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2017.11.07
アイススケート

[アイスホッケー]日大に勝利するも課題の意識の薄さが見える結果に

平成29年度関東大学アイスホッケーリーグ戦


11月5日(日)東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大4-2日大


[ゴール・アシスト]

18:25 清水(渡邉・古川誠)

27:09 柴田(武部)

32:04 佐藤(柴田・清水)

48:32 石倉(出口・古川誠)


がむしゃらな気持ちで挑み先制点をもたらしたFW清水


1ゴール1アシストと勝利に貢献したFW柴田


3ピリ途中まで無失点に抑えたGK古川駿


 2次リーグ4戦目は1巡目僅差で勝利を収めた日大だ。1、2ピリは3得点無失点といい流れとなったが3ピリ残り時間僅かで相手に2点を与えてしまった。ここ最近の課題である3ピリでの失点を改善することができず、4-2と苦い試合内容となった。

 

 1ピリではFW柴田(社3=武修館)やFW猪狩(社1=駒大苫小牧)が果敢にシュートを試みるも日大の堅い守りと俊敏な動きに阻まれ、なかなかゴールが決まらない。東洋大も「アイスタイムも少ない中ではいいプレーができている」とGK古川駿(社3=八戸工大一)が振り返ったように、GK中心に日大の攻撃を抑え両チームとも点を譲ることなく、試合が進行していった。そして試合が展開したのは開始18分。PP(パワープレー)で日大がゴール前を守る中、DF渡邉(社3=日光明峰)がロングシュートを放った。相手GKにとめられるも「今回は貪欲にゴールに向かって1点を取る気持ちを持ってやった」と語るFW清水(社1=白樺学園)がリバウンドを押し込み先制した。

 

 勢いに乗った東洋大は2ピリでも積極的に攻撃していった。日大からパックを奪ったFW武部(社1=苫小牧工業)は相手を次々とかわしてゴール付近まで進む。そのパックを受け取ったFW柴田のシュートが相手のスティックによって軌道が変わり得点につながった。その5分後、DF佐藤(社3=駒大苫小牧)のブルーライン付近からのロングシュートによって3点目を獲得。「1、2ピリは良かった」と監督、選手が語るように1点も譲ることなく3ピリへ突入した。

 

 3ピリが開始して8分を過ぎたところでまた東洋大がゴールを決めた。FW出口(社3=駒大苫小牧)からアシストを受けたFW石倉(社2=八戸工大一)がパックを叩き込んだ。このまま逃げ切りたい東洋大だが、日大もこのままでは終われない。残り時間3分となったところで1点を決められ、続いて残り30秒の場面でも失点を許してしまう。最終スコアは4-2と、チームの勝利への意識の欠けが表れた結果になった。

 

 「ここ数試合で一番残念な試合だった」と監督が語るように、監督と選手ともに3ピリで失点の改善を課題としているものの、また失点を繰り返してしまう結果となった。リードする展開での3ピリでどれだけ集中力を保ち続け、守り切れるかという気持ちの問題が残り試合の課題となる。次戦は1巡目でも負けている因縁の相手である明大。FW柴田が「1週間の練習で3ピリに対する意識をしっかり高めてしっかり戦い抜く力をつけていく」と言うようにチーム一丸となって戦い、勝利することを期待したい。


◼︎コメント

・鈴木監督

(今日振り返って)結果的に勝てた試合だったが、今季のリーグ戦の中で一番残念な試合だった。ここ数試合でいうと3ピリがよくない中で、今日も全く改善できてなかった。それに対して、チームや選手がここを変えようという意識が薄いというのがすごく残念だった。(1ピリの立ち上がり)日大がすごくいい守りといい動きをしているので、なかなかスタートからすぐにということはあまり予想していなかった。1ピリはいい動きをしていたと思う。(3ピリ)GK梅庭(社4=北海)はなかなか4年間で試合に出場するチャンスが多くなかったので、リンクに立たせたいという思いがスタッフの中にあったので彼を起用した。3ピリでの2失点はキーパーの変更やセットの変更などいろいろあったが、やはり気が緩んでいた。(自力優勝はできなくなったが)うちは勝ち進めて少しでもプレッシャーをあたえることしかできないので他のチームの勝ち負けは気にせずに集中して戦っていきたいと思う。


・GK古川駿(社3=八戸工大一)
チームとしては数試合、3ピリで失点するというケースが続いていて、今回も3ピリまでしっかりやれていたので、ここで締めていこうという話はしていたが、今回の試合も3ピリ後半で2失点してしまったのが、やはり課題。準備が足りないというか、リードしている中で気持ちが緩む部分がある。自分自身のプレーは、秋リーグアイスタイムも少ない中ではいいプレーができているので、続けていきたいなと思う。DFも結構良かった。(明大戦は)3ピリでの気持ちの緩みなども克服して、最初から足を動かしていって勝ちたい。


・FW柴田(社3=武修館)

最近あまりよくなかった中で、今回の立ち上がりは悪くなかった。最後の残り1分くらいで1点入ったのもいい兆候かな。3ピリがやっぱりチームの課題。2失点してしまったところをこれからどうしていくか、チームみんな話し合って3ピリを勝つホッケーをこれから心がけていきたい。(ゴールシーンは)ゴール前に人がいたので合わせる形で出したが、それが功を奏して相手のスティックにあたって入った。調子もよかったのでそれが点数につながったと思う。(今試合意識したこと)繰り返しになるが、前節でも慶大との試合で3ピリが全然ダメで。それを踏まえて3ピリしっかりやって行こうってチームで言っていたが、今回も結局2点決められてしまった。3ピリのスコアだけを見れば負けているので、そこがダメだった。(明大戦に向けて)自分たちのホッケー、東洋のホッケーをしたら勝てると思う。その前の節の明大戦も3ピリで4失点という形で負けていて、1.2ピリだけじゃどこにも負けていない。この1週間の練習で3ピリに対する意識をしっかり高めてしっかり戦いぬく力をつけていくことで次の明治戦は勝てると思う。


・FW清水(社1=白樺学園)

前半良かったけど後半、ここ何試合か3ピリがちょっと落ちてきてるっていうのが実際課題だったんで。そこを意識して試合に挑んだけどまた3ピリで点とられて。内容的には良くもなかったけど悪くもなかった。どっちでもない。(自身の3ピリの動きは)1・2ピリが良かったけど、3ピリはちょっと攻めることに意識がいって、守ることが疎かにになって僕たちのセットで失点しちゃったなと思う。(自身のゴールについて)1次リーグの早稲田戦から得点できるところでできなかったんで、今日の試合はとりあえずがむしゃらに、貪欲にゴールに向かって1点いれるっていう気持ちでやった結果、シュートリバウンドで決めることができて良かった。(次週の明治戦に向けて)1次リーグのときは1・2ピリで勝ってて、3ピリに追いつかれて負けちゃったんで、次の明治戦は60分間東洋のホッケーができたら絶対勝てるんで勝ちたい。


TEXT=伊藤なぎさ PHOTO=外狩春佳、越塚日南