競技会

兼 2015ワールドレリーズ(2015/ナッソー)日本代表選手選考競技会

兼 第21回アジア陸上競技選手権大会(2015/武漢)日本代表選手選考競技会

兼 第9回世界ユース陸上競技選手権大会(2015/カリ)日本代表選手選考競技会

兼 第70回国民体育大会広島県代表選手選考競技会

4月18日(土)~19日(日)広島広域公園陸上競技場(エディオンスタジアム広島)



◆1日目



男子200m予選

1組

3着 小林 20"90 ※B決勝進出

2組

1着 桐生 20"56 ※A決勝進出



男子200mB決勝

1着 小林 21"05



男子200mA決勝

3位 桐生 20"80



男子400m予選

3組

3着 ウォルシュ 47"10 ※決勝進出



ユニバーシアード・一般女子5000m決勝

6着 佐藤早 16'15"77


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自己ベストに近い記録をマークし、小林はB決勝でもトップに輝いた


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桐生は200mでの悔しさを明日の100mで晴らす


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ウォルシュは決勝で日本トップレベルの選手としのぎを削る


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シーズン初戦となった佐藤早



 2日間にわたる織田幹雄記念国際陸上競技大会が開催され、1日目は晴天の中行われた。男子200mでは桐生(法2・洛南)が3位に入り、小林も(済4・保善)B決勝で1着になるなど、まずまずの走りを見せた。また、男子400mに出場したウォルシュ(ラ1・東野)と女子5000mの佐藤早(食3・常盤木学園)もシーズン初戦から調子の良さを感じさせる結果となった。



 国内トップレベルの選手が名を連ねた男子200m。予選1組に出場した小林はスタートからうまく加速し、自己ベストに迫るタイムでB決勝へ進出。迎えたB決勝でも予選同様、スタートから流れに乗るとコーナーを抜けた時点でトップに立つ。最後は必死の粘りを見せ胸の差でトップを守り切った。予選2組では桐生が招待選手らしい余裕の走りで大会新記録を樹立。しかし、A決勝では前半こそ先頭に食らい付くも直線に入ったところで差を広げられてしまう。予選で出した大会記録も塗り替えられ、久々の200mにも悔しさをにじませた。

 男子400mには今レースが大学デビュー戦となるウォルシュが出場した。「今まではスタートを落ち着いて入っていたが、今日は突っ込んだ」とスタートの仕方を変えたことが功を奏し、前半から他の選手を置き去りにする。最後は疲れを見せ二人に抜かれたものの、ラスト50mまでトップをキープし明日の決勝に望みをつないだ。

 女子長距離部門からは佐藤早がシーズン初戦となる5000mに挑んだ。スタート後は集団やや後方に位置取ると、2000m過ぎに集団が二つにわかれる。佐藤早は第2集団の選手と共に先頭から落ちてきた選手を抜かしていく。後半には苦しい表情を見せ6着でフィニッシュし、終盤の粘りが課題となった。女子長距離部門のエースとして今後は関東インカレに照準を合わせていく。



 桐生フィーバーにより会場は多くの観客、報道陣の熱気に包まれている。明日はいよいよ本命の100mだが、「タイムは特に気負わず、優勝を狙っていきたい」と9秒台への期待がかかる中、本人はあくまで勝敗にこだわる。また、大学初レースを飾ったウォルシュも「最低でも3位」と明日の決勝に向けて意気込む。桐生だけでなく、今季大注目の400mランナーからも目が離せない。



■コメント

・梶原監督

桐生は練習の感じから19秒台が出てもおかしくはなかった感じもあった。気温が低かったこともあり、本来の集中力が出せていなかった。そこを明日までに修正していきたい。いい刺激にはなったので、ケガをせずに走れて良かった。小林は足の状態を確認しながら。2本走れて、動きもバランスが良かった。練習が積めていない分後半の動きが落ちたが、去年まで気持ちが先にいってゴール時に動きが崩れていたところが、最後までこらえられたところは精神的に成長したと思う。疲労を抜いて静岡国際を走り、そして関東インカレでは全く違った小林を見せられると思う。ウォルシュについては今年初の400mだったが、300mまでの練習はよくできていたので、ある程度いくだろうという想定はしていた。8レーンということで前半飛ばして、そこで力を使いすぎて後半30mばたばたしてしまった。レースとしても積極的にいって良かったので、決勝でもあのようなレースをやらせたいと思う。45秒台の見える選手に育てていきたい。(明日に向けて)桐生はコーナーを走った今日のレースの疲労なども考えながら、明日の朝しっかり見極めていきたい。ウォルシュはウォーミングアップのやり方をよく分かっていないようなので、こちらである程度決めてから決勝に臨ませたい。



・上岡コーチ

流れに乗っていって、16分くらいを目安としていた。練習の状態ではそのくらいのタイムでいけるかなと思っていたので、初戦としては、次の関カレに向けていい流れのレースができたのではないかと思う。後半の粘りがまだまだ課題なので、そこを関東インカレに向けて練習していきたい。大会の雰囲気に慣れれば自信にも記録にもつながっていくと思う。(今後に向けて)レースには出ずに、練習に絞って関東インカレに向け体調を整えていきたい。



・小林(済4・保善)

A決勝、日本選手権の標準記録を切ることを目標としていた。練習を積めておらず100m以上の距離を練習で走れていなかったので、200m走り切れるかという方が心配だったので、なんとか20秒台にのせられたところは良かった。(レースを振り返って)スタートは予選も決勝もいい感じで切れたので、そこはこれからも続けていきたい。最初の50mどれだけ楽に入れるかというところは大分良くなった。(監督が条件さえ整えば記録が出るとおっしゃっていたが)自分もそういう感覚があるが、今の日本のレベルでは20秒5でも足りないくらいなので、そこを切っていくということを目標に練習していきたい。静岡国際は、疲労を抜いてどれくらい練習できるかというのもあるが、記録を狙っていってけがをしないようにしたい。



・佐藤早(食3・常盤木学園)

今年度最初のトラックレースでスピード感覚はわからなかったが、目標としていたタイムで走れたので良かった。(ユニバーシアードの選考レースであったが)そういう選考レースに出場できるだけでありがたいな思う。(今後の課題は)これから大きな大会もあるので、スピードやラストの粘りを大事にしていきたい。



・桐生(法2・洛南)
優勝を狙っていたが、3番と負けてしまった。それをポジティブに考えていけば、勝利への飢えという面もあり、決勝レースとしては良くも悪くもあったと思う。(レースを振り返って)久々の200mという部分もあったが、決勝は向かい風で、風が向かっていると思った瞬間に、メンタル的な部分で今日はダメだったと思う。集中力が足りなかった。タイムは遅いので、結構ショックだった。先のことを言えば100m、200mを走る選手になりたいと思っているので、今回のことは今回で、今後さらにタイムを上げていきたい。晴れた中で走ることができて、試合終わってから痛いところもないので、明日にどうつなげていくかというところだと思う。(明日に向けて)今日は別にして、明日は100mを走りに来たという気持ちで臨みたい。明日勝たなければという気持ちが大きいので、今日の200mの分を挽回したい。タイムは特に気負わずに、優勝を狙っていく。



・ウォルシュ(ラ1・東野)

今まではスタートは落ち着いて入っていたが、今日は突っ込んだ。スタートを変えた。(後半は)最初に結構飛ばしたので最後は疲れた。(タイムについて)6秒台を目指していたのであまり良くない。決勝では、優勝を狙っているが最低でも3位以内に入りたい。



TEXT/PHOTO=伊藤空夢