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2017.11.05
硬式野球

[硬式野球]宝楽、努力が実った殊勲打!「チームに貢献したい」一心で

平成29年度東都大学野球秋季1部リーグ戦
11月4日(土)神宮球場
〇東洋大4-3亜大



2点適時二塁打で亜大を突き放す宝楽


 勝てば春秋連覇の大一番。四回2死満塁で、打席に向かったのは宝楽(営4=PL学園)。「チームに貢献したい」とバッドにより力が入る。そして5球目、外角の直球を振り抜くと三塁手の頭上を越え適時左前二塁打に。歓喜に沸くベンチに向かって、爽快な笑顔とガッツポーズで応えた。


 「打てない」。首脳陣の評価が高い守備で、これまで全試合スタメン。その反面、打撃で思うような結果が残せず「起用していただいているのに不甲斐ない」と葛藤する日々。だが、"強豪PL学園"の主将を務めた宝楽はくじけない。練習では誰よりもバッドを振り続け、監督からのアドバイスを自分なりに咀嚼(そしゃく)。そして野球の神様は、努力家の宝楽を見放さなかった。「諦めずに練習してきて良かった」と安堵の表情を浮かべた。


 今季限りとなった高橋監督。「一年間使ってくれて感謝」とお世話になった指揮官に、適時打、そして優勝として恩を返した。次なる戦いは明治神宮大会。「大事な場面で一本が出るように」練習を怠らない。監督を日本一の男に。4年生は監督と共に有終の美を飾りにいく。


◼︎コメント

・宝楽(営4=PL学園)

一年通して、チームに貢献できていなかった。最後の試合でチームに貢献出来て、素直に嬉しい。これまで大事な試合は、4年生が仕事をして下さっていた。最終学年として、チームを少しでも救おう、悔いのないように試合しよう、と思っていたので打てて良かった。(打った球は)外のまっすぐ。打った時は体が勝手に反応した。無心で、気付いたらベースを駆け抜けていた。諦めず練習をやってきて良かった。守備では、監督が信頼してくれてたので嬉しい。しかし、打てないと言われてて自分の中で不甲斐なさはあった。打てない中で、一年間試合に使っていただいていたが、どうして打てない自分を起用してくれてるのか疑問だった。それでも使い続けてくれた監督に感謝。少しでも恩返ししたかった。連覇は簡単にとれるものではないが、監督が最後ということで良い形で締めくくれるように、とみんなで話した。泣いても笑っても4年生は最後のリーグ戦なので、悔いが残らないように戦おう、と。今日みたいに、大事な場面での一本が明治神宮大会でも出るように、頑張っていきたい。


TEXT=星川莉那 PHOTO=望月優希