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2016.06.05
陸上競技

[陸上競技]日体大記録会 森田が自己ベスト更新!

第251回日本体育大学長距離競技会

6月4日(土)    日本体育大学健志台陸上競技場


男子10000m
6組
10着 福井 30'22"35
24着 中野 31'06"60
32着 大西 31'48"36
33着 田中 31'53"46
34着 唐本 31'54"46
DNF 定方
DNS 山口健
DNS 土壁
7組
19着 菅原 30'42"60
20着 生井 30'44"92
41着 高森 31'44"33
8組
1着 小早川 29'45"94
10着 小笹 30'05"09
21着 中村駆 30'42"88
9組
7着 山本采 29'31"31

女子3000m
2組
17着 曽我 10'21"80
34着 柴田 11'02"00
DNS 矢澤
3組
3着 山田 9'54"56
6着 山口 9'56"91
10着 梅津 10'04"83
11着 原子 10'07"81
DNS 新井
4組
21着 内田 9'50"06

女子5000m
2組
15着 森田 16'43"07


森田は始終自分のペースを保った

トップを好走する小早川

山本采は終盤粘り強さを見せた


 日体大記録に男女ともに長距離部門の選手が多く出場した。女子からは森田(食2=浜松商業)が5000mでついに16分台に突入。男子は小早川(済3=武蔵越生)が10000mで快走を見せ組トップでゴールした。

 森田は16分台を狙って5000mに挑んだ。実業団の外国人選手が引っ張るハイペースなレース展開となったが、森田は前方のペースにつられることなく始終自分のペースを貫いた。「森田らしいレースだった」と上岡コーチが語るように、後半に落ちてくる選手を一人ずつ追い抜いていく冷静なレース運びで自己ベストを更新。「ずっと17分切りを目指していたのですごく嬉しい」と目標達成に笑みを見せた。先月の関東インカレに出場し自信を付けたことや、今季コンディションを維持できていることが記録の更新につながったのだろう。今後は駅伝シーズンに向けさらに走力、スピードに磨きをかけていく。

 けが明けで半年ぶりのレースとなった山田(食2=豊川)は後半の追い上げで粘り強さを見せた。復帰戦でタイムこそ振るわなかったが、レース感覚を取り戻す意味では成果を得たはずだ。また、山田と同組に出場した山口(食1=順天)は一時先頭で集団を引っ張る場面もあり積極性が目立った。今後も攻めの走りが武器となるに違いない。

 男子は10000mに自己ベストを目指して多数の選手が出場した。だが、春先の疲労が表れる時期でもあり後半にペースを落としてしまい課題を残す選手が多く見られた。その中でも小早川が快走を見せた。序盤から集団前方に位置取ると中盤にはトップに躍り出る。その後も快調にレースを進め、これまで課題としていた終盤での失速を克服しスピードを緩めることなく走り切った。「春の前半に比べると走りもよくなってきている」と谷川コーチも小早川の成長を評価した。また、最終組には山本采(済4=滋賀学園)が実業団選手の多く出場する高速レースに挑んだ。第2集団でレースを進めていた山本采は後半、集団からこぼれていく選手がいる中粘り強く付いていく。しかし、目標としていた28分台には及ばず納得のいく結果とはならなかった。

 谷川コーチが「中間層からチーム全体の強化をしていかなければいけない」と語るように、より中間層の選手の成長に期待がかかる。夏合宿に向けていい状態をつくれるかがカギとなるだろう。女子も同様に、けが明けの選手を含め夏への準備を進めていきたいところだ。


■コメント

・谷川コーチ

自己ベストを目指しての走りとこれをきっかけにいい状態で夏合宿に入れればと思っていたが、春に何本か試合してきたため疲労が見え、スタミナの溜めもなくなっていてうまく走れない選手が多かった。後半にペースを落としてしまう選手が多かったので、そこはこの先しっかりスタミナ練習や体づくりをして夏合宿に走り込みをしていくしかない。小早川はハーフも走って、今回10000mを走り明日も5000mに出るのでコンディショニングを維持できていると感じた。春の前半に比べると走りもよくなってきているのでこの調子で夏もしっかり練習できればいいと思う。(山本采は)今日は28分台を狙っていたのでコンディション的に風もあってレースにもなかなか恵まれなかった。本人的には頑張ったが、タイム的には不本意だった。課題はもう一度体づくりをし直さなければいけないこと。今日は中間層の選手が走ったがまだまだレベルが低いと感じた。中間層からチーム全体の強化をしていかなければいけない。

・上岡コーチ

山田と曽我は去年の暮れから故障をしていて、久しぶりにレースに出られる状態になったのでレース感覚を戻す意味で出場した。故障明けの二人に関してはやりきった練習ではなかったが、そのわりには流れも作れたと思うし、記録はまだまだだが今の状態からしたらよく走ったと思う。(森田は)ペースの速い組だったが後ろの方でもある程度のペースでいくだろうなと思っていた。後半に自分のリズムを作っていける選手なので最初は慌てずに落ち着いたレース運びをすれば、後ろから追いかけていくだろうと思っていたので森田らしいレースだった。関カレを走って本人も自信ができたようだ。(今後は)来週の個人選手権やホクレンにも何人か今日の結果を含めてメンバーを決めていきたい。

・森田(食2=浜松商業)

前の集団が速いのは分かっていたので、自分のペースで走って後半に落ちてきた人を抜いていこうと思っていた。ずっと17分切りを目指していたのですごく嬉しい。次はもう駅伝に向けて走力、体力もスピードも練習を積んでいきたい。速いペースでの走りがまだまだなので、先頭の速いペースにも付いていけるような走りができるようにしたい。



TEXT=吉川実里    PHOTO=小野由佳莉、福山知晃