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2017.11.12
硬式野球

[硬式野球]原澤衝撃の2発! 富士大にコールド勝ち

第48回明治神宮野球大会
11月4日(土)神宮球場
〇東洋大9-1富士大

(イニングスコア)

2回戦








東洋大
富士大


※大会規定により7回コールド

(東洋大)

〇飯田、甲斐野-西川


・打撃成績

打順守備
名前




(二)田中将也(営4=帝京)

中川(法3=PL学園)

蛭田(法4=平塚学園)
(中)竹原(法3=二松学舎大付)
3
(左)古田(法4=天理)
4
(捕)
西川(営4=浦和学院)
5
(三)原澤(営4=前橋工)
6
(一)佐藤(法2=聖光学院)

打一若原(営4=愛工大名電)
7
(遊)
津田(総2=浦和学院)
8
(右)
宝楽(営4=PL学園)
9
(投)
飯田(営4=常総学院)

甲斐野(営3=東洋大姫路)





3310


本塁打:原澤(五回)、(六回)

三塁打:宝楽(三回)

二塁打:西川(六回)


・投球成績

名前


球数

四死球


飯田(営4=常総学院)2097
甲斐野(営3=東洋大姫路)34

豪快な一発を放った原澤

先制点と2本の本塁打で4打点を稼ぎ、充実した試合となった

4番に座った西川もしっかりと役割を果たした



 明治神宮野球大会(以下、神宮大会)の初戦となった富士大との一戦は9-1で大勝。初回から相手投手陣を攻め立て、原澤(営4=前橋工)の中堅適時打で先制しその後も着実に得点を重ねていく。投手陣も主将の飯田(営4=常総学院)と甲斐野(営3=東洋大姫路)で盤石の継投で1失点に抑えると、7回に大会規定によりコールド勝ちを収めた。

 観客を再び驚かせた。初回から得点を重ね、4点リードで迎えた五回。先制打を放った原澤が先頭打者として打席に入る。「狙おうと言われた」とチームメイトの中川(法3=PL学園)からの助言を基に、狙い球を決めて1球見てからの2球目。「1球で仕留められてよかった」と狙い通り、甘くなった変化球を振り抜くとそのまま左翼席へ。中川をケガで打線に組み込めない中で、5番打者として期待に応える本塁打を放った。これだけでは終わらない。六回、西川(営4=浦和学院)が適時打を放ち、なおも1死二塁の場面。この好機に再び原澤に打席が回る。「外野フライでもいい」と考えながら3球目を振り抜くと再び打球は左翼席に吸い込まれた。一試合2本塁打は神宮大会史上8人目の快挙。富士大との対戦経験はほとんどないものの、「いつも通りの気持ちで」と初見の投手に立ち向かった結果が歴史に刻む記録を打ち立てた。

 国学大との試合での本塁打以降、原澤はここまで7戦連続で先発出場。先発起用される要因として挙げたのは打席ごとの切り替えだった。国学大での初本塁打以前は、先発起用争いを気にしすぎてしまい考えながら打席に入って凡退を繰り返してしまっていた。「自分の良さを出すために」。持ち前の長打力を引き出すためにたどり着いた答えは「シンプルに打席に立つ」ことだった。前打席の結果を考えすぎず、切り替える要因を導き出す。これが功を奏し、この試合でも3安打4打点と5番打者として十二分すぎる活躍をみせた。

 リーグ戦最終戦で中川が負傷し、打線を組み替えて挑んだ神宮大会。「4番が不在でどうするか」と指揮官の頭を悩ませた。しかし、蓋を開けてみれば原澤や4番に座った西川(営4=浦和学院)、さらには宝楽(営4=PL学園)と主砲不在の打線でしっかりと得点を奪い、コールド勝ちという結果。「いい形になった」と試合後、高橋監督は振り返った満足気に口にした。「胴上げして日本一で終わらせたい」と原澤。すでに勇退を発表している指揮官の花道を飾るべく、選手たちは並々ならぬ思いで試合に臨む。

■コメント

・高橋監督
4番が不在でどうするか、原澤にするか西川にするか迷ったがみんなよくやってくれた。4番がつないでくれた。上手くはまったね。宝楽がよく右中間に打ってくれた。あの一打が効いたし大きかったね。宝楽は亜大との優勝決定戦でも打った。あの時が初めてのインタビューじゃないかな。あれで自信を持ったと思う。原澤は最後の一年で開花した。今一番楽しいんじゃないかな。おとなしい子だから悩んでしまうこともあったけど今年よくなったね。こういう子は自信をつけると打つ。原澤はこのままの調子でいくんじゃないかな。2つもホームランを打って最高だね。(次戦に向けて)ここまで来ていい形になった。最後の最後に自信を持ってみんなの力を出していただければ。

・原澤(営4=前橋工)
2打席連続は高校以来。(1本目は)中川に(カーブを)狙おうと言われた。1球でしとめられて良かったと思う。(2本目は)真っ直ぐ。外野フライでもいいと思って打ったが、結果的に本塁打になってよかった。(初見の投手との対戦は)いつも通りの気持ちで打席に入った。相手投手の感覚が掴みやすくて、打線がつながったと思う。(最近の好調について)自分の良さを出すために考えないようにしてシンプルに打席に立っている。毎打席の反省をする中で、切り替えられる要因を作っている。1打席目は良くなかったが、切り替えた結果本塁打を打てて良かったと思う。最後ここまで来たので高橋監督を胴上げして日本一で終わらせたい。

TEXT=青池藤吾 PHOTO=伊藤梨妃、星川莉那、松本菜光花