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陸上競技部長距離部門 第92回箱根駅伝直前特集3
区間エントリー速報・展望
第91回大会スタートの様子
1区・堀龍彦(済2=大牟田)
2区・服部勇馬(済4=仙台育英)
3区・野村峻哉(済2=鹿児島城西)
4区・小笹椋(済1=埼玉栄)
5区・五郎谷俊(済4=遊学館)
6区・口町亮(法3=市立川口)
7区・櫻岡駿(済3=那須拓陽)
8区・湯田晟旭(済4=豊川工)
9区・高橋尚弥(工4=黒沢尻北)
10区・渡邊一磨(ラ4=九州学院)
補員
上村和生(済4=美馬商)
寺内將人(ラ4=和歌山北)
長谷川直輝(済4=中越)
橋本澪(工3=館林)
服部弾馬(済3=豊川)
山本修二(済1=遊学館)
第92回東京箱根間往復大学駅伝競走の区間エントリーが発表された。王座奪還を掲げる東洋大は「序盤で主導権を握りたい」という酒井監督の言葉通り、主将の服部勇が3年連続の2区にエントリー。一方でエースの服部弾、副将の上村などが補員に回った。
初優勝を遂げた全日本大学駅伝のレース展開同様、勝利には前半区間で主導権を握ることが不可欠だ。他校も同じようにエース級の選手を往路で起用している。その中で「他大のエースの上をいく走りをしてくれる」と酒井監督が絶対的な信頼を寄せる服部勇は、今年も花の2区に挑む。「区間賞をとってチームに勢いを与えたい」。主将の気迫の走りでトップへ立ち、主導権を握りたいところだ。
また往路には堀、野村、小笹と今季急成長した勢いのある1・2年生が多く抜てきされた。中でも1区の堀は高校時に全国都道府県駅伝1区で区間賞を獲得している実力者。夏頃には本人も「1区を走りたい」と語っており、満を持しての出走となる。下級生の彼らも自らの役割をしっかりと果たし、好位置でタスキをつなぐことで流れを死守する。
一方で酒井監督が「彼が5区を走るかが大会のカギ」とにらむ、前回大会5区で驚異的な走りを見せた神野(青学大)は今年も5区へエントリーした。そのため、補員にまわったエースの服部弾も往路起用が濃厚だ。前半区間でどれだけ貯金をつくり、5区経験者の五郎谷でしのぐか。先頭争いに加わり5区へタスキをつなげるかが往路の結果を左右するだろう。
総合優勝のために酒井監督が重要視するのは復路の出だしとなる6・7区。東洋大は88回大会、90回大会など歴代優勝時にはこの区間で区間賞を獲得している。先頭を走れば後続が見えない差を広げ、追う立場であれば射程圏内に捉え逆転する。勝負を決めるために重要な区間だ。6区の口町は初出場の出雲・全日本両駅伝で区間賞を獲得し、今季の鉄紺集団の顔となった。7月の男鹿駅伝では高低差約150mの山下りで区間賞と好走しており、6区への適性も十分にある。また7区の櫻岡は昨年の駅伝デビューから3大駅伝にフル出走。「ロードで安定して走れる能力を持つ」と評される走力を持つ。全日本大学駅伝でもラストスパートで後続を離す激走で流れを引き寄せたのが口町、櫻岡だ。重要区間に盤石な布陣がそろった。
そして、最終3区間には今季チームをけん引してきた4年生の湯田、高橋、渡邊一が並んだ。4年生は東洋大のチームカラーでもある「実直な努力の積み重ね」で着実に力をつけてきた学年であり、補員にも上村、寺内など力のある選手が残っている。彼らの箱根にかける思いは1秒をけずりだす鉄紺の走りを体現してくれるはずだ。前回大会の悔しさを晴らし、1位で歓喜のゴールへ飛び込みたい。
今年1年間、チームは「頂点への再出発」をテーマに駆け抜けてきた。すべては再び箱根の頂点に立つために。出走する10人だけでなくチーム全員が一丸となって、優勝への執念を持っている。東洋大の伝統である「1秒をけずりだす走り」で2年ぶりの箱根路制覇へ。いよいよ勝負の時を迎える。
TEXT=石田佳菜子
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今回で箱根駅伝特集は最後となります。
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