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2016.11.12
サッカー

[サッカー]キックオフ直前!逆転昇格のシナリオ完成へ、最終節プレビュー

最後の90分に全てをかける


 

 時は来た。1部リーグへの昇格レースは実質2校に絞られた。現在2位の神大、そして現在3位の東洋大である。この2校が今日、朝霞の地で昇格をかけた大一番を行う。

 粘り強く昇格レースに残り続けたのは東洋大だ。19節東農大戦で痛恨の逆転負けを喫し、昇格へ黄色信号が灯った。しかし、20節東海大戦で3-1の勝利を収め勝ち点3を積み重ねると、前節中大戦では前半からピッチ状態の悪さも功を奏し3ゴールを奪う。後半は押される展開となり1点を奪われたが、なんとか逃げ切り中大を昇格レースから引きずりおろした。崖っぷちからの2連勝で調子を上げ、最終節を迎える。

 東洋大の注目選手はFW丹代(国2=青森山田)だ。かつて名門青森山田の10番を背負ったストライカーは20節東海大戦でスタメンを勝ち取ると、早速ゴールで期待に応えた。続く中大戦でも豪快な左足のボレーを叩き込み、2試合連続ゴールと調子は上向き。鉄壁の守備を誇る神大ゴールをこじ開けられるかに注目だ。そして、もちろん忘れてはならないのがFW仙頭(国4=京都橘)。この日が東洋大のユニフォームを着て臨む最後の試合となる。J2京都への入団が内定しているエースもまた、ここに来て調子を上げてきた。20節東海大戦で3アシストを挙げ勝利の立役者となると、中大戦では2ゴールを奪い今季の得点数を12に伸ばした。抜群の存在感、そして結果を残し続けた仙頭は、昇格というお土産を残しJの舞台へ旅立つことはできるだろうか。彼を含めた4年生の中にはサッカー人生に一区切りを付ける選手もいる。彼らの思いもまた、ピッチにこだますることであろう。

 対する2位神大は昨年1部で苦杯をなめただけに、1年での1部復帰を目論む。今季はここまで安定感のある戦いを見せており、失点数はリーグ2位。得点数こそ多くないが、手堅くゴールを奪い勝ち点3を持ち帰っている。今季9ゴールのエースFW吉田蓮に加え、リーグ唯一の2桁アシストをマークしているMF武田将平には要警戒だ。J2岡山入団が内定しているリーグ屈指のゲームメイカーをいかに封じるかがカギとなってくる。

 東洋大が昇格するには勝利あるのみ。引き分けも許されない状況だ。この条件も両チームのゲームプランを左右してくるであろう。前回対戦は4月の開幕節、0-1で惜敗した。しかし、今節は東洋大のホーム朝霞であることに加え、昇格という目標が目前に迫った中でのゲーム。許した失点もPKによるものだっただけに、過去の対戦成績からは想定できない展開となるであろう。仙頭は語る。「全てがこの日のためにあったかっていうぐらい、自分たちが喜ぶために用意された舞台」。奇跡の逆転昇格へ、すべての条件、準備がそろった。ホーム朝霞の地の声援がチームを勝利、昇格へと引き立てるのは間違いない。あとは向かって行くだけ。古川監督率いるチームは、歓喜の雄叫びを上げることができるだろうか。運命のキックオフは目前に迫っている。


[最終節試合予定]
第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(後期)
第22節 11月12日(土) 対神大 東洋大学朝霞グラウンドにて 14:00キックオフ

会場にてスポーツ東洋特別号外を50部限定で配布予定。ぜひ会場へ!