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2017.12.04
アメフト

[アメフト]芝浦工大との秋季リーグ最終戦 無失点の快勝で2部残留決める

平成29度関東学生アメフト秋季リーグ戦

12月3日(日) 武蔵大学朝霞グラウンド

 東洋大28-0芝浦工大

   7|1Q|0

    7|2Q|0

   14|3Q|0

   0|4Q|0




主将としてチームを引っ張ってきた鳴島

最終戦もチームに貢献する活躍を見せた田松

試合後に集まった4年生の選手らとマネージャー

 2部残留を懸けて負けられない芝浦工大との秋季リーグ最終戦。2連敗と追い込まれた状況で向かえるも、4年生を中心に底力を見せつけ合計4本のタッチダウン(TD)を決めるなど終始主導権を握る展開で勝利。苦しい戦いが続いた秋季リーグ戦は2部残留を決め笑顔で幕を閉じた。

 緊張感のある雰囲気の中、試合はいきなり動いた。WR大西(国3=関東国際)が俊足を生かしたランプレーで一気に攻め込むと、勢いそのままにWR天野(ラ1=県立柏)がTDを奪う。1年生ながら大事な試合で貴重な先制点を決めた天野は「自分が決められたので嬉しい」と素直な気持ちを語った。

 第2Q、相手のパスによるミスを逃さずインターセプトを奪い好位置からの攻撃で流れを作るとQB川島が20ヤードを駆け抜ける独走でTDを決め、チームを勢いづける。

 4年生の最後の勇姿を見届けようと駆け付けた多くのOBや保護者の温かい声援が選手らを後押した。後半もテンポよく陣を進めWR田松(ラ3=秋田南)、RB馬庭(ラ1=栄東)が連続でTDを奪い相手を突き放す。馬庭は「先輩の分も頑張らなければいけないと思って必死で走った」と4年生との最終戦に懸ける思いを語った。終盤には東洋大の反則が絡み相手にじわじわと攻め込まれる局面もあったが、守備陣の好アタックなどで相手に決定的な攻撃のチャンスを与えず秋季リーグ初となる無失点で試合を終えた。「0失点で守り勝つチーム」。SS鳴島主将(文4=聖望学園)が語っていたチームの理想とする形で最終戦の勝利を収めた。

 「相当なプレッシャーを感じていたが4年間自分がやってきたことを信じてとにかくがむしゃらに全力でやることだけを考えていた」。主将としてチームをリードしてきたSS鳴島は試合をこのように振り返り、清々しい表情を見せた。

 リーグ戦を通してチームに貢献する1年生の活躍も大きかった。今試合では4本のTDのうち2本は1年生が決めるなど、さらなる成長を続ける新戦力への上級生やヘッドコーチの期待は大きい。来季は4年生の思いも引き継ぎ1部昇格というさらなる目標に向けて突き進む。

 

■コメント

・西村ヘッドコーチ

今日は4年生がリーダーシップを発揮して試合を作ってくれた。最後の最後でやっとやりたいことができたのではないかと思う。試合の入りはいつも大事にしている。今シーズンは入りが悪くなってしまうことが多かったので今日は先制点を取っていい流れを作れて良かった。(4年生は)みんなとても優しいイメージ。最後は責任持って2部残留を決めてくれたのでうれしい。(1年生の活躍について)今日の試合にも1年生が多く出ていて来シーズンの主軸になってくると思うので、フィジカルの面を強くしていくなどそれぞれにできることがあるはずなのでしっかりとやりきって今よりも成長してほしい。(来季に向けて)2部で戦える以上は1部昇格は課題でありやるべきことであると思うので、もう一度1部昇格という強い気持ちを持って戦えるチームを作っていきたい。

・鳴島主将(文4=聖望学園)

1年間やってきたことを全てぶつけて、何としても勝ちたいという強い気持ちを持って挑んだ。入りの形も数年目指していた理想的な形がやっと最終戦で実現できたかなと思うので来年に結び付くいい試合になったと思う。
(2部残留を懸けて負けられない試合だったので)正直相当なプレッシャーを感じていた。でもそのプレッシャーを力に変えようと思った。4年間自分がやってきたことを信じてとにかくがむしゃらに全力でやることだけを考えていた。(後輩に対して)ディフェンスは基本3年生以下で構成していて1年生もよくやってくれたと思うので来年に絶対つながると思うのでこれからすごく期待している。(今までを振り返って)高校生の時から7年間やってきて長いようであっという間だった。社会人としてもプレイヤーとしての生活は終わらないのでこれからがまた新しい出発かなと思っている。

・伊勢馬場(食4=横浜栄)

今シーズンは3年生を中心とする下級生に本当に助けてもらった。最後の最後自分がプレーでチームに恩返ししたかったがケガで思うようにできなかった。下級生が来年は最上級生になるので期待しているし、応援したいと思っている。

・塚田(済4=横浜隼人)

(試合を振り返って)4年生で今日勝ったら最後ということで気合を入れて、前回の明学戦が終わった後から次も勝って終わらすぞという気持ちを持ちながら取り組んできて、それがやっと形になってしっかり理想の形で終われた。(大学最後の試合となったが)シーズンの序盤自分はオフェンスリーダーだったがあまりうまく噛み合わない部分があって、結構辛いシーズンだったが最後の最後に前回の明学戦と今回の芝浦戦で徐々に形になってきて今回このような形で点を取って終われたので、よかったかなと思う。(後輩に向けて)僕たちが4年間抱いていた一部昇格をしっかり目指してほしい。僕の一個下にオフェンスラインの選手がいないので二個下が来年は3年生で引っ張ることになるのでオフェンスライン3人組にはしっかり頑張ってもらって挫けずにやってほしいと思う。

・大出(ラ4=武南)

今シーズンは勝てるところで勝ちきれず落としてしまい全体的に見て厳しい試合が多かったと思うが、今日は最後の試合ということで4年生のプライドで何とか勝てて良かった。

・馬庭(ラ1=栄東)

(試合を振り返って)勝ててホッとしている。(TDを決めた時は)先輩の分も頑張らなければいけないと思って必死で走った。(リーグ戦を振り返って)もったいない試合があってその中でまだあまりチームに貢献できていなかったので、やはり最終戦でシーズン分頑張ってやろうと思った。(4年生に向けて)4年生には感謝していてもっと一緒にやりたかったなと思う。(来シーズンに向けて)来シーズンは今季以上の活躍をしてたくさん試合に出られるように、またチームに貢献できるように頑張っていきたいと思う。

・天野(ラ1=柏)

(試合を振り返って)今日負けたら入れ替え戦がかかる中でいい緊張感で試合に臨めたと思う。(TDを決めた時は)とりあえず先制点が大事だと思ったのでそれを自分が決められたので嬉しい。(リーグ戦を振り返って)関学戦で下の入れ替え戦にいかないことを決めたかったが、そこで負けてそこから苦しかったがその分今日決められてよかった。(4年生に向けて)下手な自分をいつもサポートしてくれて楽にプレーできた。今までお疲れ様でした。(来シーズンに向けて)ポジションが変わるかもしれないが試合にインパクトを残せるような選手になりたい。チームとしては一部昇格を目指したい。

TEXT=松本菜光花、PHOTO=稲村真織