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2016.09.18
バスケ

[バスケ]駒大に敗戦も山口大爆発!

第92回関東大学バスケットボールリーグ戦

9月17日(土) 東洋大学総合スポーツセンター


東洋大69-73駒大

 13|1Q|20

 9|2Q|13

 20|3Q|18

 27|4Q|22


スターティングメンバー

1渡邊瑛人

2山口健大

11中村幸太郎

30川上海斗

88山本大貴


オフェンスの起爆剤となった山口


連敗から抜け出すには山本主将の復活が必要だ



チームを引っ張る中村



 1部昇格のためにもう負けられない駒大戦は、点差が埋まらず6973で敗北。3連敗となり、目標への道は険しくなった。

 

 「勝たなきゃいけないんだよ!」。4Qのタイムアウトで山口(済4=桐光学園)は、メンバーに向かって言い放った。前半を終え22点。2Qはわずか9点に終わった。シュートがリングから外れ、オフェンスでもディフェンスでもリバウンドが取れない。一方の駒大は、インサイドとアウトサイドの両方から高いシュート力で点差を開きにかかる。流れが悪い中でチームを支えたのが山口だった。泥臭いリバウンドや果敢なカットインで必死に流れを引き寄せようとするも、チームの柱の山本主将(済4=市立船橋)が前半無得点。「自分たち3人が崩れるとチームも崩れてしまう」と中村(済4=幕張総合)が分析するように反撃の一手は彼の復活にかかっていた。兆しが見えたのは後半を迎えてから。3Q開始20秒で山本主将の初ゴール。「開き直るというかやるしかないと思った」と本人も気持ちが吹っ切れた様子だった。そこから、インサイドの要としてリバウンドに競り勝ち、ゴール下を支配できる時間が続く。そこでまたしても山口が言葉だけでなく、プレーでチームに喝を入れた。2Qから「日体大で痛めた」という右手首のじん帯の痛みが再発。「一瞬焦った」と語るも試合中に感覚を取り戻す。さらに左手薬指のテーピングが血で赤くにじむほどのがむしゃらなプレーで駒大に食らい付こうとする。ラスト3分で山口執念の3ポイントシュートがゴールに吸い込まれついに3点差まで追い付いた。オールコートディフェンスで一気に追い越したいところで、手が出てしまう。相手にフリースローのチャンスを幾度となく与え、点差が縮まらない。最後まで粘るも、試合終了。3連敗という現実を突き付けられた。

 「言うことがない」と目(さっか)監督は試合後厳しい表情で語った。相手は3部リーグから上がってきた駒大。3戦目、4戦目と連敗中の東洋大にとっては、なんとしても勝たなきゃいけない相手だった。敗因は「出だしの悪さ」と選手はみな口をそろえて話す。改善に向け策を講じるも、「なんでかわからない(目監督)」と不調の出口は見えない。残りの4戦中1つでも落とせば、1巡目の負け越しが決まり3部との入れ替え戦も見えてくる。「次は全開でいきます」と闘志を燃やす山口を筆頭に、ここから東洋大の猛追が始まる。

■コメント

・目監督
 言うことがない。絶対に負けてはいけない相手に負けたから、上に行こうとしてるチームとしては本当に痛い。(今日も出だしの悪さが出た試合となったが)なんでか分からない。色々やっているんだけど全然駄目。(3ポイントシュートやバスケットカウントの「3点」がなかなか取れなかったが)心の弱さだと思う。勝ってるときはいいけど、負けてるとこのようになるっていうのは勝負に向いてない選手が多い。山口も駄目。簡単にファウルしてフリースロー与えるなんて冷静沈着じゃない。絶対にしてはいけないファウルだからそういうのが響く。4年生がそれだから勝てる試合も落とす。中村と山口は2人共、働きが足りない。杉田のけがはまだ分からない。トレーナーに聞いてみてから。明日の試合もこの状態だと勝てない。何か変えないといけない。相手のやることは全部分かってる訳だから、それを選手達がよく理解してやるかどうか。試合になるとやらない選手が多いのでそこが心配。

・山本主将(済4=市立船橋)
 立ち上がりの悪さが出た。課題と言っているところを直せていないのは、良くない。フリーでは打てているが、そこで決め切る力が足りない。個人的には後半のプレーを前半からできたら流れも変わった。(前後半の切り替え)自分はキャプテンとしてやらせてもらっている。前半のようなプレーではチームも勝てないし、周りもついてきてくれないと思ったので、開き直るというかやるしかないと思った。(終始追う展開だったが)得点が取れないのは仕方ないとしても、今日みたいに抑えるところはわかっているのに、入れられてしまうというのは、ダメだと思う。そうやっているとどこの相手にも勝てない。(次戦へ向けて)今日の負けを引きずってしまうと、良い試合もできなくなってしまうので、切り替えるというか楽しんでやりたい。

・中村(済4=幕張総合)
 残念でしかない。チームの内容も試合の内容も良くなかったし、気持ちの問題だと思う。勝てた試合だった。悔しい。(反省点)ルーズボールなど取られてしまったし、相手の抑えどころは分かってたんですけど、そこにやられてしまったというのが一番の反省点だと思う。(山口と山本の調子)後半は強気で攻めてくれていた。出だしが毎回チームの反省点なので、出だしからガンガン攻めたい。自分たち3人が崩れてしまうとチームも崩れてしまうので、出だしから自分たちが積極的にリングに攻撃できればなと。(3Qの巻き返しについて)そこで本当はいきたかったが、点が止まってしまった。相手のシューターに打たれてしまって、点がとられてしまってあういう感じになると台無し(駒沢大の対策は)試合中にも言っていたが、シューターが2人いるのでそこを抑える。そこが抑えきれずに点を決められてしまった。(次戦に向けて)本当に負けられない。今日の敗戦もすごく痛いので、明日は序盤から気を引き締めて勝ちにいきたいと思う。
・山口(済4=桐光学園)

ずっと言っているけど、出だしが良くない。出だしがすべて。敗因も出だしの悪さ。最初固くなってしまってうまくいってない。東洋大らしさがだせていない。(途中手首が痛そうだったが)日体大戦のときに靭帯をやってしまった。曲がらなくなっちゃったときもあって。一瞬焦った。感覚はもう戻っている。試合中気にしないでやろうと。(タイムアウトのときチームにかけた言葉は)相手に連続してシュートさせてしまって雰囲気が暗くなっていた。残りの時間的に全然追いつけるし、言い方は悪いけど駒大に負けたくなかった。みんな勝つ気はあるけど、態度やプレーで示せていない。うちの悪いところだけど追い込まれないとやらない。最初から負けてる気持ちでやらないといけない。残り一つでも負けてしまったら、一クール目負け越しになってしまうし、下の入れ替え戦も見えてきてしまう。あと日体大、国士大、中大といったライバルを喜ばせてしまう。なんとしても勝たなきゃいけない。次の試合は最初から全開で行く。


TEXT=高橋雪乃 PHOTO=藤井圭、水野桜、土橋岳

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