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2017.06.06
射撃

[射撃]三種目4人入賞!「良いスタートを切れた」

関東学生ライフル選手権春季大会

6月1日(木)〜4日(日)         長瀞射撃場


◆10mエアライフル立射40発競技
丸山 389.2点
吉本 400.1点
大城 DNS
岩松 399.1点
片岡 391.0点
江頭 382.8点
日比 403.3点
諏訪 396.7点

◆10mエアライフル立射60発競技
前田 573.6点
砥綿 603.5点
井上 610.1点
小田切 580.5点
永井 597.1点
浅見 DSQ
須永 606.4点
西村 581.3点
山本拓 610.7点
亀井 DSQ
山本達 DSQ

◆10mエアピストル立射60発競技
西村 500点
山本拓 529点
髙橋 551点

◆10mエアピストル立射40発競技
新堂 347点

◆50mライフル三姿勢120発競技
浅見 1119点
小田切 1091点
亀井 1077点
山本拓 1117点
砥綿 1085点
西村 1027点

◆50mライフル伏射60発競技
山本拓 610.5点
亀井 605.6点
吉本 559.8点
砥綿 596.5点
西村 581.2点
小田切 599.0点
浅見 596.2点

P60で入賞した亀井と山本拓(右)


4位入賞を果たした井上


集中して的を見据える浅見


    風が強くあまり天候に恵まれなかった中で、三種目4人が入賞という好成績を残した。

    小山コーチも言うように今回のMVPは山本拓(法3=足羽)だ。山本拓は三種目にレギュラーとして出場し、うち三種目全てで入賞を果たした。特にP60では中盤からトップとなり、そのまま譲らずにファイナルで優勝。しかし姿勢転換の時間配分やメンタルの強化の課題が出てきて、山本拓自身は今回の優勝を「複雑だ」と自己分析した。それでも全種類で入賞という快挙に自信はついた。この自信を糧に、また一回り大きく成長した山本に期待がかかる。

    亀井(法3=国際学院)と浅見(経4=栄北)は「緊張よりも楽しんで撃つことができた」と試合を振り返る。浅見は「3位との点数が開きすぎた」と渋い顔をしたが、全体としては「いいスタートが切れたのでは」とプラスの評価を口にした。

   井上(法2=国際学院)はファイナルで4位という好成績を残すも「散々な結果だった」と悔しそうに顔をゆがめた。「緊張からくる力みでうまく体を動かせなかった」と反省し次こそは「メダルを」と意気込んだ。

 次は秋季大会。小田切主将(法4=甲府城西)は「後輩の底上げを図りたい」と次世代エースの育成を目標に掲げた。個々の成長はチームにとって欠かせない勝利への重要材料。東洋大学射撃部は4年生を筆頭に、強豪校に立ち向かう。

◼︎コメント

・小山コーチ

あまり天候に恵まれなかった。風が強くて撃ちづらかっただろうと思う。でも条件はみんな同じ。ここ(長瀞射撃場)をホームに練習してきているのが生きて、今回の結果につながったのかなと思う。3種目4人がファイナリストとして撃てたのは純粋に嬉しい。日頃の練習の成果が少しずつ出てきたのかなと思う。順調なスタートが切れた。(新人戦や予選と比べ)4年生にすごく自覚が出てきた。練習を積極的に行ったり、部全体を引っ張るようになった。SBでは新しく銃を持った子がどんどん出てきたから全体的に底上げをしていく。女子部員も銃を新しく持ち始めたので、これからは団体戦なども視野にいれ女子も伸ばしていきたい。今回のMVPは山本。3種目のレギュラーで全て入賞したのは、本人の実力。すごく期待が持てる選手。


・小田切主将(法4=甲府城西)

S60は調子が悪かった。総合団体はその結果が反映され、3×40、P60ともに4位に終わってしまった。練習でやってきたことを出来たので、そこからこの試合のフィードバックをしっかりして、これからどうつなげていくかが大事になる。(良かったところ)レギュラー陣の結果は良くなかったが、後輩の成長を見られたこと。特に山本拓生は、S60を始めて半年だが、レギュラーになってしっかりファイナルにも残っている。もう1人挙げるなら、亀井遼路。P60でファイナルに残っている。やる気があり、いろいろな情報を収集していて、自分なりの解釈でやれている。(次の大会に向けて)今回、四年生のレギュラー陣でいい結果を残している人が少ない。なので、レギュラーの育成を重点的に、次の代の後輩たちの成長を考えつつ、練習していくことが大事だと思う。総合団体で3位になれたことは素直に嬉しいことだと思う。しかし、蓋をあけてみればSBの方では決していい結果であるとは言えない。しっかりと今回の結果を振り返って練習して次の大会に挑んでいきたい。これからは積極的に後輩を戦力として受け入れ、後輩の伸びを継続的に大会で結果を残せるようにしていく環境を整えるのが4年生の務めであると思う。また、4年生もさらにここから成長して後輩に負けずに引退までがんばっていきたい。


・浅見(経4=栄北)

緊張したが、楽しんだ気持ちのほうが大きかった。(4位という順位は)良くも悪くもない。本戦と順位と変わらないという点では落とさないだけ良かったが、3位との点差が離れすぎたという点で少し詰めが甘かったなと思う。今大会は2、3日目の天候が安定しなくて2、3日目に撃った人は難しい射撃になったと思う。それでも天候を言い訳にしないような実力が必要だと感じた。エアライフルは申し訳ないことに自分は失格になってしまったが、レギュラー陣が頑張ってくれたのでなかなか良いスタートがきれたと思う。個人的には、全大会でファイナルに残ることが目標。全体の目標だと去年より大幅にレベルが落ちているので、底上げして、他大の強豪にも負けないような実力をつけていくこと。


・山本拓(法3=足羽)

(優勝した今の気持ち)複雑。実戦を想定して、真ん中に撃つ練習をしてきた。銃に慣れるために、大会に多く出るようにした。トラブルや環境の変化に対応できず、開始早々8点を出してしまった。メンタル面の強化も今後の課題。ファイナル始まって、緊張したが楽になった。でも最後の一発は緊張した。初めてだったので、空気感を味わえたことが収穫だった。(最終日は)二種目とも5位だったが、ドタバタしたこともあり、姿勢転換の時間であんまり時間を使えなくて撃てなかった。この経験を生かして次の選抜大会、インカレ、それらのファイナルにまた残ってこの経験を生かしていきたいと思う。P6はいろいろあったが、結果としては優勝できたのは自信につながることと、全種類入賞できたので、これを自信に次の練習にしっかり生かして、次の東日本大会で入賞できるようにしたい。今後、規模が大きい国際、インカレなど全ての大会出場して入賞できるように頑張っていきたいと思う。


・亀井(法3=国際学院)

1日目の3×40では自分の思うような結果がだせなかった。しかし、3日目のP60ではファイナルまで残り、そこまで緊張せずに楽しむことができいい結果を出すことができた。今回うまくいかなかった3×40は10月の全日本大会までに改善していく。また、SBの3×40で1150点をとることを今後の具体的な目標としたい。


・井上(2=国際学院)

散々な結果だった。緊張から力が入りすぎてしまい銃が揺れ、大きな失点につながってしまった。入賞はしたものの4位でメダルにも手が届かなかったし満足なんてできない。でも新人戦よりは少しはマシになったと思う。ファイナルではあまり発揮はできなかったが、本戦の失敗からの立て直しがうまくできた。そのおかげでファイナルまでたどり着けたのかなと思う。次の学生東日本と選抜大会では今度こそメダルを獲りたい。


TEXT=中村緋那子    PHOTO=小島敦希