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2016.05.16
ボクシング

[ボクシング]軽量級が魅せた!村地、木村の好発進でリーグ戦初戦白星

第69回関東大学ボクシングリーグ戦

5月14日(土)後楽園ホール


東洋大6―3駒沢大


【LF】○村地(判定)杉山●

【F】○福井(判定)重里●

【B1】○木村(判定)金中●

【B2】○馬場(TKO)南出●

【L1】○齋藤(判定)齋藤●

【L2】○秋山(判定)平川●

【LW】●中川(判定)沖島輝○

【W】●原田(TKO)沖島翼○

【M】●松野(判定)鬼倉○


 リーグ戦初白星を上げガッツポーズを見せた村地

 1年生ながらチームの勝利に貢献した木村

副主将の齋藤は渾身のフックで相手を圧倒


 リーグ戦初戦を白星で飾った東洋大。リーグ戦デビューを果たした村地(法2=西宮香風)や木村(営1=飛龍)中心に軽量級の活躍が光り、幸先の良いスタートを切った。

 トップバッターでリングに上がったのはリーグ戦初出場の村地だ。1ラウンドでは相手からパンチをもらいがちだったものの、2ラウンド目から立て直し顔中心にパンチを繰り出し、見事初勝利を収める。ガッツポーズでリングを降りると仲間と抱き合い、嬉しさ爆発させた。「めっちゃ楽しかった。楽しくやろうと思っていた」と話した通り、緊張感を見せることなく終始笑顔を絶やさなかった。また今後のリーグ戦も「全勝!」と闘志を燃やす。

  層の薄さで不安の声が上がっていたバンタム層では、ルーキーで期待のかかる木村が登場。駒大の主将という格上の相手に対して1年生ながら強気に戦った。ボディに何度もパンチを決め込み堂々の勝利を勝ち取る。木村は「ヘッドギアなしでやるのが初めてで、打ち合ったり、みんなの応援を聞いていると楽しかった」と初のリーグ戦を振り返り、新たなバンタム層のキーマン誕生の予感を感じさせた。

 その後続く3人が順調に勝ち星をあげるも、ライトウェルター級から3連敗に苦しみ、6-3で試合を終えた。「うち(東洋大)の新しい軽量級を見てもらえたと思う」と三浦監督、主将の秋山(営4=淀川工科)も「軽量級で流れを作ってくれたのでよかった」と活躍を称える。軽量級の勝利は試合の雰囲気を大きく変え、チームの追い風となった。しかし重量級でスターを生み出してきた東洋大として、重量級で勝ちきれなかったことが気にかかる。「立て直さなくてはいけない。(重量級のメンバーは)能力はある、出し切れていない。能力を100㌫引き出せるような指導を心掛けたい」と三浦監督も気を引き締めた。

  今年の目標ももちろん「リーグ戦優勝」。今回の勝利で優勝への第一歩を進み始めた。秋山主将は「次の法大戦は全員が勝ちます」と宣言。法大には昨年8対1で圧勝しているため、絶対に落とせない試合となる。強い重量級の復活へ、期待がかかる。


    

■コメント

・三浦監督

勝っても負けても4-5の苦しい勝負になると思っていたが、前半の村地、福井、木村が流れを作ってくれたので、うちの新たな軽量級っていう部分は見せられたと思う。(初のリーグ戦となった村地、木村は)練習の状態が非常に良かったのでやってくれると思っていた。もっとやれる選手なので、今日の試合が合格点ではなくて最低限勝ちを拾ってくれたということで、もっと高いところを要求している。強いところにも勝つことができたらいい。東洋大の伝統的に重量級で強い選手を出してきたので、今回重量級で負けが続いてしまったのは立て直さなくてはならない部分だと思う。能力はある、能力の出し方の問題。冷静に試合を分析しながら試合を作るってことがまだできない、その能力を100パーセント出すことに指導の重点を持っていきたい。(今後のリーグ戦に出場できそうなルーキーは)もちろん去年ウェルター級3冠の原田健も控えている。今日の試合を見て本人ももっと出たいという意欲が湧いたのではないかと思う。王者日大が法大相手に点差開けて勝っているので、うちも点差をつけて勝ちたい。

・秋山(営4=淀川工科)

全体としては軽量級で流れをつくってくれたので良かったけど、最後重量級3つ勝って全部勝ちで終わりたかった。そこが悔しい。個人的には最悪。全然動けなかった。元々やりにくいサウスポーの長身が相手だったけど、動けなかった。軽量級の流れに乗れたというのはみんなあると思う。判定も東洋大につきやすくなるし。特に木村が頑張った。木村はあそこまで完封すると思わなかった。やっぱり勝負強い。見習って僕も練習します。村地は手数が少ないのが気になったが、的確にポイントを 取れていた。村地が勝ってくれたから、勢いに乗れた。すごいプレッシャーの中でちゃんと勝ってくれた。6-3で勝てたのは嬉しいけど、「全勝できるかな」と思った自分がいたので悔しい。(秋山主将の初陣は)まず、円陣が緊張した。目立つのが苦手で人前が苦手なので(笑)まぁ、でも最初を勝利で飾れたのは良かった。このまま優勝目指して頑張る。次の法大戦は全員が勝ちます。9-0で勝てるように頑張ります。

・村地(法2=西宮香風)

めっちゃ楽しかった。(トップバッターだから)負けられないって気持ちもあったけどやってやる!の気持ちの方が勝ってた。緊張もしてたけど、まわりのみんなにはあえて余裕を出してて、その気持ちのままいけた。楽しくやろうと思っていた。1ラウンドで結構もらってしまっていたが、監督に冷静に相手を見ろって言われて、そこから落ち着いて流れ変わることができた。(リーグ戦は)全勝する。

・木村(営1=飛龍)

相手は4年生で駒大のキャプテンだったので、自分がそこで勝てれば勢いに乗るかなと思った。胸を借りるつもりで、自分からどんどんプレッシャーをかけていった。緊張やプレッシャーという感情よりも楽しい、楽しみながらできた。普段に比べて体の調子も良かった。ライトフライ、フライと勝っていて、ここで崩したらダメだと。前半のうちに決めたいと思っていた。二人が勝ってくれたので、勢いに乗れるように頑張った。昨日の夜はのどが渇いて寝れなかったが、軽量終わってゆっくり寝れた。(試合中楽しそうな印象だったが)試合中楽しかったので、笑ってたかもしれない。ヘッドギアなしでやるのが初めてで、それで打ち合ったり、みんなの応援を聞いたりしたら楽しくて。今日の試合は今までの試合の中でも、ひとまず良かった。自分の力が出せたので、80点。3ラウンド目に自分の動きができなかったので、そこで自分の動きができればもっと圧倒できた。その分20点マイナス。昨年は東洋大が3位で、東農大と日大に勝つのはあくまで目安。次の法大戦ではしっかり勝って、3ラウンド課題をもってそれを克服できるように頑張ります。


TEXT=玉置彩華  PHOTO=髙橋雪乃、梅山織愛