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2017.11.20
硬式野球

[硬式野球]秋季個人表彰式 高橋監督「リーグ戦はよく頑張りました」

平成29年度東都大学野球秋季リーグ戦個人タイトル表彰式

11月20日(月)明治記念館


表彰を受けた西川、飯田、甲斐野


勇退の挨拶をする高橋監督


・表彰選手

最高殊勲選手:飯田(営4=常総学院)

最優秀投手:甲斐野(営3=東洋大姫路)


・ベストナイン

投手:甲斐野 初受賞

捕手:西川(営4=浦和学院) 初受賞

一塁手:佐藤(法2=聖光学院) 2季連続

二塁手:中川(法3=PL学園) (3度目、二塁手として2季連続)

※佐藤、中川は授業により欠席


 東都大学野球リーグ秋季リーグ戦の個人タイトル表彰式が開かれた。東洋大硬式野球部部長を務めた経験のある東洋大名誉教授・穐山氏が乾杯の挨拶。「日本一や長かった2部時代、そして1部復帰と16年間部長として高橋監督のそばで酸いも甘いも経験させていただきました。私の人生の後半を非常に豊かにしてくださった存在です」と、今季で勇退する高橋監督との思い出を回顧した。

 式の最後には高橋監督がスピーチ。「2011年に日本一になったが、6年ぶりの選手権はおのぼりさんだったね。これは東都の危機です。大学球界が様変わりしていて簡単には勝てなくなってしまいました。東都なら勝てるという時代は終わった。選手権に勝つからこそ東都の意義はありますから。宿題を与えるようだが、残された監督は大変には頑張ってもらいたい」と実力の東都と呼ばれた時代の復活を願い、式は幕を閉じた。

 ベストナインと最優秀選手を受賞した甲斐野(営3=東洋大姫路)は「トロフィーをもらって受賞を実感した」と振り返り、ベストナイン初受賞の西川(営4=浦和学院)は「バッテリーでの受賞は喜ばしいこと。シーズン通して勝利の貢献できたからこそいただけた賞。(勇退する高橋監督からは)『グラウンドにいるからいつでも人生相談しに来い』と言っていただいた。さすがだなと思います」と指揮官の存在の大きさがうかがえる。最高殊勲選手の飯田主将(営4=常総学院)は2季連続受賞に「素直にうれしい。監督さんの指導で取ることができた」と喜ぶ。引退後は「毎日してきたことがなくなったようで少し寂しい気持ちがあります」と心情を吐露した。


■コメント

・高橋監督

みんなの支えでここまでこれた。そして奥さんなしじゃ語れないね。23歳から監督としてやってきて皆さんに導いていただいてここまでやることができました。6年ぶりの選手権はおのぼりさんで大学球界が様変わりしていた。これは東都の危機です。簡単には勝てなくなってきた。東都だから勝てる時代は終わりましたよ。選手権を勝たないと東都の意義がないですからね。残された監督は大変だと思うけど。宿題を与えるようだけどね。今年は選手たちはよく戦いましたよ。リーグ戦はよく頑張りました。もう少し勝てるのかな?と思っていたけど1,2回で負けるとつまらないね。46年間大変お世話になりました。

・穐山氏(日本学生野球協会・審査室委員、東都大学野球連盟・顧問)

スポーツはキャンパスを元気づける。教室では味わえない感動がある。東洋の学生であることを校歌を歌って実感することが大切なんです。七回にスクリーンに校歌を映すことで東洋大生の誇りを感じてほしい。卒業式の時に歌詞カードを見ているようじゃ恥ずかしい。学校のチャイムを校歌や応援歌にしたのもその理由。高橋監督のもとで部長を務めることができた。人生の後半は野球ですから。高橋監督なしでは東都は語れませんよ。

・飯田主将(営4=常総学院)

2季連続MVPは素直にうれしい。自分の力だけではなく、監督さんのご指導で取ることができた。チームが一丸となれたことは非常によかった。一人ひとりがその目標に向かって努力できたことがこの結果になったと思う。

・西川(営4=浦和学院)
バッテリーでのベストナイン受賞は喜ばしいこと。シーズン通してチームの勝利に貢献できたからこそ、こういう賞を頂けた。神宮大会では4番に座ってプレッシャーが凄かった。シーズン中にずっとプレッシャーと戦い続ける中川(法3=PL学園)はすごいと思った。(4年間の試合で1番思い出に残ってる試合は)神宮大会の日体大戦。不甲斐ない結果に終わったし、自分の学生野球最後の試合。良くも悪くも思い出深い。(高橋監督が今季限りで勇退しますが)本当にお世話になった。最後の4番打者になれたのは光栄なこと。個人で最後だからと言って何か言われたわけではないが、ミーティングで「グラウンドにいるからいつでも人生相談に来い」と言ってたのがさすがだなと思った。

・甲斐野(営3=東洋大姫路)
(受賞について)もらったら実感した。良かったなと思いました。(次の春季リーグに向けて)これから他の大学も東洋大を警戒してくると思うので、そこを乗り越えられるように、このオフシーズンにしっかり練習して、来季は今季よりいい結果を残せるようにするのが目標。


TEXT=美馬蒔葉 PHOTO=須之内海、川口朋珠