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2023.11.26
硬式野球

[硬式野球] 細野夢の出発点・エスコンで最速左腕へ! 「球速でも一番目指す」

2023年新入団選手ウエルカムイベント

11月26日(日)エスコンフィールドHOKKAIDO


北海道日本ハムファイターズ(以下、日本ハム)からドラフト1位指名を受けた細野晴希(総4=東亜学園)が北の大地に足を踏み入れた。寒波が襲い、日本ハムが拠点を置く北広島市が銀世界となったこの日。「影響を与えるような選手になりたい」。エスコンフィールドHOKKAIDOで開かれた新入団会見では、寒さに負けない、熱い想いを吐露した。


会見で笑顔を見せる細野


 北海道には、高校生以来の上陸となった細野。次なる拠点・エスコンフィールドの舞台に立った。巨大ビジョンに名前が表示され、ベンチから晴れやかな表情で登場。これが会場に駆けつけた日本ハムファンへの初お披露目となった。


 「FIGHTERS」と胸に刻まれたユニフォームに袖を通し、期待のドラ1に与えられた『29』の文字を背にこれからを戦い抜く。「プロ野球選手になることは小さい頃からの夢だったので、指名していただいた時は素直にうれしく思った」とはにかみ、「これからはまだまだ足りないところがたくさんあるので、毎日少しずつ課題を克服しながら成長していきたい」と決意を示した。


背番号は29


 細野の隣にはドラフト指名時、「人と違うことを恐れなかったり、誰もやっていないことをやるという、勇気のいることができ、尊敬できる方」と口にしていた新庄監督の姿が。先発を希望する細野に対し、「僕は先発でしか考えてないです。でも抑えでも面白いかな」と今後に期待を寄せた。


新庄監督の隣で決意表明


 また、「課題は制球力」と挙げた細野に、「僕が大嫌いなフォアボールね(笑)」とおどけてみせ、会場は笑いに包まれた。


 細野のこれからの主戦場はエスコンスタジアムだ。指名時に口にした、「大谷翔平と対戦したい」。そのために「何事も一番を目指したい。球速の部分でも一番を目指してやっていければ」。世界を相手に戦う憧れの先輩の足跡を辿るように、一歩ずつ突き進んでいく。キラキラした瞳からは、夢のスタートラインに立った喜び、新天地への期待が溢れ出ていた。


 プロ野球選手として輝く準備は整った。東洋大のエースの底力を見せつけよう。世界へ羽ばたけ、細野晴希!


新庄監督と新入団選手たちで写真撮影


◾️コメント

・細野(総4=東亜学園)

ーーファイターズへの入団が決まった感想と今後の抱負

プロ野球選手になるというのは小さい頃からの夢だったので、ファイターズさんに指名していただいた時は素直にうれしく思いました。これからはまだまだ足りないところがたくさんあるので、毎日少しずつ課題を克服しながら成長していきたいなと思っております。応援よろしくお願いします。


ーー一番自信のあるボールは

ストレートです。


ーー日本ハムの先輩・大谷翔平の165㌔更新への意気込み

何事も一番を目指したいので、球速の部分でも一番を目指してやっていければ良いなと思います。


ーー自身の課題は

制球力です。


・新庄監督

僕が大嫌いなフォアボールね(笑)。


ーー先発希望か中継ぎ希望か

まずは先発でどこまで通用するのか試してみたいと思います。


・新庄監督

僕は先発でしか考えてないです。でも、映像を見たんですけど、抑えでも面白いかなと思いますね。


ーー自分の持ち味や強み、新庄監督にアピールしたい部分は

僕の持ち味はまっすぐです。新庄監督の背番号は1ということで、エスコンフィールド初の160㌔を目指して頑張りたいと思います。


ーーエスコンフィールドに足を踏み入れての感想、そしてエスコンでどんなプレーを見せたいというイメージを抱いているか

この球場に入ってみて率直な感想は、「すごいな」と。初めての試合では、とにかく勝ちにこだわってやりたいと思いますし、それを見に来てくださったファンの皆様の中から誰か「あぁ、自分も頑張ってみようかな」と思ってもらえるような、影響を与えるような選手になりたいと思っております。


・大渕スカウト部長

今年アマチュア界で最も注目された選手の一人です。バッターの華がホームランなら、ピッチャーの華は速球と三振です。日本人左腕最速の記録は、現在160㌔ですけれども、細野投手は既に158㌔を記録しています。NPBでの新記録達成はそれほど難しいことではないと考えております。また、それだけではなくて一級品の変化球も持っておりまして、イニング数以上の三振を奪ってきた、奪三振王でもあります。投手なら必ず追い求める、速球と三振。これらの武器を持つ、まさに華のある投手と言えます。今年のドラフトは大学生の即戦力選手が非常に豊富でした。では、この中で将来日本代表の先発をするのが誰かと問われたら、この細野くんの名前が筆頭に上がるでしょう。事実、彼の目標もWBC決勝での先発だとその決意を聞いたばかりです。世界クラスの山を登るには準備と時間が必要です。目先の結果にこだわらず、大きく大きく、われわれの想像を超えるほどに育ってほしいと思っております。加えまして、来季から投手コーチになる浦野コーチとは小学生時代に可愛がってもらった仲で、またくじを引き当てたのは来季稲葉2軍監督。全てがファイターズに導かれた縁です。ファイターズだからこそ持っている力を発揮できる。私はそう思っています。頑張ってください。



TEXT=宮谷美涼/PHOTO=宮谷美涼、髙橋生沙矢