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2015.06.07
陸上競技

[陸上競技]日体大競技会2日目 堀が大学初の5000mで自己ベスト更新!

第245回日本体育大学長距離競技会

6月7日(日)日本体育大学健志台キャンパス


2日目


男子5000m
21組
5着 唐本 14'55"24
6着 伊藤 14'56"56
14着 田中 15'06"77
17着 山口健 15'12"88
24着 中谷 15'22"05
26着 香川 15'23"57
22組
DNS 山口弘
23組
19着 吉田 15'04"26
25着 植田耕 15'10"51
26着 松平 15'11"62
26組
2着 櫻岡 14'28"16
3着 湯田 14'34"34
7着 高森 14'38"60
23着 山本信 14'54"03
33着 高倉 15'14"74
34着 菅原 14'38"60
27組
5着 力石 14'28"16
DNS 上村
29組
16着 堀 14'14"63


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今季は1500mで活躍を見せた堀だが、高校以来の5000mでも自己記録を更新した


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櫻岡は現状把握のために挑んだレースで手応えをつかんだ



 日体大競技会2日目は長距離部門が5000mに臨んだ。各組でトップを逃し、自己記録更新者も堀(済2・大牟田)のみにとどまるなど、酒井監督は「全体として少し物足りなかった」と評した。



 これまでのトッラクシーズンで走力の底上げを図ってきた長距離部門。先週の世田谷記録会から連戦となる選手も多く、コンスタントに試合で力を出し切る調整力が求められた。26組では今季トラック初戦を迎えた櫻岡(済3・那須拓陽)が序盤から前方でレースを進めると、最後までトップ争いに加わり復調へ手応えをつかむ。また、先頭の背中が見える位置をキープした湯田(済4・豊川工)や高森(済2・佐久長聖)もラストの切り替えで追い上げ、先週からタイムを縮めた。

 一方で、世田谷記録会で好走を見せた山本信(済3・安芸南)や力石(済4・如水館)は後半集団に付いていくことができず目標タイムを達成することができなかった。チーム全体としても低調な記録に終わり、連戦で疲労が残る中ではあるものの、レースに対応し記録を狙った走りのできる地力をつけることが課題となるだろう。


 酒井監督が収穫に挙げたのは堀だ。今月末に1500mでの日本選手権出場を控えているが、今回は来月予定しているホクレン5000mに向けてのレースとなった。実業団選手が引っ張る集団の中で順調にペースを刻んだが、これまで1500mの練習のみをしていたこともあり「後半3000mからが思うように動かなかった」と徐々に先頭からは後退。それでも、昨年故障に苦しんだため2年目にしてようやく挑んだ5000mで、高校時の自己記録を10秒近く更新した。着実に復活を遂げており、酒井監督も「主力になってほしい人材」と期待を寄せる。まずは関カレの雪辱に燃える日本選手権を経て、距離を踏んだ練習へと移行する予定だ。



 春のトラックシーズンも佳境に入る。これまで中間層の選手が記録会で地道に自己記録を更新してつくってきた流れをチーム一丸となってつないでおり、ここにきて主力選手が戦線に復帰したことはチームにとって大きな追い風となる。来週の個人選手権、さらには再来週の日本選手権と戦いは続くが、この勢いを武器に熱戦を繰り広げてくれるはずだ。


■コメント

・酒井監督
連戦だからという言い訳は別にして、全体として少し物足りなかった。一方で堀や櫻岡など本来走らなければならない選手たちには収穫があった。底辺を上げて強みを向上するために、まずは基本の5000mの走力を引き上げようと連戦をしている。その中でまだまだ力がないということは、基礎体力を上げてチームの底上げを一人一人がやるんだという自覚を持ってほしい。(評価できる点は)堀が10秒近く自己ベストを更新した。彼は主力になってほしい人材で、日本選手権の1500mのためでもあるがその後のホクレンを見据えて出場させた。(多くの選手が出場を控えるホクレンについて)実業団選手が多いこともあるが、昨年はトラックでタイムを出せていないのでしっかりトラックで走力をつけないと、スピード駅伝には対応できない。地力をつける位置付けでいきたいと思っている。

・櫻岡(済3・那須拓陽)
今季初の5000mで、故障から復帰して最初のレースだったので、現状確認という位置付けで臨んだ。最近の練習ではあまり感覚が良くなかったので、走りもタイムもそれに比べたらそこまで悪くなかった。だが、全体的に見ればレース運び、体の使い方、スタミナ面などまだまだ課題が多いので、これから修正していきたい。まだまだ満足できる結果ではないので、これからしっかり練習を積んでいきたいと思う。


・堀(済2・大牟田)
日本選手権の後に5000mに出る予定で、日本選手権に向けてということもあるが、13分台を出すために長い距離をしっかり走れるようにならなければならないということで出場した。(レースを振り返って)大学初めての5000mで、高校時代のベストを更新することができたのはまずひとつ良かったと思う。しかし、ここまで1500mの練習しかやってこれていないので、後半3000mからが思うように動かなかったのが反省点。距離を伸ばした練習をしていけば13分台は見えてくると感じることができたので、自分なりには良かったレースだった。(日本選手権に向けて)最低入賞で、学生トップを狙っていきたい。


TEXT=石田佳菜子 PHOTO=青野佳奈