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2017.04.19
硬式野球

[硬式野球]古田猛打賞!13得点で打の東洋見せつける

平成29年度東都大学野球1部春季リーグ戦・亜大1回戦

4月18日(火)神宮球場

○東洋大13-3亜大

(イニングスコア)

1回戦










東洋大
13
亜 大



(東洋大)

○飯田(1勝1敗)―西川


・打撃成績

打順                    
守備
名前




(中)
竹原(法3=二松学舎大付)
60
(左)古田(法3=天理)633

(三)田中将也(営4=帝京)51
(二)中川(法3=PL学園)621

蛭田(法4=平塚学園)000
(捕)西川(営4=浦和学院)621
(一)原澤(営4=前橋工)511
(指)片山来(営3=桐蔭学園)



打指池田(営3=日本文理)
200

打指佐藤(法2=聖光学院)


(遊)津田(総2=浦和学院)411

打遊小川(法1=霞ヶ浦)

(右)宝楽(営4=PL学園)300

若原(営4=愛工大名電)
101

納(総1=智弁学園)000




481011


・投球成績


名前


球数

四死球


○飯田(営4=常総学院)
391351118


古田はスタンドに向かってとびきりの笑顔を見せた


飯田は昨秋ぶりに無四球完投した



 リーグ優勝のために絶対落とせない亜大1回戦は、古田(法4=天理)の3点本塁打を皮切りに13得点で大勝。先発の飯田(営4=常総学院)は1死球こそ与えたが昨秋ぶりに無四球完投し、今季初白星を奪った。打線もつながり、打の東洋を象徴する試合となった。


 「まるで夢を見ているようだった」。古田は先制の3点本塁打をこう振り返った。振り抜いたストレートはバットの先に当たり、感触は良くなかったが、古田に味方した神宮の風が左翼へと球を運んだ。青空の下のダイヤモンドを一周し、仲間の待つベンチで喜びを分かち合う。その後、古田は真っ先にスタンドにいるチームメイトに向かって体がのけぞるほど吠えた。これまで積み重ねてきた努力の結果が満面の笑みに表れていた。

 悔しさは自分の力で晴らしたかった。開幕カードの中大戦はベンチ入りもなく、スタンドから見守った。スタメン起用は振り返ること3年前。当時、チームは2部でもがき、自身も機会に恵まれず地道に練習に取り組んでいた。1部昇格後も、仲間に応援歌を歌い続ける日々。しかし、その時に芽生えた『共に戦う意識』。「スタンドにいる選手も一緒に戦っている。中大戦の悔しさや悪い流れはなんとか自分が変えようと思っていた」と、コーチから亜大戦での起用を示唆されていただけに、この試合は特に燃えていた。

 初めて1部、東都野球の聖地である神宮の舞台でスタメン起用された一打席目。得点にはつながらなかったものの、狙い玉を打つことで自信になり、それが次の打席の先制の3点本塁打につながった。5回には先頭打者として左翼に二塁打を放つと、それを皮切りに相手の失策を誘い、3点を奪ってさらにリードを広げる。指揮官も「古田くんが良かったね。期待に応えてくれましたよ」と大絶賛。今日のプレーが古田の大きな自信となることは間違いない。

 「中大戦で負けてやっと火がついてくれたのかな」と指揮官が言うように、今日の選手は一段と気迫に満ちていた。一度点火した火はそう簡単には消えない。まずは明日の勝利と勝ち点奪取に向け、古田の打棒が火を噴くことは間違いない。



■コメント

・高橋監督

古田くんが良かったね〜期待に応えてくれましたよ。中大戦で負けてやっと火がついてくれたのかな。チームもミスをうまく突いて良かったよ。やればできるじゃん!古田くんは今日の起用は前から決めてたよ。太ももに筋肉あるし、力もある。これまでなかなかツキが回ってこなかったけど、運にも恵まれたね。これくらいやれるんだ!って自信になれば良いね〜また明日から頑張るよ!

・古田(法4=天理)

1本目は初めから狙い玉を打てて、自信になった。本塁打を打った時はまっすぐを打った。感触はよくなかった。先っぽに当たった。風にうまく乗った。中大に二連敗して、4年生がしっかり気持ち出して引っ張っていこうという話をした。主将・副将の3人にいつも引っ張ってもらっている。速い球をどうしたら打てるかと考えた時、無駄な動きをなくすことを考えた。手本にしているのは、今はいないが、阪神のマートン選手。広角に長打も短打も打てるから。中大戦ではスタンドにいた。チームもよくなかったし、ただひたすらに悔しかった。左ピッチャーを打つことだけを考えていた。中大戦でスタメンを外れる時、コーチから亜大戦の時は使う可能性があると言われていた。この流れは自分が変えようと思っていた。オープン戦は、序盤は調子がよかったが、後半は代打や控えにまわった。今日の亜大の先発は高橋だと予想してスタメン起用された。まっすぐを打ち返すことだけ考えていた。広角に打とうと思ったのは4年から。3年までは強引だったが、間を抜き、打率を上げるために変えた。本塁打を打っている時はまるで夢を見ているようだった。目標にしている結果が出たから。スタンドに向かってガッツポーズをしたのは、前の試合でスタンドにいたので、一緒に戦っているという意識、個人ではなくチームのためにと思った。

・西川元(営4=浦和学院)

 去年の4年生が活躍したのに勝ち点が取れず、優勝を逃した原因の一つのカード。去年の4年生の分を込めて、試合に臨んだ。去年の秋に、高橋遥から3本ヒットが打てたので5番で起用された。あまり変わってはいなかったが、ボールが来なかったりと調子が悪かったんだと思う。(中大2戦目では変えられてしまったが)悔しいのが一番大きかったです。捕手としては落ち着きがないということだったので、何度も自分を落ち着かせていた。ドタバタしてしまったので、そこはしっかりと修正したい。(先発の飯田投手について)技術はもちろんある。ただ、考えすぎでリズムをくずしてしまうことがある。リズムを取り戻すのが自分の役目。9回は飯田も疲れていたんだと思う。明日は明日で、丁寧に試合を進めて勝てるようにしたい。

・田中将也(営4=帝京)

中大戦で2連敗して、今日勝ちたいと強い気持ちで試合に臨めたことが勝ちにつながったと思う。今まで調子が良かった時に続けていたTバッティングを丁寧に確認しながら練習した。(飯田は)責任感強く、一人で背負い込もうとする。そこを周りがサポートして完投して、やはり彼がエースだなと思った。(明日に向けて)勝ちにいく。

・中川(法3=PL学園)

亜大には去年の春秋ともに負けているので、特別な思いがあり、特に負けたくなかったです。中大戦で2連敗してから、全員で何としてでも勝つという思いを再確認して、とにかく声を出して練習に取り組んできました。(今日の亜大戦は)まっすぐに打ち負けないようにしようと心がけていました。球は見えていたと思います。(明日の亜大戦に向けて)連勝して勝ち点をとります。絶対に勝ちます。


TEXT=伊藤梨妃、PHOTO=青池藤吾、伊藤梨妃