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2017.11.13
サッカー

[男子サッカー]2位・順大に善戦しドロー決着 連敗ストップへ4年生が躍動


第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)第21節


11月11日(土) フクダ電子アリーナ


東洋大2-2順大


<得点者>

23分 宮野

49分 小堀


<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国4=柏U-18)

▽DF

坂本涼斗(国1=柏U-18) →75分 渡辺星夢(国3=前橋育英)

浦上仁騎(国3=大宮Y)

渡邉拓也(国2=FC東京U-18)

朝妻佑斗(国2=大宮Y)

▽MF

宮野直也(国4=西武台)

高橋宏季(国3=FC東京U-18) 

勝野瑛(国3=浦和Y)→69分 坪川潤之(国2=矢板中央)

松崎快(国2=大宮Y)

▽FW

小堀将人(国4=八千代) →80分 小林拓夢(国2=帝京長岡)

坂元達裕(社3=前橋育英)


勝ち越しゴールを奪った小堀

高橋は攻守に健闘

先制点をアシストした松崎

集中応援日で多くのイベントが行われた


 5連敗で迎えた順大戦。両校集中応援日であり多くの観客の中で行われた今試合は、2度のリードを追いつかれて2-2と引き分けた。連敗はストップしたものの、残り2戦2勝という絶対条件を満たせず、創部初のインカレ出場への夢は叶わなかった。

 開始早々から東洋大がボールを支配して試合をつくった。両サイドに松崎(国2=大宮Y)と宮野(法4=西武台)と攻撃的なサイドハーフを配置して、相手のディフェンスラインの背後を狙う動きを徹底する。すると23分、その二人が先制点を奪う。松崎が中央右から「裏を狙っていくことを話していた」と狙い通りのスルーパスを送ると、これに反応した宮野が右足で冷静にネットを揺らす。しかし先制後は、勝利しなければ優勝の可能性が潰える2位の順大に猛攻を仕掛けられ、38分に同点に追い付かれて前半を終了する。

 インカレ出場へ是が非でも勝ち点3が欲しい東洋大は後半も依然として攻勢を仕掛ける。47分には、ペナルティーエリア内でボールをつなげると、最後は高橋(国3=FC東京U-18)がシュートを放つものの、ボールはクロスバーを叩きゴールは奪えない。しかしその3分後、裏に流れたボールに小堀(国4=八千代)が「後ろ向いた瞬間に絶対に下げると思って」反応し、相手GKをかわして無人のゴールに流し込む。2-1と再び勝ち越しに成功する。すると前半同様、勝ち越し後に順大がボールを支配する展開が続き防戦一方となる。1点のリードを守り切りたい東洋大だったが、78分に再び同点弾を食らってしまう。終了間際には、逆転を狙う順大の猛攻をGK伊藤主将(国4=柏U=18)のファインセーブで凌いで2-2のまま試合終了。連敗を5でストップした。

 今節のドローによって、上位陣との勝ち点差が縮まらずインカレ出場への切符をつかむことができなかった。しかし2位の順大を相手に、得点を記録した小堀や宮野、終盤に好プレーを連発した伊藤など、この試合では4年生が存在感を示す。小堀や宮野は今季、けがの影響もあり出場機会が限られていた中でも苦しい時期に力を発揮して、伊藤も主将として最後尾からチームを支えている。「ワンプレーにかける思いや、その試合の意味を誰よりも(4年生が)分かっている」と古川監督も4年生の活躍を高く評価した。現体制の関東大学サッカーリーグ戦も残り1試合。最終戦で戦う専大は引き分け以下で降格が決まるため死に物狂いで挑んでくる。ただ「我々にも負けられない理由が十分にある」と古川監督が話すと「最後しっかり勝って4年生を送り出したい」と高橋も気合十分。第15節・駒大戦ぶりの勝ち点3を得るために、4年生との最後の試合に全身全霊をかけて戦う。


◾︎コメント

・古川監督

5連敗中ということで、あと一歩というゲームを重ねてなかなか勝ち点につながらないゲームをして、相手は優勝を争っているチームで、厳しい試合になることは予想していた。ただ今までの連敗中のところでも、内容がよくなかったわけではなくて、何試合も時間帯によってはいい試合をしていたので、筑波大の前半や法大の前半を思い出させて、今日のところではそういったように前半を戦って、後半にスイッチを入れ替えてという形で送り出した。(4年生が結果を残したが)彼らも4年間やってきて残りの時間が限られていることも分かっているし、その中でワンプレーにかける思いや、その試合の意味も誰よりも分かっている。伊藤も終盤に何本もファインセーブで体を張ってくれたり、そういう背中を見て、3年生以下も伝統としてつながっていくと思う。(次戦へ向けて)彼らは残留が掛かっているが、我々にも負けられない理由が十分にあるし、ここでしっかり勝って来年へとつなげていけるように、また4年生もしっかりと勝って送り出せるようにリーグ戦を締めたいと思う。

・小堀(国3=八千代)

いつも言われている通り立ち上がりから自分たちのサッカーをしようということで入りも悪くなかったし、前半はいい流れでできたが、後半になると相手のペースになってしまって運よく点が取れた。だがやはり後半の最後のほうで失速してしまうところは上位のチームと自分たちが下位にいる原因かなと思う。(得点シーン振り返って)相手のディフェンスが後ろ向いた瞬間に絶対に下げるなと思って自分自身もちょっと遅れて狙っていて、あとは練習通り1対1、GKが出てきたのでかわして流し込むだけだった。(4年生の活躍について)今まで自分たちの代は全然試合に出れなくて、けがとかもいろいろあった中でやはり個人個人思うものはあると思う。4年生としてやるべきこととして試合に出て活躍することだと思う。自分も試合に出てなんぼだと思っていて、今までの出てなかった時期のメンタル面のコントロールとかが難しかったが、4年生らしさということで楽しみながら全力でやることを意識してやっていた。(次節に向けて)インカレは消えてしまったが、とりあえず次も7戦未勝利ならないように勝利に向かって全員でやっていきたい。

・高橋(国3=FC東京U-18)

相手が強くて自分たちも負けられない試合の中で、最近勝ててないというのもあったので、自分がプレーで引っ張っていこうと思っていた。泥臭いプレーだったり球際だったりを意識した。得点という形で結果を残したかったが、そこはまだ改善すべきところ。(全体的には)連敗をしている中でも割といい内容で試合を進められたことは自信につながる。(スタジアムの空気感は)順大が(応援に)すごい力を入れていてアウェーな感じだったが、東洋を応援してくれる声援も自分たちには届いていたので、すごく力になった。(4年生とは最後になる最終節へ向けて)インカレも無くなってしまって、4年生ともラスト1試合になってしまった。この最近勝ててないというのもあるので、最後しっかり勝って4年生を送り出したい。

・松崎(国2=大宮Y)

先行する形で点が取れて、勝ち越し点も取れたが、後半の運動量が落ちる時間帯になんでもないところからやられてしまうというのが今勝ちきれない原因なのかなと思う。宮野選手と裏を狙っていくと話し合っていたので、それがうまい形で出せたので良かった。ここ最近の流れでリードしている状態で押し込まれてしまうというのが続いてた。勝っていたのである程度割り切って守備していたが、押し込まれているとき、相手の裏はライン高くて、そういうところを突いていける力を身に付けないと今日みたいにやられてしまう。(次節に向けて)4年生とやれるのも最後だし、いい形で勝って終わりたい。


[次節試合予定]

第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)

第22節 11月18日(土) 対専大 

日本大学稲城総合グラウンドにて 14:00キックオフ


TEXT=藤井圭 PHOTO=美浪健五、土橋岳、谷口奏生