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2015.08.03
陸上競技

[陸上競技]蔵王クロカン 夏合宿に向けて弾みをつけるレースに

第40回蔵王坊平クロスカントリー大会

8月2日(日)山形県上山市蔵王高原坊平クロスカントリーコース蔵王グリーングラウンド(スタート・フィニッシュ)


シニアA男子8000m

1位 五郎谷 26'00

2位 寺内 26'14

3位 高椅 26'35


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トップでゴールテープを切った五郎谷


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アップダウンの激しいコースに苦戦する寺内


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今後調子を上げていきたい高橋


 第40回蔵王坊平クロスカントリー大会に五郎谷(済4・遊学館)、高橋(工4・黒沢尻北)、寺内(ラ4・和歌山北)ら3人が招待選手としてシニアA男子8000mに出場し、上位を独占する好成績を残した。


 シニアA男子8000mのレース序盤は寺内が積極的に前へ出る走りを見せた。その後ろで様子を見るように走っていた五郎谷が得意の登りで徐々に差を詰め、レース中盤でトップへ出る。その後も「自分のペースで押していく走りをした」と最後まで首位を譲らず2位と14秒の差をつけ1位でゴール。目標としていた25分台には及ばなかったものの、まずまずの結果と振り返った。五郎谷を追うようにしてゴールした寺内は、2周目以降のフォームがぶれたことを課題に残した。また、昨年もこの大会に出場した高橋は、後半に失速してしまった昨年の反省を踏まえ、前半は足をためるように抑えて走る。しかし、後半思うように登りでスピードが出ず、3位という結果に悔しさをにじませた。


 今大会は練習の一環としての出場であり、佐藤コーチの「何かきっかけをつかんでほしい」という思いに応えるように、各選手が課題を見つけ、これから始まる夏合宿への刺激になった。今回見つかった課題を克服し、秋からの駅伝シーズンに向けて確実にレベルアップを図りたいところだ。


■コメント

・佐藤コーチ

(今回この3選手をエントリーした理由は)4年生で安定した力を持った選手たちだから、ここで何かきっかけをつかんでほしいと思った。順位は予定通り上位を独占できたので良かった。みんな走りも悪くはないが、高橋がもう少し前半積極的にいければ楽だったと思う。それでも最後しっかり巻き返せたのでよかった。ここの選手たちが走れないとチームづくりにも影響するので、明日からの合宿に向けたいい刺激になったと思う。(夏合宿の取り組みの予定は)練習あるのみ。今年は勝てるチームをつくる。あとは春に記録を出した選手もいるが、秋にはもっと記録出さなければいけない選手もいるので、その辺りの選手が夏合宿以降に結果を残せればおもしろくなると思う。


・五郎谷(済4・遊学館)

招待選手として出させていただくので、不甲斐ない走りはできないと思っていた。25分台を出して、設楽啓太さんの持つ大会記録に少しでも近づきたかったが、26分を切れなかったのでタイムはまずまずだと思う。(レース内容は)前半は寺内などの選手が先頭に出たのでその後ろで様子を見ていた。それから得意の上りで段々と差を詰めていき、2周目に入るところで先頭に出て、あとは自分のペースで押していく走りをした。(レース後は子供たちからサインを求められていたが)陸上そして東洋大学に興味を持っていただけるのはありがたいこと。応援してくれている人がいることを実感できて元気をもらえた。(夏合宿に向けて)このクロカンで自分の弱点も見つかったので、それをしっかり修正して秋につなげていきたい。


・寺内(ラ4・和歌山北)

明日から合宿なので練習の一環で出場した。特に設定タイムは設けていなかったが、招待選手として東洋大が上位を独占することを目標としていた。(レースを振り返って)1周目は積極的にいけたが、2周目からは全然動かなくて五郎谷さんにも離されてしまった。上りはきつかった。(結果としては)1年生のときも出場していて2位で、今回も2位に落ち着いてしまった。五郎谷さんに勝ちたいと思っていたのでかなわなかったことが悔しい。(課題は)2周目からフォームがぶれていたので、普段からフィジカル面を鍛えなければならないと思った。アップダウンが苦手なので、対応できるようにしたい。(コンディションは)順調に継続して練習できている。明日からの合宿では服部の分もチームを引っ張っていきたい。(今後は)4年生で最後なので、3大駅伝の初戦から実力を出して走れるようにしていきたい。


・高橋(工4・黒沢尻北)

練習の一環と、合宿前の足づくりのために出場した。招待選手である以上は結果を出さなければと思っていた。最初から寺内や五郎谷には離されてしまいバラバラで走る形になった。きつかった。昨年は初めてのレースでコースもよく分からなかったので最初から飛ばしてしまい後半はボロボロになってしまったので、今回は前半は抑えて足をためて走ろうと思ったがそれでも後半2周目がきつくてスピードが落ちてしまった。(体のコンディションは)練習の一環としてなので、レースに合わせてきたというわけではないのであまりいい状態ではなかった。3位ということで悔しい結果ではあるがまだ夏は始まったばかりなので、ここからしっかり走り込んで秋には勝てるようにしたい。駅伝シーズンに向けて主要区間を走れるようにやっていきたい。(夏合宿に向けて)4年生としてチームをしっかり引っ張っていけるように頑張っていきたい。


TEXT=吉川実里 PHOTO=伊藤空夢、畑中祥江