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2017.06.22
コラム

第562回 問題ありの背番号9 執筆者・大谷達也

 こんにちは。陸上、準硬式野球、ラグビー、剣道を担当しています、大谷達也です。最近、担当部会の好成績が目立ち非常にうれしいです。東洋大以外にもたまたま多田(関学大)さんの生9秒が見ることができてめっちゃテンション上がりました(笑)。東洋大勢と共に明日から開催される陸上の日本選手権が楽しみですね。

 さて、スポトウ以外では怠惰な生活を送るあまり、正直コラムに書くようなことなんてねえよと思いながらも筆を取っている次第です。しかし、先日携帯に一通の通知。「久しぶりに集まって野球をやらないか」と高校の同期から。残念なことに、都合やグラウンドの確保に手間取り、また今度日を改めてという形になりました。前置きが長くなりましたが、話すこともないので前回のコラム同様、今回も高校の野球部についての話になります。「またこいつは野球の話かよ」と思う方もいらっしゃると思います。しつこいようですが話すネタがないのです。少しお付き合いください。

 「イップス」。この症状をご存知でしょうか。イップス(yips)は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のことである(wiki引用)。プロゴルファーが緊張のあまりなんでもないパットが打てなくなるみたいなやつです。僕の高校野球はその“イップス”との戦いでした。

 ようやく高校のレベルにも慣れ、徐々に試合に出られるようになった高2の春、試合で大ポカをやらかしました。相手はライバル校のS高校。初の公式戦ですっかりあがってしまっていた僕の送球ミスが致命傷になり試合に負けました。豆腐メンタルの僕には相当効いたようです。それからというものの、投げ方が分からなくなりキャッチボールすらまともにできない始末。誰にも相談することができず、ひたすらスタメンを外される恐怖と戦いながら症状を隠してプレーしていました。

 迎えた高3最後の夏、結論からいうとバレバレでした。「いくらエラーしてもいいから他のプレーでチームを支えてくれ」。そう9番の背番号を渡され肩の荷がスッと降りるのを感じました。エラーもたくさんした、だけどエラーした分だけ打って、走って、声を出して。失敗を恐れるばかりのプレーではなく、最後の大会は心の底から楽しんで野球をすることができました。

 実は、今度集まって試合をやろうといっていた対戦相手はイップスの原因となったS高校。今度はエラーしたくないなぁ…。

 ともかく、スポトウ2年目もおもいっきり楽しんでいきたいです!