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2016.05.26
準硬式野球

[準硬式野球]入れ替え戦白星発進!割石完封で王手

平成28年度東都大学準硬式野球春季リーグ1部・2部入れ替え戦・帝京大1回戦

5月25日(水) 上柚木公園野球場


東洋大2-0帝京大


(イニングスコア)

1回戦


3 







帝京大










東洋大











(東洋大)

割石(社2=越谷南)―多田(ラ2=高松西)

 

入れ替え戦でも好投の割石


多田(左)とのバッテリーで勝利を重ねてきた


稲川は猛打賞の活躍


 リーグ戦と変わらぬ強さが光った。帝京大との入れ替え戦初戦は、初回に多田の適時内野安打で先制すると、五回にはチャンスで佐藤弘(法3=星陵)が中前適時打を放ちリードを広げる。先発割石は相手打線に的を絞らせず3安打完封。1部昇格へ先手を取った。

 「いつの間にか終わっていた」。大一番を終え、割石はひょうひょうと振り返った。リーグ戦から常に好調をキープし、優勝へ導いたエースはこの日も安定感抜群の投球で回を重ねる。「調子は良くなくて、むしろ悪かった」としながらも、相手打者を次々と手玉に取る。マウンドでは時より笑顔を浮かべる余裕も見せた。六回に迎えたこの日最大のピンチも、相手の4、5番を封じ込め得点を許さない。最後の打者を一ゴロに抑えると思わずガッツポーズ。リーグ戦を含め今季3度目の完封勝利に喜びをあらわにした。

 好調を支えるのは“観察”だ。リーグ戦では6勝を挙げ、名実ともにエースへと成長した割石。その多くの試合で多田とバッテリーを組んだ。割石曰く、この2年生バッテリーの相性は「最悪」だという。それでも相手打線を抑え続けてきた理由として、「バッターをよく見ているし、配球も細かいところを見ている」という点を挙げた。前回対戦の分析はもちろん、相手打者の得意なゾーンからバットの出方まで、バッテリーで隅々を観察することが結果へとつながっている。

 試合時間約2時間という締まったゲームを制し、7年ぶりの1部昇格に王手をかけた。リーグ戦から続く連勝もついに10に到達し、ますます機運が高まる。連戦となるが「勝つしかない」。そう意気込む木藤主将(法3=浦和学院)のチームは挑戦者の気持ちを忘れず、残る1勝をつかみ取る。


■コメント

・木藤主将(法3=浦和学院)

守備の面ではゼロで抑えられたのが良かった。(ここまでの準備は)一人一人の意識が上がってきてると思う。それが結果につながった。(今日のポイントは)五回表1死一、二塁の場面。キャッチャーからバントを空振りした時にピックオフで刺せた。あのピンチで刺せて流れが来た。(リードを広く取っていたが)相手投手もいいけん制をしてくるし、キャッチャーからもいいピックオフが来るので、そこを注意しながらできるだけ相手にプレッシャーをかけようとしていた。(第2戦へ向けて)勝つしかない。


・佐藤弘(法3=星陵)

(適時打は)変化球を待っていたけれど、甘いと思って振った。相手は選抜チームでバッテリーを組んだことがあって、球種などが分かっていたというのも良かった。もう勝ちしか見えてません。1部に昇格して、この目で1部のレベルを見てみたい。


・稲川(文3=稲毛)

(リーグ戦の)最後2試合がノーヒットで不甲斐なかったので、しっかりと打つことができて良かった。(バントヒットは)最初から狙っていた。打席に入る前に籾山と藤本さんに狙えると言われていた。9番はなかなか打たない打順だが、いい形で1番に回そうと思ってやっていた。(緊張はしたか)昨日から緊張というよりは、わくわくするといった気持ちの方が強かった。自分たちは挑戦者で、リーグ戦が終わってからも試合ができていることがうれしい。このままの勢いで連勝して、1部昇格を決めたい。


・割石(社2=越谷南)

振り返ってみると、いつの間にか終わってた。(六回のピンチについて)調子は良くなくて、むしろ悪かったぐらい。コントロールも落ち着かなかったが、1点ぐらいいいやと思って信頼して投げた。(多田との相性は)最悪ですね(笑)お互いのことを知ってる途中。(それでも抑えられる要因は)バッターをよく見ているし、配球も細かいところを見ている。観察することが良いかなと思う。(第2戦へ向けて)明日勝てればそれが一番だと思うが、帝京大もいいチーム。わがままを言えば自分が投げて勝ちたい。2部から上がってきた側なので、挑戦者の気持ちで臨みたい。


TEXT=當麻彰紘 PHOTO=菅野晋太郎、當麻彰紘