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2017.09.10
準硬式野球

[準硬式野球]土壇場で追いつくも、14回で力尽く 決着は3回戦へ

平成29年度東都大学準硬式野球秋季1部リーグ戦・東海大2回戦

9月9日(土) 上柚木公園野球場

●東洋大2-3東海大


(イニングスコア)

2回戦









1011
12
1314
東海大













東洋大















(東洋大)

瀬下(営2=藤代)、渡辺(社1=横浜隼人)、割石(社3=越谷南)-多田(ラ3=高松西)


8回からリリーフし、好投をみせたルーキー・渡辺


9回、若松の一打で試合を振り出しに戻した


勝ち点のかかる東海大2回戦。土壇場の9回裏で同点に追いつくも、その後打線がつながらず延長14回で粘り負け。決着は3回戦へ持ち越しとなった。

 

 先発のマウンドを託されたのは瀬下(営2=藤代)。立ち上がりの不安定さ見逃さなかった東海大に早々と先制点を献上してしまう。しかし2回以降は、ランナーを毎回出すも、安定した投球で相手打線を抑えていく。多田(ラ3=高松西)の2度の盗塁を刺す好プレーもあり、互いにスコアボードに0を並べていく均衡した試合展開となった。

 

 試合が動いたのは、9回裏の攻撃。先頭の印南(文2=浦和学院)が四球を選び出塁すると、相手の失策や死球により1死満塁と一打逆転の好機に。この場面で打席に回ってきたのは主将・若松(法3=座間)。「チャンスで回ってきたら流れを変えられるように」と、気持ちで振り抜いた初球。打球は一塁手の頭上を越え、2点適時打に。主将の一打で試合を振り出しに戻した。しかしその後打線が沈黙。勝ち越しの一手が出ないまま、14回に長短打を許し1点を失いゲームセット。勝ち点は3回戦へ持ち越しとなった。

 

 敗戦の中でも、確かな収穫があった。8回からリリーフした渡辺(社1=横浜隼人)は今試合が公式戦初登板。2イニング・打者6人を、直球と緩急のある変化球を巧みに操り、危なげなく打ち取っていった。「想像以上の投げっぷりでした」と山越(社3=横浜隼人)が振り返るよう、ルーキーながらも自分の役割を完璧に果たした渡辺。この若き力が、優勝へのカギとなるに違いない。

 

 次戦は心機一転、今春王者・日大との対戦となる。一部昇格後、初の2タテでの勝ち点奪取。そして悲願の東都制覇に向けて、選手たちの挑戦は始まったばかりだ。


■コメント

・小田辺監督
14回までやってヒット4本しかでてないので、打てなかったの一言ですね。東海大はヒット14本打っているので、記録だけ見たらよく延長に持ち込めたなという試合です。先発の瀬下が立ち上がり少しばたついてしまったところがあり、2点先制され追いかける展開になってしまってから流れを持ってくることができませんでした。(1年生の渡辺投手は)オープン戦で登板して、そこそこ抑えてくれていたので、どこかのタイミングで公式戦デビューをさせたいなとは思っていました。2イニングを6人で抑えているので、自信になったと思います。(9回から割石に継投したが)渡辺にいい形で次の登板に繋げられるようにして、割石にマウンドを託そうと。継投に関しては、打つべき手は打ったかなと思っています。最後の1点も少し不運なところがあったので、割石自体の調子は良くなかったのですが、悪いなりに投げてくれていたなと思います。(今年のチームの戦い方は)ものすごい打てるっていうチームでは決してないので、少ない点数をピッチャーが守っていくというのがこのチームの戦い方だと思っています。ただ、このチームの魅力は打線が繋がるんですよ。ビッグイニングを作れるようなそういうチームだと思っています。これからはそういう場面をどれだけ作れるかがカギになってくると思います。今日は残念ながら、それが作れませんでした。(今季のチームは)全日本に出場したことによってチーム力上がったよねと言われるような結果を残さなければいけないなと思っています。優勝を目指していきます。

・若松主将(法3=座間)
大学で準硬式野球をやる理由として、中学、高校の夏の最後の大会でラストバッターで終っていたので、9回裏チャンスがきたら試合の流れを変えれるようにしたいと思って3年間やってきた。かなり気持ちは入っていた。あまりいい当たりではなかったがライトの人がグラブはじいてくれて、ベンチの声も大きかったので何としてもやってやろうと思った。(チーム全体として)14安打と4安打という10本も安打の差があったが接戦となったのはピッチャーと守備のおかげで褒めたい。ただ昨日11安打だったので期待していたが、先制され流れが悪くなり、当たりが悪かった。立ち上がりの瀬下の改善と劣勢のときのチームの雰囲気をよくして一戦一戦大切にしていきたい。

・山越(社3=横浜隼人)

瀬下と渡辺と割石が試合は作ってくれたが、野手がなかなかそれに答えてくれなかったかなという感じですね。ランナーを出してチャンスを作れたりはしたのですが、いい当たりが正面だったりとか、流れを持ってくることができませんでした。(渡辺投手は)想像以上の投げっぷりでした。今後もワンポイントで使っていけたらいいなと思ってます。(今季も)ピッチャー陣の調子は良いので、守備からリズムを作って、チャンスで一本が出るような戦い方をしていきたいです。(日大戦へ向けて)今日の反省を活かし、チャレンジャーとして挑む気持ちで戦っていきます。

・渡辺(社1=横浜隼人)
今日は二番手と言われていたのでいつでもいけるように準備をしていた。公式戦初登板は緊張した。ファインプレーなど守備に助けられたところもある。秋季リーグは1年で入れてもらえてるので思いっきり1年生らしくプレーしたい。


TEXT/PHOTO=永田育美