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2017.12.15
相撲

[相撲]相撲部インカレ連覇特別企画 突撃!となりの相撲部屋


 見事、全国学生相撲選手権大会を連覇した東洋大相撲部。その強さの秘密は何なのか。それはずばり短期集中型の朝稽古にあると聞いて、今回、相撲部の稽古を取材してきました。朝の準備から稽古後の朝食まで徹底密着。スポーツ東洋からは相撲経験のある部員が練習のほぼ全てを体験させていただきました。練習スケジュールから、稽古の裏側までお届けします。


 今回稽古体験をしてくれた部員の仲宗根(社1=コザ)は中学で2年間の相撲経験があり、今回の体験で実に6年ぶりに相撲をとりました。高校では打って変わってラグビー部に転進。普段はその経験を生かし部員として取材しています。


プロフ

仲宗根優介(なかそね・ゆうすけ)

出身:沖縄

出身校:沖縄東中、コザ高校

身長:165㌢

体重:90㌔

相撲歴:中学校での2年間

好きなお酒:泡盛

 

    稽古場は東洋大学白山キャンパスからわずか1分とかからない近さ。大学に隣接していて、朝稽古をみっちり行ってからでも朝9時から始まる1限の授業にばっちり間に合います。選手を生活面からもサポートできる体制です。また土俵が2面あり効率よい稽古ができることも魅力の一つ。少ない部員数の東洋大は2面で順番を回すことで無駄な時間を使いません。


 

                  築3年の寮はとても綺麗です


6:00

1年生が道場の準備を開始

土俵をならす、水を持ってくる、掃き掃除をするなど1年生3人で役割分担し、毎日行っているそうです。1年生の起床時間は毎朝5時50分。先輩が道場に来る前に全ての準備を終わらせます。

6:15

全ての準備を終え精神統一

稽古開始時間にゆとりをもった時間に準備を終わらせ、先輩方が道場に降りてくるまで精神統一。無言の時間が続きます。朝はほとんど誰も話さないそうです。

6:30

道場に集合

先輩方が2、3、4年生と順番に道場に現れ始め、挨拶を交わすと、1年生から順に回しを巻き始めます。それぞれがお互いの回しの準備を手伝いあいながら、あっという間に巻き終わってしまいます。


        お互いのまわしを巻く㊧城山(法2=金沢市工)と西野(法3=金沢市工)


7:00

稽古開始

この日、唯一4年生で稽古に参加していた寺沢(法4=金沢市工)の挨拶を皮切りに稽古が開始。まずは四股から。10回を1セットとし、200回も行うんだとか。この日四股のカウントをするのは矢野(法1=水戸農業)。毎日1年生が行い、3人で当番を回しています。また、人によってカウントの早さなども違い、ふみのスピードも変わるそう。ここから仲宗根も稽古に参加させていただきましたが、額には大粒の汗。開始早々からかなりきつそうなメニューでした。


                   毎朝、四股は欠かせない

7:10

体操

四股が終わると、やっと体操。屈伸、ひざ回し、足首回しをはじめ、しっかりと体全体を伸ばします。中には相撲ならではの動きなのか、車のハンドルを回すかのような変わった動きの体操も。丁寧に芳賀コーチに教えていただきました。


             芳賀コーチに体操のポイントを教わる仲宗根


7:20

・すり足

2方向から順番に列になって低い姿勢を保ったまま端から端にすり足をします。ここでは荒木関コーチの「ゆっくり腰を落として、雑にしない」のアドバイス。一回一回に集中しながら取り組みます。

 

                   すり足をする城山


                仲宗根も練習に食らいつく


・ぶつかり稽古

二人一組で一人がぶつかり、もう一人が受け止め役を行います。練習の中で一番きついといわれるぶつかり稽古。力強く相手にぶつかり、土俵の外に出すまで終われません。仲宗根は川井(ラ3=東洋大牛久)とぶつかり稽古を体験しました。受けてくれた川井の感想は「普通に強いです!来年リーグ戦出ないですか?」と仲宗根のぶつかりを絶賛してくれました。そんな川井は部員全員と仲が良く、「本当に動物園なんでここ。飼育員役です」と普段の寮生活での仲の良さが垣間見えるシーンも見せてくれました。


               ぶつかり稽古も体験させていただいた


                川井は仲宗根の取組を絶賛だった


7:40

全体練習終了

ここで全体練習を終え、個人練習に移ります。個人練習では各々練習前にその日に何を強化したいか自分で決めてから望みます。ダンベルやトレーニングマシーンで筋トレを行ったり、体感トレーニングを行ったりと練習内容は様々。

8:20

四股、体操

最後にもう一回、四股と体操をしてダウン。

8:25

稽古終了

終わり次第、1限がある人は主務の池田(法3=東洋大牛久)が用意したおにぎりを食べて授業へ。授業が終わると戻ってきて食事を取り、体を大きくします。1限の無い選手は身支度を終えると朝ご飯です。この日のメニューはアジフライ、ソースオムレツ(じゃがいもとにんじん入り)、なめこの味噌汁、白ご飯でした。

朝ごはんの支度も稽古の時間と同時進行。朝7時から朝食の準備を始め、8時には完成します。献立は週に2回の買出しの前に考え、メニュー飽きしないように少しずつ工夫を凝らしています。この日出ていたオムレツもほかにもチーズオムレツなどバリエーションがあるそう。稽古だけではなく、主務の池田も毎日朝ごはんを作り相撲部を強くしています。


               おいしい朝食ごちそうさまでした


  朝稽古のため午後は個人個人が自由に使える時間になっています。他大学は午後練習が多い中、短期集中の朝稽古を行い自分の足りないところを午後の時間を上手く使って強化していました。また、4人のコーチ陣が東洋大勤務のため朝稽古だと全員が選手の練習を指導できるということも大きな強みです。東洋大相撲部の強さはやはり朝稽古。一人一人の向上心がチームを強くさせているのかもしれません。

 

 今回お忙しい中、取材をさせていただきありがとうございました。今後とも相撲部の活躍に最も迫れるスポーツ東洋であれるよう頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

第67回東日本学生相撲新人選手権大会
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