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2015.08.13
サッカー

[サッカー]明大にリベンジ叶わず、総理大臣杯を準々決勝敗退

2015年度 第39回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント 準々決勝

8月12日(水) ヤンマーフィールド長居

東洋大0ー2明大


<出場メンバー>

▽GK

沖野泰斗(国4・幕張総合)

▽DF

石坂元気(国4・広島Y)

郡司昌弥(国4・柏U-18)

瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)

長谷川優希(国4・帝京)

▽MF

勝野瑛(国1・浦和Y)57分→MF徳市寛人(国3・東福岡)

小山北斗(国4・帝京)84分→FW小山大貴(国4・大宮Y)

坂元達裕(社1・前橋育英)57分→FW杉山丈一郎(国4・市立船橋)

仙頭啓矢(国3・京都橘)

▽FW

田中舟汰郎(国3・横浜FC・Y)66分→FW小島正之介(ラ4・常総アイデンティU-18)

遊馬将也(国4・武南)


注)選手交代は最大5名(内、フィールドプレーヤーは最大4名)まで認められている


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選手に指示を送る古川監督


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ディフェンスラインの統率がキーポイントとなった


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敗戦に涙を浮かべた遊馬


 初戦に関西リーグ上位の大体大に2-1で勝利し、チーム全体の調子は上がっていた東洋大イレブン。準々決勝の相手はアミノバイタルカップ準々決勝に0-2で負けた明大だった。0-0でハーフタイムを折り返したが、後半開始早々にゴールネットを揺らされてしまう。同点ゴールを狙いにいくも相手DFの壁を破ることが出来ず試合は0-2で再び明大に敗北。2度目の悔しさを味わった。


 アミノバイタルカップの悔しい思いを晴らすため、監督と選手たちの気合は十分なものだった。2か月後に迎えた今試合、公式戦で連続勝利をつかんできたイレブンの自信には強いものがあった。前半、持ち味であるパスを回しゴールに運ぼうとするも相手との競り合いになかなか勝つことが出来ず。仙頭、遊馬を中心にゴールのチャンスを何度も作るがあと一歩が届かない。勝利を手にするためには先制点を相手より先に奪いたいところだった。ハーフタイムに「後半の15分は守り抜こう」と監督は選手に気合を注入。しかし直後の49分、ゲームプランが狂った。PAからシュートを打たれゴールを奪われてしまう。1点を取り返しに奮闘するも逆に焦りが現れパスワークにも乱れが生じた。その隙を突かれ、追加点を加えられてしまう。監督は厳しい表情で「メンタル的にもフィジカル的にも差が出てきてしまい、全国大会の厳しさを体感した」かみしめながら語った。


 選手たちはこの結果に落ち込んではいられない。1週間後には天皇杯予選の全国大会出場をかけ残り2戦を控えている。この痛みを力に再び全国を目指して東洋大イレブンの戦いがまさに今始まった。


■コメント

・古川監督

ゲームプランとしては0-0で進めていく中、先制点を先に取れればというのがこの試合のカギとなった。前半に何回かチャンスはあったのでそこで先に取り、決め切れれば良かった。(失点後にかけた言葉は)ハーフタイムを0-0で折り返して後半の15分はしっかり守ろう、集中しようという話をしていた中での失点は計算外だった。失点は取り返せないのでDFラインの方には切り替えてゲームを作っていけという話は投げかけていたが、取られたことによって前掛かりになってしまい攻撃に焦りが見えて不用意な失いでカウンターを受けるという風な回数がちょっと増えてしまった。2失点目は自分たちの攻め方をコントロールしないとメンタル的にも、いかに2失点目を与えずゲームが落ち着いた中でどういう風に同点に持っていけるかというところでまだまだだった。(天皇杯予選に向けて)今回、全国大会の舞台でしか味わえない部分だとか全国大会で活躍できるチーム力だとか個人の力を付けないと勝てないことを痛感した。これを良い経験、良い思い出で終わらせず痛みを味わったことで2倍3倍跳ね返して成長したい。天皇杯予選であと2つ勝てば全国大会でこの結果を受け止めつつ、切り替えながら20日のゲームを迎えたい


・遊馬将也(国4・武南)ゲームキャプテン

アミノバイタル杯、総理大臣杯と明大に2敗したことは率直に悔しい。明大は自分や啓矢(仙頭)に対して対人や競り合いの部分でバチバチに戦ってきた。それをもっと抑えられる選手にならなくてはいけないしもっと決めるべきところを決められるようにならなくてはいけない。(初の全国大会だったが)国士大や流経大、明大など個人が強いチームがいる中で自分たちは“うまいサッカー”をするという目標でやってきた。そのためにも一丸になる必要があった。アミノバイタル杯からずっと(主将である)自分についてきてくれた。仲間に(全国大会という)いいところに連れてきてもらえたという気持ちでいっぱい。いろんな意味で我が強いチームだったけどやるときはやる本当にまとまりのあるチーム。そういう部分をサッカーでも発揮してくれている。自分もキャプテンとしてまだまだやるべきことがいっぱいあるからそういった部分を自分の中で追及していきたい。(天皇杯予選へ向けて)もう一度全国を目指せるチャンス。(総理大臣杯という)大きな経験ができたからこそもっともっと自分たちは上に行かなければいけないチームだと思う。天皇杯予選は本当に死ぬ気で取りに行きたい。


・沖野泰斗(国4・幕張総合)

アミノバイタルで明治に負けてからずっと勝ってきて、今日このいい状態で再戦できるというところで負けてしまったのはすごい悔しい。相手はすごく徹底していた。自分たちは徹底している部分は前よりも多かったが、徹底してない、あいまいにしていた部分を相手に突かれて負けてしまった。(相手への対策は)今日は出てなかったがタレントが多く、個々の力が強いので、自分の個の力でどれだけ6月のときよりもレベルアップできるかということにチャレンジしていて、自分としてはキック精度やコーチング、今日はできなかったがセービングといった部分でチームを前よりも助けられればいいなと思っていた。(ディフェンスラインの動きについて)大体大戦のあとにディフェンスラインで話し合って、結構改善されていたと思うが、日々のトレーニングや習慣といったところは1日で直ることではない。そういったところが修正できなかったから失点してしまったのではないかと思う。(総理大臣杯を戦って)関東はレベルが高くて、全国に出てもやることは同じというか、関東1部で通用できるようなプレーをすれば自然と全国でも優勝を狙えるのではという手ごたえや、個人的には日ごろから当たり前のことを当たり前にできるようにしたりとか、移動スピードといったところのクオリティを上げていけばおのずと全国でも通用する、大きな差はないと感じた。(天皇杯予選へ向けて)今回は優勝できると思っていた中で2回戦でまた明治に負けてしまったが、次はまた大会が変わって大人というかJクラブも入ってくるので、そういった部分で、まずはメンタル的な部分で1個ずつ勝つということを意識して戦っていきたい。


郡司昌弥(国4・柏U-18)

前半ゼロで折り返したところまでは良かったが、後半の立ち上がりの部分でちょっとしたことでやられてしまったのでもったいない。悔しい。相手がマンツーマン気味に取っていたので、できれば相手がクリアしづらいようなボールを蹴ることを心がけた。(相手のプレスに関しては)今までやってきた中でも全然早かったし、運動量であったりプレスの早さというものは他のチームとは違うなと思った。(相手への対策は)前の試合後に課題として挙がったが、もっと4人のラインをそろえていこう、段差を作らないように一緒に下がったり上がったりは意識するように声かけした。沖野も声をかけてくれたので助かった。(天皇杯予選へ向けて)今日の敗戦は正直受け入れがたい結果だが、みんなが受け止めて、しっかり前を向いたり、自分が足りなかったところをこの一週間というよりこれからの練習で突き詰めていけたらいい。


・長谷川優希(国4・帝京)

先制点をどちらが取れるかがキーになる試合だったから、先制点をとれていれば勝てたかもしれないしそこが残念。前半は自分のプレーも出せたが後半は守備にまわる時間が多くなってしまい持ち味が出せなかった。(4年生で組むディフェンスラインは)とてもやりやすかった。(2失点後の攻め方)点を取りに行くしかなかったから形を崩してでも攻撃するしかなかった。どうしても後ろのスペースが空いてしまうがリスクを承知の上で戦った。(全国大会を通して見えた課題)強いチームになればなるほど一瞬の隙でやられてしまう。そういう部分をもっと追求していかないと上の舞台では勝てない。(通用した部分は)チームの売りであるパスワークはある程度できたと思う。(天皇杯予選に向けて)今日は今日で切り替えて。次は相手がJ(リーグのチーム)なのでとにかくしっかり勝ってまたリーグ戦に勢いをつなげたい。

 

TEXT=横山恵美 PHOTO=當麻彰紘、吉本一生


[次回試合予定]

第20回東京都サッカートーナメント

準決勝 8月20日(木) 対町田ゼルビア 味の素フィールド西が丘にて 19:00キックオフ