Article

記事


2015.06.28
陸上競技

[陸上競技]日本選手権2日目 山下が6位入賞!

第99回日本陸上競技選手権大会

兼第15回世界陸上競技選手権大会(2015/北京)代表選手選考競技会

6月27日(土)デンカビッグスワンスタジアム

▼2日目

男子400m 予選
2組
3着 ウォルシュ 46"11

※男子400mは棄権者が多く出たため、準決勝は行われません。

男子800m 予選
3組
5着 眞柄 1'51"38

男子走高跳 決勝
6位 山下義 2m10

女子1500m 決勝
15位 山田 4'27"62


Image title

ウオルシュは自己ベストを更新するも、決勝進出はならなかった


Image title

悪条件の中でも6位入賞を果たした山下


 2日目は各部門から4人の選手が出場した。日本選手権のレベルの高い戦いに力不足を痛感した選手も多い中、山下(法3・小樽水産)が6位入賞を果たした。

 男子800mには開催地、新潟出身の眞柄(済2・三条)が登場した。暖かい声援の中スタートを切ると、ハイペースなレースでも前に食らい付く。2周目に入ると一時前に出るが、周りの選手が切り替えてスパートをかけると後退してしまった。日本選手権という大舞台で力不足を痛感したレースであったが、「もっと力をつければ戦える手応えが少しあったので、これからの努力次第だと思う」と振り返るように地元でのレースを今後のモチベーションにつなげられたはずだ。
 山田(食1・豊川)の挑んだ女子1500mは決勝一本のみとなり、レベルの高い争いが展開された。「強い方たちが全力で走る中で走ることができる」と前向きに意気込んだ山田であったが、終始集団後方に位置し、苦しいレースとなる。1年次から大きな大会に出場できた経験を自信に変えて、今後は駅伝での活躍に期待だ。
 決勝進出の大きな期待がかけられていた男子400mのウォルシュ(ラ1・東野)はまさかの予選敗退となった。欠場者が増えた関係で準決勝が無くなり、予選で2着までに入らなければならない厳しい条件の中で、ウォルシュは僅差で3着。惜しくも決勝進出はならなかった。「いいレースはできなかった」と肩を落とすものの、レーンや風に恵まれない中でも自己ベスト更新を果たしている。45秒台も着実に近づいており、7月のユニバーシアードでの走りに期待したいところだ。
 男子走高跳には山下が出場し、見事6位入賞を果たした。大雨の中行われた競技では助走や踏切が合わせづらくなり各選手とも記録は低調となる。その状況で山下も2m05、2m10ともに1回目でうまくかみ合わず失敗したものの、2回目では落ち着いて修正してみせた。目標としていた2m15は惜しくも失敗してしまったが、「確実に助走への入りや踏切への入りが良くなったので合格点」と評価した。

 満足のいく結果にはならなかったものの、それぞれが現時点での力を発揮し、収穫の多い大会となった。日本のトップレベルの選手と競うこの大会での経験を今後に生かしたいところだ。

◾︎コメント

・梶原監督
山下は雨で難しいコンディションの中でも助走が良くなった。2m15のときは少し跳び急いでしまって、2m10のときと同じ跳躍をしていれば跳べていたと思う。失敗はしたが、確実に助走への入りや踏切への入りが良くなったので合格点。ウォルシュは決勝にいくと思っていたが、少し力んでしまった。前半から追いかけたが、インコースはアウトコースより追い風が吹いていなかったのでレーンに恵まれなかった。結果として追い切れず、本人もあまり良くない感覚になってしまったのだと思う。それでも自己ベストを更新して力を出したので良かった。しかし、そういう状況だったとしても予選を勝ち抜けるようにならなければならない。45秒台も見えてきたので、全日本インカレでは確実にタイムを出していきたい。


・山下(法3・小樽水産)
目標は最低でも2m15で、うまくいけば2m20が跳べればいいと思っていた。雨の影響で周りのレベルが低い状態だったからこそ入賞ができた。それでも、そのコンディションの中でしっかり2m10を跳べて入賞できたことは良かった。(跳躍を振り返って)最初は雨でかみ合わなかったが、監督と相談しながらうまく修正していけたのが良かった。(今後は)3週間後の北海道選手権に出場予定。まだけがもしているので、月1で出場している。そこで2m20を跳びたい。

・眞柄(済2・三条)
目標は決勝進出することだった。自分の今の力で臨んだが、今のままでは力が足りなかった。(地元、新潟での出場であったが)知り合いも多く、自分の名前が呼ばれたときに暖かい声援があって、いつも以上に頑張ろうと思った。力不足は感じたが、悪い走りではなかったと思うので次のステップアップにつなげていきたい。(レース展開は)速めの展開であったが想定通りだった。焦ることはなかったが、ラストの切り替えなどは周りの方が一枚上手だったと思う。(収穫は)今の力で日本選手権で決勝に残るのは難しい。その反面、もっと力をつければ戦える手応えが少しあったので、これからの努力次第だと思う。(今後は)自分の力のレベル自体を上げるために練習を積んでいきたい。


・ウォルシュ(ラ1・東野)
(コンディションは)1週間くらい前からあまり調子が良くなくて、そのときよりは良くなってきたが、レースはあまりいつものようにできなかった。(1組目から好タイムが出ていたが)すごいと思ったが、そのときは風が回っていたのでタイムが出たのもあると思う。特にプレッシャーはなかった。(レースを振り返って)最初があまりいつものように出られず、スピードに乗れなかった感じがあった。ひとつ外の選手から抜かしてそのままいこうと思っていたが、うまく走れなかった。いいレースはできなかった。(ユニバーシアードに向けて)調子を戻していつものようにいい走りをしたい。

・山田(食1・豊川)
(レース日程の変更があったが)予選を通るか自信がなかったが決勝1レースということになって、強い方たちが全力で走る中で走ることができるという前向きな気持ちで走った。(目標設定は)今までで一番練習ができていたので、大学のベストは出したいと思っていたが、満足のいく結果ではなかった。(レースを振り返って)強い方たちがいっぱいいて、レースは終始付いていくのが精一杯になってしまったので、まだまだ練習不足だと思った。(今後に向けて)今回とてもいい経験をさせていただいたので、夏合宿に向けて練習の距離を増やしていって、駅伝ではチームに貢献したい。


TEXT=畑中祥江 PHOTO=畑中祥江、青野佳奈