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第20回日本学生ハーフマラソン選手権大会
兼第29回ユニバーシアード競技大会日本代表選手選考競技会
3月5日(日) 陸上自衛隊立川駐屯地滑走路、国営昭和記念公園とその外周道路コース
8位 山本修 1:02'56
14位 相澤 1:03'33
46位 小笹 1:04'14
54位 竹下 1:04'26
60位 高森 1:04'32
134位 今西 1:05'38
378位 山口健 1:08'03
後半に粘り強く前の選手を追う山本修
学生ハーフマラソンに東洋大からは主力級の選手たちが出場。中でも山本修(済2=遊学館)は自身の自己ベストを大幅に更新し、8位で入賞を果たした。また、折り返しを迎えた冬季練習の成果を確認するレースとなった。
春を感じる暖かな日差しの中行われた日本学生ハーフマラソン選手権大会。レースは序盤からハイペースに進み、5km過ぎに30人ほどに先頭集団が絞られる。山本修は付いていくことができず、その後方から集団を追いかける展開となった。13km手前で昭和記念公園の敷地内に入るとコースには一気にアップダウンが増える。前方の選手を一人、また一人と確実に捉えていき、8位まで順位を上げてゴールした。
今大会、体調が万全ではなかった山本修。それでも自己ベストを更新し、8位入賞を果たしたことは地力が上がっていることの証拠に違いない。だが上位3番を狙っていただけに「悔いが残る結果」と厳しく振り返った。佐藤コーチも「本来の調子、状態だったら3番くらいは狙えていた」と肩を落としたが、それは期待の表われでもある。今年の箱根駅伝ではエース区間である2区を任された実力の持ち主だ。「チームのエースとなれるような選手になりたい」と語る彼が名実ともにエースになる日はそう遠くないはずだ。
3月に入り冬季練習も折り返しとなる。これまでハーフマラソンや30kmマラソンなどに積極的に取り組んできた成果を今大会で確認した選手たち。佐藤コーチは「いつものハーフに比べたら練習している分が少し形になってきている」と手応えを感じている。今回確認した点を後半の練習で調整し、もうじきやってくるトラックシーズンへと備えていく。
■コメント
・佐藤コーチ
新体制になってからハーフマラソンというのを大事にしていて、今までもハーフマラソンや30kmなどを冬場の練習の流れでやっていたので、今回はユニバーシアードの選考会ということもあり出場した。まだ冬季練習の過程で出来上がってはいないが、どれくらいの状態や力かというのがある程度見られただけでもまあまあかなと。少し体調を崩している選手がいたのが少し残念。もう少しいけた気はする。ただいつものハーフに比べたら練習している分が少し形になってきている感じはする。(山本修は)本来の調子、状態だったら3番くらいは狙えていた。体調を崩したということもあるが、そこはもったいなかった。本人の課題にもなるところ。(今回の収穫は)今年は全員ハーフマラソンを走るということが目標としてあるので、今回のレースはそれの一つの通過点。結果で見れば良い悪いは出てくるが、今は選手がしっかり参加して走るということ自体が大事な時期。どんどん経験させるという方針でいくと今回はそれができたかなと思う。冬のトレーニングの流れとしてしっかり結果を出せるようになるといい。3月になるとそろそろトラックシーズンになるので少しずつスピード系が入るが、まだ全体的な準備をもう1ランク上がるようにしていかないといけない。来週の合宿で状態を見ながらやっていこうと思っている。
・山本修(済2=遊学館)
(レースプランは)先頭でいけるところまでいって、やはり3番以内に入らないとユニバーシアードに出られないので、そこを狙っていたが思っていた以上にペースが速く付いていくことができなかった。(レース展開は)自分は5kmを14分30秒で通過したが、先頭は多分20秒台で走っていて、それに付いていくことができなかった。後半の12km過ぎにこの敷地に入って来て、アップダウンが多くなり、そこで前の選手を拾っていって、ギリギリ8位になれた。(タイムについて)自己ベストを3分以上更新できたが、タイムを狙っていたわけでもなく、タイムも満足できないものだった。やはり悔いが残る結果となった。(トラックシーズンへの意気込みは)今シーズンは5000mで13分50秒切り、1万mでは28分30秒台だったり、学生の中でトップになれるように頑張りたい。また、チームのエースとなれるような選手になりたい。
TEXT=吉川実里 PHOTO=福山知晃