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2015.07.09
コラム

第469回 Beautiful 執筆者・伊藤空夢

 先日、皆さんのご支援のもとスポーツ東洋第69号を発行させていただきました。ありがとうございます。各キャンパス内に設置してありますので、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。定期購読のお申込みも募集中です。

 さて、新聞といえば記事もさることながら写真が付き物です。新聞だけではありません。雑誌、web上のニュースなどメディアはたくさんあるわけで、そのどれもに写真が使用されています。そういったところに自分が写っている写真が載る(もちろんいい意味で。)なんて夢のような話です。それが大手新聞社の一面だったらなおさらでしょう。少なくとも、私は陸上経験者ですから自分のゴールシーンがスポーツ新聞の一面になったときのことを考えたら嬉しくてたまりません。まぁ、あくまで妄想の範囲ですが…。

 スポーツの世界には時折、スター選手というものが存在します。華麗なパフォーマンスでファンを魅了し、常にトップに立ち続ける選手です。おそらく、そういった選手はチームの中でエースと呼ばれ多くの期待を背負い戦っていることでしょう。きっとこのエースという称号は、人一倍努力し誰よりも熱い思いで競技に取り組む結果、勝ち得た賜物だと思います。しかしときに、同じようにチームの誰よりも練習して、細部に至るまで丁寧に身体のケアをしているにも関わらず花の開かない選手もいたりするのです。彼らは結果が出ない日々が続くと、競技を引退しチームを離れる者、マネージャーに転向する者と本来思い描いていた姿とはかけ離れた世界へ移るのです。新聞の一面に載る夢は、ほぼ不可能になるのです。

 スポーツ=勝負の世界であり、それが学生スポーツとなれば(中・高であれば3年、大学であれば4年)時間は制限され、その残酷さは一層極まります。誰もが最初は楽しくて始めた競技がいつの間にか結果だけを追い求めるようになってしまいます。ですが、スポーツの面白いところはこの「残酷さ」が「美しさ」へと変わったときにあると私は思います。大好きな競技を続けられなくなったとき、レギュラーに入れなかったとき、その時々はとても悔しいものでしょう。自分の努力は何だったんだろうと自暴自棄になることもあるでしょう。それでも前を見据えチームのために全力でサポートしようとする者。選手の前では常に笑顔でふるまう者。立ち直るのに時間がかかったとしてもその姿というのは立派なものです。彼らがいるからチームは輝くのです。私がスポーツで一番美しいと思う場面は、チームメイトがチームメイトを応援している場面です。もちろん全ての選手が花開くことが理想ではありますが、ピッチ、グラウンド、コートに立てる人数には限りがあり現実はそうはいきません。ですが、たとえ晴れ舞台に立てなくても自分の代わりにプレーしているチームメイトに全力で声をかけ、自分が失点したわけでもないのに本気で落ち込み、勝利した時には全員で輪をつくり喜びを共有します。泥臭い光景も広がることでしょう。でもスポーツにおいてはこれも美学なのです。ここに私は感銘を受け、最近では涙するほどにもなりました。


 スポーツというのは本当に美しいものです。人それぞれとらえ方はあると思いますが、スポーツには本来あるべき姿が存在しているはずだと私は思います。あの国とあの国は過去に○○があったから…とか、そういった政治的問題などはスポーツの世界に持ち込むべきではないのです。1980年モスクワ五輪ではソ連とアメリカ諸国のいざこざから日本も参加をボイコットしたことが問題視されました。当時、マラソン代表だった瀬古利彦選手は金メダル確実とも言われていましたが、その夢を叶えるチャンスすら奪われてしまったのです。そういったスポーツと政治における大きな過去を経験した日本ですから2020年の東京五輪では全ての国が、選手が、平和に競技をしてほしいものです。スポーツだけではありません。音楽なども同じでしょう。話が大きくそれました。ここで私が社会的問題について何か言える立場でもないですし、なにより知識がありませんのでここらへんでこの話は終わりにしておこうかと思います。不快に感じた方がいらっしゃったらお詫び申し上げます。




最後に一つだけ、
あなたの美しいと思うものはなんですか?





さて!本日から2年生コラムスタートです!!
2年生の多くは20歳を迎えた人、これから迎える人等いる学年ですが、この時期というのはとても面白い時期なんです!あるときには「もう大人なんだから」と言われ、またあるときには「まだ子供なんだから」と言われます!あれって結局どっちなんでしょうね!!
そんな大学2年生が記すコラムですから、きっとさらに面白い記事がアップされることでしょう!

今後ともスポトウコラムに乞うご期待!!!!