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2016.11.03
相撲

[相撲]7日間連載企画 インカレ直前独占インタビュー6日目 中出雄真コーチ

 94回全国学生相撲選手権大会(以下、インカレ)が11月5日、両国国技館で開幕する。村田主将を筆頭に「絶対に取れるメンバー」で3年ぶりの団体戦覇権奪還、そして学生相撲の頂点を目指す。インカレを目前に控えた今、選手たちは何を思うのか。7日間に渡ってお届けする。

 

 第6日目は中出雄真コーチ(H25年度法卒=東洋大職員)。今年のチームは団体戦、個人戦ともに優勝が狙える強さを備えている。そんなインカレを目前にしたチームの状態をコーチの視点から語ってもらった。(取材日=10月20日、聞き手=吉川実里)


―今のチームの雰囲気はいかがですか。

 いい意味でも悪い意味でもそんなにインカレっていうのを意識していないのかなと感じます。毎年4年生などはこれで最後だってガチガチになるんですけど、そういうこともなくいい意味でもリラックスしていて、悪い意味では緊張感が無いのかもしれない。何とも言えないですね。


―今調子がいい選手は。

やっぱり城山(法1=金沢市工)、村田(法4=金沢市工)ですね。客観的に見ても調子がいい。優勝を狙えると思いますし、団体でもこの二人が鉄板だと大分流れがいいかなと思います。


―ご自身も主将をやっていた中出コーチから主将としての村田さんはどのように見えますか。

あまり俺に付いてこいという風ではないけど、とりあえず俺1点取るからお前ら後取れよっていうスタンスだと思う。それが彼のいいところ。それに対して皆が村田の足を引っ張らずに追い付いていってくれれば結果が付いてくる。逆に村田がコケたらダメだね。彼が1点取らないと始まらない。チームが若く経験が少ない選手がいる中で1番強いやつが負けて後がどうしようってなってしまうとチームとして機能しないので、なんとしても1点取ってほしいところですね。


―先ほど名前が挙がった城山さんはまだ1年生ということですが。

大分調子がいいのでこのままいってくれればと思います。だけどインカレは出た人にしか分からない独特の空気がある。どこのチームもこの試合目掛けてやっているので、独特の雰囲気で1試合1試合がすごく重い。その中でどれだけ自分の力を出せるかっていうのが城山の課題ですかね。


―この時期はどこに重点を置いて指導をされていますか。

城山、村田、中嶋(法2=愛工大名電)、西野(法2=金沢市工)の4人を私が重点的に見ているがそれぞれ調子が上がってきているので、調子を落とさないような練習をしている。気持ちよく練習をさせる。稽古つらいな、疲れたなと思う中でもなるべく叱咤するのではなく激励という形で声をかけている。気持ちが自分で前に向くような声のかけ方を心掛けている。


―インカレでの目標は。

もちろん個人、団体ともに優勝だが言葉で言うのは簡単。やっぱり優勝していくには誰かが軸にならないといけない。今軸になれるのは二人いて、もう一人、二人当日に調子を上げてくれると大分助かる。むしろそうしないと優勝できないと思っています。(あと二人出てくることが)絶対条件ですね。


中出雄真(なかで・ゆうま)

1991年5月22日、石川県加賀市生まれ。金沢市立工業高から東洋大学。平成25年度法学部卒業後、東洋大学職員となると同時に相撲部コーチに就任。現在は「東洋大学職員チーム」所属の選手として社会人大会に出場している。

相撲の魅力とは:やっぱり大学の団体戦。大学相撲の醍醐味。大相撲では団体戦は無いから。必ずしもエースがいて絶対1点取ってくれるわけではなく、ギリギリの勝負でしかもそれが5人いる。そういうギリギリの駆け引きなどを見ていただけるのが1番面白いかなと思います。

インカレ意気込み:もう私たちの役目としては彼らを最高の状態にして土俵に上げるだけ。気持ちの面も体力の面も最高の状態にしてあげる。いつも心掛けていることで、それは特別インカレだからではなくいつも変わらない。



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7日間連載企画 インカレ直前独占インタビュー

1日目 寺沢樹

2日目 白石雅仁

3日目 西野倫理

4日目 大波渥

5日目 城山聖羅


明日、最終日は主将・村田亮選手のインタビューをお届けします。


第67回東日本学生相撲新人選手権大会
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