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平成29年度東都大学野球秋季１部リーグ戦
11月４日（土）神宮球場
〇東洋大４－3亜大
最後まで投げ抜いた甲斐野
直球を武器に丁寧に打者を抑えていく
肩を叩かれ、見事に高橋監督の期待に応えてみせた
強い気持ちがチームを優勝へ導いた。２点を許し、なおも同点のランナーを背負った五回。この状況で飯田（営４＝常総学院）からマウンドを継いだのは甲斐野（営３＝東洋大姫路）。初めは投球が定まらず得点圏への進塁を許してしまう。しかし、甲斐野に焦りは見えなかった。２死一、三塁の場面で追い込んだ打者を遊飛に打ち取ると大きく吠えた。本来の調子を取り戻した甲斐野は緩急を使い分け、六回を三者凡退に抑えていく。150キロの直球を武器に何度も訪れた同点の危機を一つずつ丁寧に摘み取っていった。九回、最後は飛び出した走者を挟み、津田（総２＝浦和学院）がタッチアウトにすると会場には歓喜の声が響き渡った。
「みんなのうれしそうな顔を見て自分もすごくうれしかった」と甲斐野。「最後まで投げたい」という思いは伝わり、高橋監督は最後まで甲斐野にマウンドを任せた。春季は力になれなかったと語るが、秋季はこれで５勝目。さらに最優秀投手、ベストナイン受賞には「うれしいです」と表情を緩めた。悲願の神宮大会優勝へ。秋季リーグを優勝へ導いた右腕が再び躍動を始める。
◼︎コメント
・甲斐野（営３＝東洋大姫路）
野手陣から「お前で負けたらしょうがない、お前で打たれたらしょうがない」と言われて、そう思って信じてくれているのがうれしかった。今日は調子自体も悪くて、危ないところもあったが最後まで自分を信じてくれて、投げさせてくれた監督さんに感謝。最後まで投げたくて、変えないでという思いが通じた。春は自分は全然優勝に関われていなかったので、秋はチームのために貢献できたのかなと思う。優勝して、最後まで自分がグラウンドに残ってみんなのうれしそうな顔を見て、自分もすごくうれしかった。５勝目という実感はない。最優秀投手はうれしいです。
TEXT＝望月優希 PHOTO＝菅野晋太郎、星川莉那 、望月優希
