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2015.05.17
硬式野球

[硬式野球]阿部健、満塁弾含む6打点の大活躍!2部優勝へ望みつなぐ

平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・国士大2回戦

5月18日(日)国士大グラウンド

東洋大13-2国士大

(イニングスコア)

2回戦

国士大

東洋大

×

13

(東洋大)

○原(6勝1敗)―後藤田


本塁打:林(4回ツーラン)、阿部(5回満塁)

二塁打:阿部(2本)、茶谷



打順

守備

名前

(遊)

阿部健(帝京)

(二)

林(桐生一)

(指)

中川(PL学園)

(左)

笹川(浦和学院)


竹原(二松学舍大附)


原澤(前橋工)


大川(PL学園)

(一)

鳥居(愛工大名電)

(三)

冨澤(愛工大名電)

(中)左

茶谷(東北)

(右)

木村(愛工大名電)


打右

小笠原(大社)

(捕)

後藤田(東洋大姫路)



35

11

13


名前

○原

32



Image title     満塁弾を放ち、復調の兆しが見えた阿部健


Image title     原の投球が、攻撃にリズムをもたらした



 連勝での勝ち点を狙う一戦は打線が猛打炸裂。阿部健(営3・帝京)の6打点の活躍が光り今季初の二桁、大量13得点を挙げ大勝した。エース・原(営4・東洋大姫路)はこの試合も完投で勝利。2部優勝へ、首の皮一枚でつながった。


 ダメ押し点が欲しい五回2死満塁で打席が訪れる。「日大2回戦の時にチャンスで2回凡退して、監督にチャンスに弱いと言われていた」。そんなレッテルをはがす絶好の機会だった。代わったばかりの相手投手の2球目、甘い球を逃さなかった。高めに入ってきた球を弾き返すと、打球は一直線に右翼席へ飛び込んだ。そして、この試合の活躍の裏には井上コーチのアドバイスがあった。阿部健は今カードから、ノーステップ打法に挑戦している。「やっと自分でもしっくり来たように感じられている」と結果の出ていなかった状況を打破しようとする、ひたむきな姿勢が垣間見えた。それに加え、前日には普段は短時間で終える夜間練習で、全選手が1000スイングの振り込みを敢行。そんな2つの取り組みが功を奏した、一発だった。前日の試合では7番へ降格となっていたが、この試合は1番に復帰。「調子は悪くないと感じていた。ヒットが一本出たので明日は1番かなと思っていた」と予想通り‶指定席〟での出場だった。そして、3安打6打点の文句なしの結果を叩き出した。

阿部健の活躍に引っ張られるように‶1点打線〟が息を吹き返した。1試合最多得点が3点だった打線が嘘だったかのように安打を量産。林(営4・桐生第一)も本塁打を放ち、5回までに大量10得点を奪い序盤で相手の戦意を喪失させた。

 連投のエース・原に対し、「よく投げましたよ」と言うのは高橋監督。決して疲労がないとは言えない中で、2失点に抑える好投。終盤3回を全て三者凡退に仕留めたところはやはりエース。しかし、原の活躍は目立っているが2番手投手が出てこない。原が息切れしないためにも、早くもう一人主戦投手が必要だ。

 今カード1試合目で「しんどい」と言っていた原もこの試合は楽に投げることができたはずだ。「毎回、野手陣が打って負担を軽くできるようにしたい」と話した阿部健。頼もしいリードオフマンが帰ってきた。


■コメント

・高橋監督

 原が連投でよく投げましたよ。疲労がゼロということはないから、今朝まで状態を確認した上で決断した。日大にプレッシャーを与える意味も込めて。1、2番で9打点というのはやっぱり大きいね。彼らが口火となって爆発してくれた。こういう野球ができれば楽になる。決して力がない訳じゃないんですから。こんなんじゃいけないという危機感を持ってやった結果。今日は全体的に当たりも良くて立派。後藤田の打率(.130)は身長(175cm)を超えないね。.250くらい打てれば、それが自信になってリードにもつながっていくんだけど。終わってみて結局あと一歩足らなかったというのはもう嫌だから。来週は意地をかけて、青学に2部の厳しさを教えてやるくらいのつもりで行く。

・阿部健(営3・帝京)

 (昨日は打順が下がったが)調子が悪いとは思っていなかった。一本ヒットが出たので、今日は一番かなと。最近ノーステップに変えたのは井上コーチからのアドバイスがあったから。やっと自分でもしっくりして来たと感じられている。一打席目から、特に狙い球は絞らず、とにかく塁に出ることだけを考えて打席に立った。(5回の満塁弾は)日大2回戦の時にチャンスで2回凡退して、監督にチャンスに弱いと言われていた。何とかそれを覆したいと思っていたので、結果が出てよかった。いつも打線が打てず原さんには申し訳ないと思っていた。毎回、野手陣が打って負担を軽くできるようにしたい。(次週の青学大戦に向けて)優勝は他力でしか達成できない。だからこそ、自分たちのできることをしっかりやって戦うだけ。


TEXT=菅野晋太郎 PHOTO=千野翔汰郎、菅野晋太郎