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2017.04.18
アーチェリー

[アーチェリー・女子]強豪明学大に白星!最終エンドで逆転勝利

2017年度関東学生アーチェリー女子リーグ戦ㅤ1部

4月16日(日)慶應大学レンジ

女子 第4戦


東洋大 2494 ― 2489 明学大(上位4名の成績)


個人成績
                       30m         50m     TOTAL

1中野            295          339       634
2小松            298          335       633
3清水            287          327       614
4吉留            280          333       613
5渡邊            277          306       583
6渡邉            255          315       570
7柴崎            249          308       557
8大野            246          298       544


的を見据える小松(中央)


笑顔を見せる中野


今季リーグ戦初出場の柴崎


    天候に恵まれた第4戦。相手は3位決定戦出場の常連校・明学大だった。前半の50mでは明学大にリードを許してしまい、30mでどれだけ巻き返せるかが勝負の鍵であった。

ㅤ結果が出た瞬間、選手たちは涙ながらに抱擁を交わした。ライバルの明学大に僅差ながら勝利したのだ。明学大には今まで練習試合を含め負け続きだった。どちらも負けられない試合の中やっとつかみとった勝利。感慨も一入である。

ㅤ「本当に嬉しい」と主将の柴崎(文4=熊谷女子)は笑顔を浮かべた。2戦目3戦目といい流れができていたものの「王座にいったことがある大学の意地を見せつけられて、本当に最後までどうなるかわからない心配でひやひやしていた」と心情を語った。ただ喜びを表す一方で「今試合に来られなかった部員とも、できればこの場で一緒に喜びを感じたかった」と少しだけ残念そうな様子を見せた。

ㅤ自己ベストを更新し、今試合での30m最高点を叩き出した中野(総1=県立船橋)は「前半よりも後半の方がすごく盛り上がっていて、射ちやすく感じた」と試合を振り返った。次戦は「全員で駒を進めて勝って、王座に先輩たちを連れて行きたい」となんとも頼もしい様子で語った。

ㅤリーグ最終戦の相手は慶大だ。「今までの点数を見る限り、東洋がいつも通り射てれば勝てる」と小松(社3=帯広三条)は言う。1部で戦う厳しさを実感したいま、「何ががあるかわからないからやれることをやっていきたい」と慎重な姿勢を見せた。目標としている王座に、また一歩近づいた。


■コメント

・石河監督
50mで先取されていて30mの巻き返しがどれだけできるかが勝負の要だった。本当に最後の最後まで選手も応援も気持ちを切らさずにぶつかっていったのが勝因だと思う。試合前から今日は僅差の勝負になると思っていた。互角の相手だったのでどっちが勝っても点数差は1、2点だっただろうと思う。


・柴崎(文=熊谷女子)
振り返ってみると第1戦目は日体大さんで圧倒的な力の差っていうのを見せつけられてしまったが、そのあとから東洋も勝ちが進み、明学大戦もこの流れで行けば勝てると思っていた。だが最終的に接戦まで追い込まれて、やっぱり相手も相手で負けられないっていう強さや王座にいったことがある大学だけの意地を見せつけられて、ほんとに最後までどうなるかわからない心配で私もひやひやしていた。それでも最後まで頑張って頑張って諦めなかった、というのが今日ほんとに応援の子たちから射線に並んでいる子たちまで全員に通じていてよかった。(明学大戦に向けて何かあったか)特に話し合いなどはしなかったけれど、自分で射線に立つ人も後ろで応援する人も、まず自分で何か目標の軸を持っていた。例えばもし誰かが崩れそうになったら自分がすすんでサポートしてあげようとか、スコープの声をもう少し自分が大きく出してあげようとか。いつも撃つ8人の中で上と下の差が広いので、その間の差を自分がどれだけ縮めて行けるかっていう様な意識を高く持つように考えていた。(勝利した心境)素直な気持ちとしては本当に嬉しい。私が入学してからいらっしゃった先輩方の代から、毎年明学大とは練習試合など組んでいただいて戦っていたが、とても強くいつも東洋が負けていた。今試合は本当に数点差だがそれでも今日結果的に勝てたということが嬉しい。少し残念なのは今試合に来られなかった部員とも、できればこの場で一緒に喜びを感じたかったなと思う。(次戦に向けて)今日のこのリーグ戦を通して、改めて一部リーグで戦ううえでの容易じゃなさとか難しさ、あとは恐怖や自分が追い込まれるまでの危機というのを改めて、多分部員全員が学べたと思っている。そうした今回の事を自分の中の糧として、次はそういうのを押しのけるぐらいの強い勢いで、絶対に王座まで進出していきたい。


・中野(総1=県立船橋)
前半50mの時の空気と、後半30mの時の空気が自分の感覚では違うように感じていて、前半よりも後半の方がすごく盛り上がっていて、打ちやすく感じた。(明学大戦に向けて)前日にメンバーの選考会を行ったが、その時の空気が全体的に硬くて、この1戦を逃したくないっていう思いの強さなど色々感じられた。自分はそれをうまくやわらげて点数につなげていきたいなという心持で打っていた。(最高得点に関して)今回自己ベストだったが、自己ベストを意識したのは最終エンドだけだった。最終エンドにあそこで58点撃ったら十の位一つ上がるなあと思いながら、57点でも自己ベストだし、なんて思っていたら気持ちのゆるみがでてしまったけれど、それが最高点になったっていうのはすごく嬉しかった。明学大がとても強くて、50mの最高得点は明学大に取られてしまったので、30mはとりたいって気持ちがあった。(次戦に向けて)慶大は微かに知っている程度なので油断はせずに勝っていきたい。次回慶大に勝てば3決に進めるので、全員で駒を進めて勝って、王座に先輩たちを連れて行きたい。


・小松(社3=帯広三条)
今日は晴れていて本当に打ちやすいアーチェリー日和だったが、点数は満足いくものではなかった。目標は640点を出すことだった。(点数に届かなかった要因は)相手が同じくらいの実力で、自分でプレッシャーをかけてしまったこと。来週でリーグ戦最後だから640点をなんとしても出したい。次戦相手の慶應義塾は今までの点数を見る限り、東洋がいつも通り打てれば勝てるとは思うが、何があるかわからないからやれることをやっていきたい。


TEXT=中村緋那子  PHOTO=外狩春佳