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2015.09.28
バスケ

[バスケ]神大に僅差で勝利 辛くも勝率五分へ

第91回関東大学バスケットボールリーグ戦

9月27日(日)日本体育大学世田谷キャンパス


東洋大72-67神大

  16|1Q|14

  11|2Q|12

  12|3Q|17

  33|4Q|24


スタートメンバー

2 山口健大 (済3=桐光学園)

25 島崎脩 (ラ3=松本蟻ヶ崎)

29 岩淵俊也 (済2=新潟商)

54 マッカーサーエリックジュニア (国1=デイナ)

88 山本大貴 (済3=市立船橋)


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エリックはリバウンドからのシュートで点差を縮めていった


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状況を一番に把握しコントロールをした岩淵


 3勝4敗で挑んだ神大戦。今季1勝の相手に3Qまでペースに乗ることができなかったが、4Qで何とか巻き返し4勝目をつかむ。トップでは中心となってボールを回した岩淵(済2=新潟商)、ゴール下では身体能力を生かしたブロックを見せたエリック(国1=デイナ)がチームの支えとなり勝利を引き寄せた。


 「神大は勝たなければならない相手」。日体大に敗戦したことで、再び黒星を付ければ2部下位が見えてくる重圧のかかる試合だった。前半はボールがうまく運べずアーリーオフェンスに持っていくことができない。オーバータイム間近で無理にシュートにいき弾かれ、逆に相手の速攻の手助けをしてしまう。しかし、ゴール下にはブロックランキング(9月26日現在、2部10チームの中でブロックの回数の多い選手がランキング化されたもの)1位のエリックが待ち構える。圧倒的なジャンプ力でゴールに近づくボールを叩き落とし、チーム全体を沸かせた。さらに、「リバウンドも頑張ってくれた」と目(さっか)監督が評するように、エリックは山本(済3=市立船橋)と共にゴール下を任される存在となっている。

 しかし、センター陣の体当たりのプレーや、果敢に1対1を仕掛ける山口(済3=桐光学園)、中村(済3=幕張総合)に審判の笛が鳴らされる。4Q序盤でガード二人のファールが3つ以上たまってしまう。「周りのファールがかさんでくると正直きついし不安」。岩淵はゲームコントロールの傍ら、これ以上主力たちのファールをかさませないよう、合わせやリバウンドに入りコートを動き回った。「山口や中村に(シュートを)決めてもらえたので、4Qからは切り替えられた」と二人を立てるが、時にはアシストにまわり、時には自ら攻めに入る岩淵が影の立役者だった。


 下級生二人の活躍も相まって、9月を4勝4敗で終えた。次戦は立大戦。「ガードが速いからそれを抑えることが課題」。強敵となるのはスティール、アシスト共に2部ランキング1位の森川(立大)だ。しかし、ここで勝率が同じである立大に負けると、負け越しでリーグ戦を折り返すと同時に2部での順位も下がることになる。この大事な1勝を取り、勢いに乗ることができるか。東洋大のディフェンス力とチームプレーが試される。


■コメント

・目(さっか)監督
神大は勝たなければならない相手だった。そういう試合なのに、3Qまで負けの展開だったのはあまり良くない。ちょっとしたターンオーバーやイージーシュートが相手を乗らせてしまって点を与えている。最初からしっかり整然としてバスケをすれば、4Qであんなに苦労しなくても良かったと思う。ディフェンスは悪くはなかったが、オフェンスが良くなかった。みんなが見始めてしまった。(ファールが多かったが)悪いファールはあまりなかった。いいファールで相手を崩すことができたと思う。出ている選手が4ファールでも控えの選手の調子が良くなかったので、休ませるわけにはいかなかった。山本とエリックはファールも取られたが、リバウンドを頑張ってくれた。(次の立大戦は)ガードが速いからそれを抑えることが課題。勝率を上げるためにしっかり研究して、一本ずつ取っていきたい。

・山口(済3=桐光学園)

気を抜いてたわけではないが、入りが悪かった。ゆるく入ってしまったのをコートの中で感じたので、締めようと声をかけた。あと、相手に合わせてプレーをしてしまったことが反省点。点差を離せるところでもうひと頑張りができなかった。後半に集中してきて、ディフェンスとシュートが良くなってきたがそれでは上位のチームとやったときにだめだと思う。とりあえず、勝てたことは一番良かった。負けてしまったら、下が見えていた。チームでアーリープレーをやろうと言っていて、自分はボールをもらったらすぐ1対1を仕掛けようと。だが、相手のディフェンスが強かったことと自分たちが速攻を出せなかったので足が止まってしまった。(次戦に向けて)立大は速いチームなのでガードを抑えて自分たちはセンターを使ってプレーをして。点の取り合いになると思うのでいかにディフェンスで我慢するかが問題。練習を徹底して2週間やっていきたい。

・岩淵(済2=新潟商)
フロントコートまでボールを運ぶのが遅くて東洋大の速いオフェンスができず点数が伸びなかった。でも、1対1を得意とする山口さんや中村さんにボールを回して決めてもらえたので、4Qからは切り替えることができた。ディフェンスはみんなインラインに入ることができたので良かった。ゴール下のシュートのときだったり、オフェンスのときにチャージングを取られたり、ファールが多かったので終盤どうなるかと思った。なんとか乗り切れたが、周りのファールがかさんでくると正直きついし不安。ファールぎりぎりのラインで守って、それぞれでコントロールしていかなければならない。(個人的には)自分でオフェンスリバウンドに飛び込んだり合わせに入ったり、動き回りながらプレーできたのは良かったが、前半でみんなの足が動かなくなったときにガードとしてボールを回していけなかったのは反省。次の立大でリーグ戦折り返しになるし、その次の早大は前回大差で負けたので、来週は2連勝したい。

・エリック(国1=デイナ)

反省点も多々あるが結果勝てたことは良かった。反省は出だしと試合の終わり方。次が立大なのでこの終わり方では影響が出るかもしれないのでしっかりと終わらないといけない。あと、勝っているのに勢いに乗って点差を離せなかったのも悪かった。個人的にはイージーシュートを落としすぎてしまった。前の試合ではみんな落ち込んでいてそれがチームの雰囲気を崩してしまっていたが、今日はまとまっていて一体感があった。(監督からの指示は)集中しろと。フリースローを打つときも落ち着いて入れろと。あと、とりあえずリバウンドを取れと。(あと一戦でリーグ戦を折り返すが)今も勝率五分で、ここで勝てば波に乗れる。勝ってもう一周で負けてしまったところに勝ちたい。


TEXT=木谷加奈子  PHOTO=高橋雪乃、木谷加奈子