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2017.11.14
サッカー

[女子サッカー]大内が2ゴール!リーグ戦3連勝で締めくくりインカレへ 

第31回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部リーグ 第9節 11月12日(日)東洋大学板倉キャンパスサッカー場


東洋大3ー0東国大


<得点者>

36分 常田麻

57分 大内

70分 大内


<出場メンバー>

▽GK

垣内愛菜(食3=大商学園)

▽DF

井口遥菜(食4=神村学園)

久保真理子(食1=浦和LY)

常田菜那(食1=大商学園)

山幡あや(食2=常盤木学園)

▽MF

斎藤麻由(食2=常盤木学園)→80分 堤理紗(食2=京都文教)

田嶋みのり(食4=飛鳥)

大島彩香(食2=久喜)

常田麻友(食1=大商学園)

▽FW

楠春佳(食3=千葉U-18)

大内梨央(食1=常葉学園橘)


2ゴールを決めた大内

常田麻は貴重な先制点を奪った

4年生はインカレで集大成を見せられるか

インカレでも東洋大旋風を巻き起こす


 前節、全日本大学サッカーリーグ選手権大会(以下、インカレ)が決定した東洋大は東国大と対戦した。前半に常田麻(食1=大商学園)のゴールで先制すると、後半には大内(食1=常葉学園橘)が2ゴールを決め3-0で快勝。リーグ最終戦を有終の美で締めくくり、インカレへ向け弾みをつけた。


 前半から東洋大がボールを支配するが、東国大がディフェンスを固めて、持たされる状況が続く。「相手が奪いに来なかったときはいろいろな変化を加えないと崩すのは難しい」(戸田監督)と最終ラインでボールを回しながら、中盤でポジションチェンジを繰り返しチャンスをうかがう。36分、右サイドに開いた田嶋(食4=飛鳥)から中央の大内へパス。このパスは相手DFに防がれるものの、こぼれ球がエリア内にいた常田麻の下に転がると、GKとの1対1を冷静に決め先制する。常田麻はこれが今季初ゴール。「決めないと、とずっと思っていたので安心した」と安堵の表情を浮かべた。前半唯一のシュートをものにした東洋大がリードして前半を終える。

 後半も東洋大ペース。「後半は割と前から(プレスを)かけてきたので、裏を取るように監督から指示があった」(田嶋)と積極的に裏を狙う。56分、大内が裏へ抜けると、ドリブルで持ち込みミドルシュートを放つ。これはGKのセーブに遭い、CKを獲得する。すると、前節に引き続きキッカーを務めた田嶋のボールに、ファーサイドで大内が反応。打点の高いヘディングでゴールネットを揺らした。戸田監督が「1試合必ず1点取れるような選手になってほしい」と期待する点取り屋はこれで公式戦3試合連続ゴール。インカレに向け好調をキープしている。66分には東国大に裏を取られるものの、垣内(食3=大商学園)が1対1を止めるファインセーブでこの試合唯一の相手のシュートを防ぐ。4分後には楠(食3=千葉U-18)のパスから再び大内が抜け出すと、ボールを浮かせてGKをかわし無人のゴールへ流し込む。試合を決定付ける2点目のゴールに「久しぶりに裏に抜けてのゴールを取ることができたのですごくうれしい」と喜んだ。その後も優位に試合を進め3-0で勝利。戸田監督も「縦に早いチームに対して上手くそこを逃げて効果的に点を取れたことは評価できる」と称賛した。

 3連勝でリーグ戦を終え、リーグ戦3位以上が確定。インカレのシード権も手にしたが、田嶋は「目指しているのはここではない」と切り替える。戸田監督も「もう少しプレーの精度とか質とかにこだわらないと厳しい」とすでにインカレに照準を定めていて、頂点を目指す準備は早くも始まっている。1年間の集大成を見せることができるか。勝負の冬が始まる。


■コメント

・戸田監督

前節同様、縦に早いチームに対して上手くそこを逃げて効果的に点を取れたことは評価できると思う。(大内について)彼女にも言ってるが、波があってというか、ため取りをする選手ではなくて、1試合必ず1点取れるような選手になってほしいので、早大とか日体大相手に点を取れるような選手に成長してほしい。(ディフェンスは)相手はターゲットがはっきりしていたので、そこを1対1だと潰しづらいと思うので、複数で潰すとミーティングで言っていたので、それをディフェンス陣はやってくれたかなと思う。いつもトレーニングで言ってるが、相手が奪いに来なかったときはいろいろな変化を加えないと崩すのは難しいと伝えていたので、そういう意味で選手たちが日頃のトレーニングを試合というピッチで表現してくれた。インカレはいいサッカーをしてもトーナメントなので負けてしまったらそこで終わりというところで、もう少しプレーの精度とか質とかにこだわらないと厳しい。残り1ヶ月、そういうことにこだわってやっていきたい。


・田嶋(食4=飛鳥)

今日はホームで勝ち点3を取れて良かった。(ポジショニングについて)前半は相手が前から(プレスを)かけてこなかったので、中盤でゲームをつくりながらと監督に言われていて、後半は割と前からかけてきたので、裏を取るように監督から指示があって、後半は抜け出す動きができて良かった。(3位以上が確定したが)3位になれるとは思っていなかったので、良かったと思うが、目指しているのはここではないので、インカレに向けてしっかり頑張っていきたい。(インカレに向けて)まだ1ヶ月あるので、チーム一丸となってインカレに向けていい準備をしていきたい。


・大内(食1=常葉学園橘)

ヘディングでいい形で決められたのと、久しぶりに裏に抜けてのゴールを取ることができたのですごくうれしい。(3試合連続ゴールだが)前節までは強い相手になかなか点が奪えないというのがあった。最後まで得点王は狙っていて、ダメだったけれど上位には入れたかなと思う。(2点目のシーンは)くすさん(楠)とはいろいろないいシーンのビデオを見て、話していたので結果が出てうれしかった。(リーグ全体を振り返って)大学サッカーの1年目を経験して、自分はもっといけると思った。インカレに向けてのあと1ヶ月間を無駄にせずにやっていきたい。(インカレに向けて)4年生とやるのは関東リーグ含めて最低2試合なので、本当に悔いの残らないように自分が点を取ってやるという気持ちでやっていきたい。


・常田麻(食1=大商学園)

大学リーグで点を取っていなかったので先制点取って勝ちに貢献できて良かった。(得点シーンを振り返って)たじさん(田嶋)が目の前に(パスを)出してくれて、決めるだけだった。そこで決めきれてほっとした。(大学リーグ初ゴールの気持ちは)決めないととずっと思っていたので安心した。(最終節勝利で終えることができたが)気を抜かずに全員が戦えたので勝てたと思う。まだインカレがあるのでそこに向けてやっていきたいと思う。(リーグ戦を振り返って)レベルの高い相手とやって、個人でも差を感じたしチームとしても早稲田戦とかで差を感じたのでそこをインカレまでの1ヶ月で修正していきたい。


TEXT=土橋岳 PHOTO=金澤瑞季、美浪健五