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2016.09.08
コラム

第528回 完成しない家 執筆者・吉川実里

こんにちは。スポトウ第75号の学校編集も今日の編集を終えて残すとこあと1日となり、かなり切羽詰まっている吉川です。

 さて、夏休みももうすぐ終わってしまいますが、皆さんは夏休みを満喫できたでしょうか。私は地元へ帰り、進学してから初めて1週間以上も実家で過ごしました。やっぱり実家はいいですね。母の手料理が大好きなので、ほぼ毎日3食母のご飯が食べられて、それだけでもう夏休みは満喫したかなという感じです。

 ところで、今回家に帰ると家の中が随分様変わりしていました。以前は無かった壁ができていたり、小さな図書室ができていたり、ロフトが無くなっていたり…。でも私はそこまで驚きませんでした。なぜならプチリフォームは吉川家ではよくあること。むしろこの変化が帰省の楽しみの1つでもありました。

 私の家は大工である父が建てました。私が小学生になるのと同時に住み始めたのですが、実は未だに完成していません。今年で築14年。壁の一部は梁が剥き出しのままなんていうのは最早気になりません。むしろこれはこれで味があると思っています。

 でも、どうして一向に完成しないのか。理由はいくつかありますが、一番はあっちこっちと改造したり、造り変えたりするのが絶えないからです。家族のリクエストや父の思い付きで何度も何度も変化を遂げたこの家は、引っ越した当時と比べるとかなり変わったと思います。少なくとも私の勉強場所と机は5回は変わりました。しかもその内の1回は私が設計図を書いて、ここに勉強スペースをつくって欲しいと父に直談判。中学1年生のときでした。結果、2階の床面積が増えました。ちなみに、今回帰省したときは父と母で和室風の畳スペースを新たに造るべく熟考中みたいでした。何年も前から私がリクエストしている2階のベランダと1階の縁側は後回しにされているみたいですね。気長に待ちます。待ってるからね!

 いつだったか母が「平成のサグラダ・ファミリアだね」と、完成しない建築物という点しか共通点ないじゃないというツッコミを入れたくなるような冗談を言っていました。本当にいつになったら我が家は完成するのでしょう。でももう完成しなくてもいいんじゃないかなとも思います。これでこそ私の家なんだと、誇らしくもあります。

 次に帰ったときはどこが変わっているかな。帰省の度にわくわくしているのは、父には内緒です。ベランダできていたらいいな…。

 

 

次回から遂に1年生のコラムが始まります!人数も多い上にキャラが濃い1年生のコラムに乞うご期待!