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2017.10.17
バスケ

[バスケ]待望のリーグ戦初勝利! 立大に勝利し連敗ストップ

第93回関東大学バスケットボールリーグ戦

10月15日(日) 日体大世田谷キャンパス



東洋大90-88立大

 22|1Q|23

 28|2Q|15

 15|3Q|30

 25|4Q|20



スターティングメンバー

7 大野太聖

27 和田麗空

28 佐久間澪

29 岩淵俊也

35 杉田涼

佐久間は積極的にリバウンドを奪った

ドリブルで仕掛ける大野

ダンクを狙いにいく和田


 チーム全員が待ち焦がれた瞬間が、ついにやってきた。リーグ戦開幕から負け続け、昨年を超える14連敗を記録してしまったバスケ部。15試合目にして立大に90ー88とようやく初勝利を果たし、順位表の“勝”に1つ数字を増やした。


 試合は開始早々から、東洋大ペースで進む。攻守ともにリバウンドで競り勝ち、相手に簡単にボールを渡さない。「いつもよりタイミングよく取れた」と話した佐久間(済3=東海大相模)が積極的にボールを奪って試合を優勢に進める。1Qこそブザービートを決められて22ー23と負け越すものの、2Qでは大野(文3=市立柏)が4連続でフリースローを決めるなど追い上げの雰囲気をつくり一気に巻き返して、50ー38と大きくリードした。


 しかし勝利の女神は、簡単に東洋大には微笑んでくれない。「守りに入ってしまった」と中嶋監督が振り返ると、佐久間も「点差があると考えすぎてしまった」と話した3Q。徐々にリバウンドが取れなくなるとファールが増え続け、自分たちのシュートも決まらないという悪循環にはまってしまう。立大も前半のミスを修正し、フリースローやスリーポイントを確実に決める。3Qで一気に30点を奪われて、65ー68と12点差を逆転されてしまう。


 4Qも序盤は悪循環から抜け出せず、4連続失点で7点差まで広げられる。「いつもだったらそこから大きく差を付けられてしまうけど、声を出し合って差を縮めることができた」。佐久間が話すように、今試合でのチームはいつも以上に勝利へとどん欲に突き進んだ。試合時間も残り5分で6点差を追う東洋大。この試合7本目となる川上(済3=市立船橋)のスリーポイントシュートが決まって差を詰めるも、すぐに得点を奪われて5点差となる。ここから東洋大は、どの大学よりも勝利を欲するチームの底力を見せた。大野、川上が連続で得点を決めて87ー88と1点差に詰め寄る。さらに和田(済1=東海大相模)がファールを受け、フリースローを1つ決めて同点に追い付く。そして「積極的に起用して良かった」と監督も絶賛し、この試合で何度も仕掛けてチャンスをつくった渡邉浩(済3=新潟商)が、自らボールを運んで攻めると立大がすかさずファール。再びフリースローのチャンスを得る。湧き上がる客席とベンチに、渡邉には大きなプレッシャーがのしかかる。1つは外してしまうものの、1点を確実に決めて、東洋大のスコアは89。勝ち越しに成功した。さらに和田がフリースローから1点を追加して、残り5秒で立大のタイムアウト。独特の緊張感が体育館全体に伝わる。そして「先輩からアドバイスをもらって実行できた」と逆転を狙う立大のラストプレーを和田が防いで試合終了。緊張感の張り詰めたコートは、一気に歓喜の瞬間へと変わっていく。開幕から続いていた連敗を14でストップし、長すぎたトンネルからようやく抜け出した。


 次戦は東洋大学スポーツセンターでの駒大戦。9月に開幕したリーグ戦も、残すは3試合のみ。監督は「勝った時ほど、反省するところは怒ってあげたい」とこの勝利にもおごらず、すでに次を見据えている。1つでも上を目指すために、ホームの地で連勝を狙う。


■コメント

・中嶋監督

前半いい形で折り返せたというのが一番よかったところ。後半3Qになって守りに入ってしまったのかディフェンスが機能しなくなって、相手のシュートも決まるようになって動きがよくなくなってしまった。ただ4Qになってシーソーゲームで苦しい試合になってしまったが、もう一度盛り返してみんなで守ろうという気持ちが出た。最後の和田のブロックも含めて選手一丸となってベンチも含めてみんなで勝てたと思う。(チームの雰囲気は)連敗してはいたものの、こういう(勝利する)感覚を忘れかけていたかもしれない。この後もいい試合ができると思っている。(勝ちたい気持ちがまさった)先週中大といい試合ができて、そのあと2つがなかなかよくなかったのがリバウンドの部分。それが昨日解消されて、悪いところが1つずつ減っている。それでも勝った時ほど反省するところは怒ってあげたい。最後の反省会でも3Qの部分から入って、それが課題だと思う。(残り3戦に向けて)14連敗してて勝って兜の緒を締めよはおかしいかもしれないが、今日の勝ちを無駄にしないように戦っていかなければいけない。反省点にしっかり目を向けていければいい。

・佐久間(済3=東海大相模)

素直にうれしい。2Q終わって12点差開いていて、3Qで縮められていい雰囲気ではなかったが、4Qで一度7点差まで開いてやばいという雰囲気だった。でも今日はみんなが声が出ていて、いつもなら点差が開いてしまうが、うまく声かけ合いながら1点まで縮めて、フリースローよく入ったなという印象だった。(リバウンドの部分は)他の選手が打ったやつに対してセカンドチャンスにつなげられればと思うし、ルーズボールとかリバウンドはいつも心がけている。今日はいつもよりタイミングよく取れた気がする。(3Qでの課題)点差があるということを考えてしまった。0ー0という気持ちで考えられれば、また離すことができたかもしれない。貯金があると思ってしまって、もっと3Qの入りで言う部分だなと思う。(残り3戦に向けて)できるだけ多く勝って、今日みたいな試合を続けて楽しみたい。


・大野(文3=市立柏)
佐久間がリバウンドを取ってくれて、川上がシュート決めてくれて、和田がドライブいってくれて、渡邉が中できちっと攻めてくれてみんながそれぞれ役割を全力でできたと思う。今まで誰かができても誰かができないことが多かった。それをベンチも一つになってチームになれた。(3Qで逆転されたが)点差が離れていたわけではないので慌てることはなかった。(自分のポジションとして)今までうまくいかないことが多く、それをチームで話すことがなかったのでタイムアウトのとき、クォーターの間とかなるべくベンチみんなに伝わるように指示というよりもこうしようと作戦を伝えていた。いつもは逆にキャプテンの岩淵さんの指示に従っているだけの受け身だった。毎回勝ちたい思っていて、早く1勝を上げたかったので今回は自分から声を出していた。(次戦へ)相手の守るポイントをしっかり守って、それぞれの持ち味が出せるようにしたい。


・川上(済3=市立船橋)

やっぱりたくさんシュートが入ったので良かった。(勝因は)みんなが5人とチームで戦おう、と思ってやっていたのでそれが良かったのかなと思う。(7本のスリーポイントを決めていたが)試合に出る出番が少なかったので、楽しんでやろうと思っていた。(3Q後の声かけ)ディフェンスからしっかり自分たちのリズムを作っていこうということを話した。(次戦に向けて)順位決定戦というのはあるが、それを気にせずにみんなで楽しんでプレーできればなと思う。


・和田(済1=東海大相模)

最後の場面で自分が外したところがあったが、そういうところを決め切っていれば、普通に勝っていたと思うし、フリースローも自分が決めていれば大差で勝っていたと思う。そういうところを決め切りたかった。(3Q以降では)あまり言える立場ではないが、先輩たちのアドバイスを聞いてそれを実行できた。(次戦へ向けて)残り少ないので1年生らしく何も考えずにやっていきたい。


TEXT=藤井圭 PHOTO=福山知晃、渡部穂乃花

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