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2015.04.20
アイススケート

[ホッケー部門]今野主将ハットトリック!東洋大らしいフィジカルプレーで準決勝へ駒を進める

秩父宮杯第63回関東大学アイスホッケー選手権大会

4月18日(土)ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大9-1慶大


[ゴール・アシスト]

04:56 中澤(田中)

16:16 古川誠(人里、岩野)

23:22 今野(田中、今村)

27:09 今野(武尾、田中)

31:45 阿部

35:57 武尾

38:09 成田(坂元、笹川)

41:00 出口(古川誠、田中)

52:57 今野(武尾、古川誠)

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先制点を挙げ、チームを勢い付けたFW中澤

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FW阿部は冷静にゴールを決めガッツポーズを見せる

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ハットトリックを成し遂げたFW今野主将


 FW中澤(社3・軽井沢)が先制点を決めると、2ピリと3ピリでFW今野主将(社4・清水)が計3得点を挙げる活躍を見せる。相手を寄せ付けないフィジカルプレーで流れを引き寄せ、9対1と圧勝した。

 序盤からハードなプレーが飛び交う。だからこそ冷静なプレーが光った。開始5分、FW中澤(社3・軽井沢)の相手GKの肩上への鋭いシュートで先制する。しかしその直後、連続で反則を取られ3人対5人のSH(ショートハンド)となる。ゴール前で攻められるもパックをクリアし時間を稼ぎ、このピンチを無失点で切り抜けた。
 2ピリでは早々にFW今野主将(社4・清水)が2得点すると、それに1年生も続く。SHとなりゴール前でのプレーが続く中、相手のわずかな隙をFW阿部(社1・白樺学園)が逃さなかった。パックを奪うとそのままゴールへ一直線。相手GKとの1対1のシュートを冷静に決めた。開始36分にはFW武尾(社4・八戸工大一)が魅せる。フェイントで相手をかわすと、そのままゴール裏から回り込んでネットを揺らした。また前回ベンチ外となったFW成田(社2・武修館)もゴールを決め、監督の起用に応えた。GKを脇本(社4・苫小牧工)から古川駿(社1・八戸工大一)に変えた3ピリでも、PPとSHが繰り返される。思うように得点を決められずにいたが、FW今野主将が3本目のゴールでハットトリックを成し遂げ、9対1で勝利を収めた。

 ベスト4が出揃った。この4校は昨年の秋季リーグ上位4校と変わっていない。今季は昨シーズンから主力として戦ってきた選手が各チームに多く残っており、新1年生とのチームワークが大会を勝ち抜く1つのポイントとなり得る。現に、今日の試合では新1年生10人が全員ベンチ入りした東洋大。得点を決めたFW古川誠(社1・白樺学園)、FW阿部、FW出口(社1・駒大苫小牧)は2試合連続でゴールを挙げるなど、活躍が光る。新戦力を大きな追い風に変えて、まずは決勝前の大一番、中大戦に挑む。


■コメント
・鈴木監督
慶大はハードにプレーしてくるチームなので、それに負けないようにフィジカルに戦うという話をした。1ピリから相手も良いプレッシャーをかけてきて、そう簡単にはいかなかったが、ゲームプランとして60分間続けるということを選手が実行してくれたのでうちのペースに持って行けた。(2本のショートハンドゴール)結果的にショートハンドゴールという形になったが、今日はどの選手も60分間通してスケートをしっかり出来ていたので、そのようなゴールが生まれたのではと思う。(次の試合に向けて)中大はとても良いチームだがチャレンジをしていって、また次につながる試合をしたい。

・FW今野主将(社4・清水)
(ハットトリックについて)自分の得点にはなったが、セットを組んでいるメンバーの力が大きい。得点できたことはよかったがチームメイトに感謝したい。(チームのプレーを振り返って)1ピリから3ピリまで、波はあったが今シーズンで1番良いプレーができた。試合全体を通して良い展開で終えられた。(フィジカルプレーについて)相手もフィジカルに当たってくるチームだと分かっていたので、相手に合わせないように、勢いで相手を上回るプレーをするように心がけた。(中大戦について)今週1週間良い練習ができて、慶大戦に臨めたので、来週も1週間良い練習をして中大戦に臨みたい。

・FW中澤(社3・軽井沢)
得点は入ったが、危ないゾーンで相手に取られることが多かったので、そこが次への修正点だと思った。シンプルなプレーで相手にチャンスを与えない、東洋らしいフィジカルでアグレッシブなプレーを心がけていた。(1年生について)大学のホッケーに慣れていない部分もあると思うが、1年生らしいスピードと体力があると思う。(守備は)キーパーは良く止めてくれたが、ディフェンス面で選手間のコミュニケーションがあまり取れなくて相手にチャンスを与えてしまったので、次までに修正していきたい。(次の試合に向けて)ビッグゲームになるので、自分は点を取るより、フィジカルなプレーでチームに貢献するという意識で戦いたい。

・FW成田(社2・武修館)
みんな足が動いていたので良かった。FW陣も得点が入っているので調子が良い。コーチ陣には新チーム始まって一番良かったと言われた。(シュートシーンは)思いっきり振り抜いたらたまたま入ったのでラッキーゴール。(反則が多かったが)もともと多いチームだし、チームのための反則は仕方ないと思う。(前回は試合に出ていなかったが)今回自分はDFのポジションにFWとして入って、DF一人少ない状態でもベンチに入れてもらったので、監督の起用に感謝している。(次の試合に向けて)出ることができれば得点出来るように頑張ります。

・FW阿部(社1・白樺学園)
(ゴールシーンについて)嬉しい。緊張はあったが、冷静に決められたので良かった。(自身のプレーを振り返って)フィジカル面で相手より劣ってしまったので、強くなって、相手に負けないようにしたい。(大学の公式戦を経験して)色んな面でも先輩方は上なので、緊張もするが、落ち着いて自分のプレーをして、これからも頑張りたい。(次戦について)今日の課題になったフィジカル面で、相手に負けないように、チャンスがあれば得点を決められるように努力したい。


TEXT=中田有香 PHOTO=酒井奈津子、坂口こよみ、星和典