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2015.12.22
硬式野球

[硬式野球]特集 8日連続独占インタビュー~昇格の舞台裏 第5日 笹川晃平

 悲願の1部復帰。高橋政権最長の6季の2部生活に終止符を打ったこの秋、彼らはどんな思いを抱いて戦っていたのだろうか。そんな舞台裏に迫った特別インタビューを8日間に渡ってお届けする。

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   第5日は笹川晃平外野手(営3=浦和学院)。打撃不振から壁に当たった今シーズン。「今季は30点」と語るほど満足にいかなかった。しかし、来季は主将に就任する。1部復帰し再スタートを切るチームのトップとして、この秋得たものとは。(取材日・11月29日、聞き手・美馬蒔葉)


 

――今シーズンを振り返って

 (股関節の)けがをしてから臨んだ1年で、春秋共に迷惑をかけたのですが、4年生の方が頑張ってくれて秋に上がれた。4年生やOBの方々を中心にさまざまな面でサポートを受け、周りの人の支えを感じた秋でした。

 
 ――今季に点数をつけるなら?

 30点。守備で何とかチームを助けたこともあったが、全然貢献できなかった。最後の拓大戦で何とか打点を挙げたことくらいしか、今季は褒めることはないです。

 
 ――シーズン終盤から状態が上向きになってきました。ターニングポイントは。

 立正大に負けたとき。その日に井上コーチと一緒にビデオを確認して、昔にあって今できてないことを見つけました。けがをしてから、自分の中でピンと来るものがないまま練習をやり込んでいたが、それは間違っていた。結果を残せなかった原因に気付けたことで、拓大戦での結果につながりました。

 

――入れ替え戦で戦った、久しぶりの神宮球場はどうでしたか。


 神宮はやりやすかったです!特に初戦はたくさん人が入っていて、あんなにお客さんがいる中でやるのは高校生のとき以来だったので、自然とモチベーションは上がりました。「見られている」と思った方が自分はやれるタイプ。人がいる方が緊張感を持って良いプレーができるので、あの日はやりやすかったです。


 ――周りの人の支えを感じた秋とおっしゃっていました。

 基本的にポジティブに振る舞う方ですが、打てないときはみんなが気を遣ってくれたことを逆に気にしすぎてしまった。しかし、打順が落ちたり、ベンチに下げられたりして本当にやばいなと思ったときは、開き直れる環境を4年生が作ってくれて、無心に練習をすることができました。特に、寮の部屋が隣のこともあり林さん(営4=桐生一)には自分の中で溜まっていたものを取り除いてもらいました。また、いろんな人たちが3年間サポートしてくれてこの結果になっている。その思いに応えることができたことがうれしい。支えてくれた人たちにやっといい報告ができると思いました。


――来季の主将に決まりました。目指す主将の姿は。

 原さん(営4=東洋大姫路)みたいに背中で引っ張れる主将。原さんは手術しても2部に落ちても、一歩ずつ着実に地道にやってきたことが成果になって、結果ドラフト1位指名された。ドラフト前日は「心配だから」って原さんの隣で寝ました。その日は自分も緊張したし、そういう人のそばにいて見ていたいと思った。一緒にやってきた選手がプロ入りしたときは感動しました。自分はしゃべったりするのは得意ではなく、練習から姿勢で見せていくことしかできないので、1年生からプレーしてきた経験を生かして原さんのように引っ張っていきたいと思います。

 

――主将が決まったときの心境は。

 1年生のときから試合に出ていたので、ある程度自分かな?とは思っていました。ついにおれの番か、このチームの命運がおれにかかってるのかと。すぐ2部に落とせない責任があり、主将でチームは変わると思うので最初は荷が重かったけど、もう今は優勝していい思いをしたいと思っています。初めてキャプテンをやるので不安ですが、やりがいはありますね。


――最後の一年間、どんな思いで神宮でプレーしたいですか。

 優勝や日本一を目指せることに感謝してひとつでも多く打てるよう、悔いなくやりたいと思います。いろいろあった3年間でしたが、高校から大学にかけての成長を見せられるように、しっかりとチームを引っ張る姿と、しっかり結果を残す姿を見せたいです。東洋大学の主将で4番という責任を持って頑張ります。


 


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8日連続独占インタビュー~昇格の舞台裏

第1日 高橋昭雄監督

第2日 中川圭太

第3日 田中将也

第4日 阿部健太郎



硬式野球部の秋の戦いはこちらからご覧いただけます。