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2018.01.01
陸上競技

[陸上競技]富士山駅伝15位 さらなるレベルアップへ 課題は「選手層の厚さ」

2017全日本大学女子選抜駅伝競走

12月30日(土)富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場


総合15位 東洋大 (43.4km) 2:29'54  


1区 (4.1km)和田美々里 13'07 (10位通過・区間10位)

2区 (6.8km)白川恵理菜 21'28 (4位通過・区間4位)

3区 (3.3km)山口いずみ 10'32 (3位通過・区間6位)

4区 (4.4km)室伏杏花里 14'43 (3位通過・区間6位)

5区 (10.5km) 大倉真歩 36'42 (9位通過・区間18位)

6区 (6.0km)森田歩実 20'33 (9位通過・区間8位)

7区 (8.3km)内田寧々 32'49 (15位通過・区間20位)



第1中継所 1区・和田(左)→白川


第2中継所 2区・白川(右)→3区・山口


第3中継所 3区・山口(奥)→4区・室伏


第4中継所 4区・室伏(左)→5区・大倉


第5中継所 5区・大倉(左)→6区・森田


第6中継所 6区・森田(左)→7区・内田


ラストレースはアンカーの大役を務めた内田主将


  晴天に恵まれた富士山の麓で全日本大学女子選抜駅伝が開幕。惜しくも入賞を逃した前回大会、また10月に行われた全日本大学女子駅伝(以下、杜の都)でも9位と悔しい思いをしてきた選手たち。個々がもう一度自分を見つめ直し、チーム一丸となって入賞を狙った。しかし、結果は15位と思い描いた順位でゴールテープを切ることはできなかった。それでも前半区間ではいい流れをつくるなど決して悪いことばかりではない。来季からの新チームをつくる上で収穫と課題がある大会となった。



  前半区間ではまさに思い通りの走りを見せる。最初の流れをつくる1区に起用されたのは和田(食1=順天)。4.1㎞と比較的短い区間で様々な駆け引きが繰り出される。レースはラスト1㎞からペースが上がり、和田もしっかり対応し先頭集団に食らい付いていく。順位は10位だったもののほとんど前との差がない状態でタスキを渡す。2区には昨年度と同じくエースの白川(食2=常総学院)が登場。「強い選手についていくことを考えてレースを進めた」と振り返る白川。そのレースプラン通り10位でもらったタスキを4位まで押し上げる。また昨年を上回る区間4位の好走を見せ、まさに東洋大のエースとして文句ない走りを披露した。続く3区に起用されたのは山口(食2=順天)は足の故障が響き、決して万全な状況ではなかった。それでもいつも通り落ち着いてレースに臨んだ。3位を走る名城大に一時は離されるも、その後徐々に差を詰め一つ順位を上げることに成功。けがの影響を感じさせない力のこもったレースとなった。4区には室伏(食3=白鴎大足利)が2年連続で起用。昨年度の反省を生かし、今大会では攻めの走りを意識した。「前と離されてしまいさらに後ろに詰められてしまった」と課題を挙げるもしっかりと3位をキープし5区の大倉(食2=埼玉栄)へ。

  5区は各大学のエースが集い、今大会の最長区間。強者が多い区間ではあるが入賞のためにもここは踏ん張りたいところだった。しかし、後続の追い上げに苦しみ9位へと大きく順位を落としてしまう。大倉は「こんなに抜かされたのは初めてで一生忘れられない」と悔しさをにじませた。入賞のためにも6区の森田(食3=浜松商)何としてでも遅れを取り戻したいところだ。しかし前を走るチームの背中を見える位置でつなぐも、10位の京産大に追い上げられてしまった。入賞の行方はアンカーの内田(食4=学法石川)に託された。内田にとって今大会が東洋大での最後のレース。「最後に自分がしっかりと4年生として後輩たちに見せられるものがあったらいい」と特別な思いでレースに挑んでいた。序盤は抑えて、終盤の上り坂に備えるプランでレースを進める。しかし「周りと自分のリズムが全然違くて、全く歯が立たなかった」と粘り切れず15位でゴールテープを切った。
 
  「15位という結果はしっかり受け止めないといけない」と永井監督。この悔しさを無駄にせず今後に生かしていきたいところだ。また、監督はチーム力アップのカギとして「選手層の厚さ」を挙げた。主力がけがをしても代わりの選手がいるから安心と思える選手層が必要である。新チームでの活動が始まるが、まずは個々のレベルアップが問われる。「自分が少しでも引っ張っていける存在になって強くなりたい」(室伏)、「上級生としてチームを引っ張って、攻めていける走りができるように」(森田)と来年度は最上級生となる二人は意気込みを語る。そして今季4年生として唯一駅伝メンバーに入り、走り続けた内田主将も「みんなで力を合わせて強いチームを築いていってほしい」と後輩たちに思いを託した。4年生の思いも背負い、後輩たちはさらなるレベルアップを誓った。
 
 
■コメント
・永井監督


15位という結果はしっかり受け止めないといけない。悪いことばかりではなかった。前半からいい流れをつくれていたので、そういう意味では収穫と課題がたくさんあった駅伝だった。(区間配置は)山口と森田が足を故障していたため、その回復を待っていた状況で、区間配置も最後の最後まで悩んで選手に伝えたのは前日の朝だった。選手層がもう少し厚ければ、二人がけがをしている間にチャンスをつかめるような選手が出てきて勢いがついたのかなと思う。今年の駅伝シーズンはこの7人とその他の選手に力の差があったので、今後はその辺りの選手層をしっかりつくっていかなければ駅伝で戦えないと感じた。(レースでは)前半も後半もそれぞれ各区間しっかりと仕事をしてくれたと思う。その中で後半に選手を残していけなかったのがチームとして力が無かったということだと思う。(大倉は)あの位置でタスキをもらって後ろから各校のエースが迫っており、抜かれて順位を落としたことでリズムが悪くなってしまった。焦りもあったと思う。本人が1番悔しい思いをしていると思うので彼女がしっかり成長して来年頑張ってほしい。(内田は)この富士山の7区を走り切れる選手というのがチームにいなかったので、最後は内田で。4年間頑張ってきてくれた最後で内田に託すしかないという思いで起用した。上りを苦にしないタイプだが、就職活動後の夏から立ち上がりで大分調子は戻ってきていた。だがこの7区を走る走力というのはまだ戻っていなかったのかなと思うが、それは内田の責任ではなくチームとして内田に頼るしかなかった状態が力の無さだと思う。またその辺りのことをしっかり話し合い、来年のチームづくりに生かしていきたい。(今年1年のチームの成長した点は)自分の力をレースで出せるようにはなっているので、あとはその力をもう一つ上の力をつけること。今レースの前半区間のような速さだけではなく、強さをつけていかないとこれから先、他のチームのレベルも上がってきているのでそこに遅れないように強いチームをつくってまた来年挑戦したい。(来年度の目標は)これから4年生が卒業して、新しいチームで目標をしっかり定めたいと思う。今年は全日本5位以内、富士山5位以内という目標を全くクリアできなかったのでそこに向けてもう1度選手たちと話し合いながら達成できるように頑張りたい。




・1区 和田美々里(食1=順天)


目標の順位よりあまり良くなかった。最初のいい流れをつくれなかったのが悔しい。(レース展開は)下りになってから少し動き始めて、ラスト1㎞くらいでペースが上がった。(タスキを渡すときは)自分のあとは先輩たちがいたのでここから(白川)恵理菜先輩はエースなのできっと流れをつくってくれると思ってたので頼みましたという気持ちで渡した。(1区に決まったときは)1区は好きなのでうれしかったのと、しっかり最初の流れをつくれたらなと思った。(レースを終えて得たものや課題は)全日本のときもだが、何秒かの差で順位が変わってくる。最後の詰めが甘くて同タイムや1秒差でタスキを渡したのでそこで勝ち切れるような強い選手になりたいと思う。(来年度の目標は)チームとしてあまりいい順位ではなかったのでここから1年、来年は後輩も入ってくるが今度は自分も先輩たちの力を借りるばかりではなく、引っ張っていける選手になってまた富士山でしっかり走りたい。 




・2区 白川恵理菜(食2=常総学院)


(和田)美々里がいい位置でタスキを運んでくれて、その後は松山大とかの強い選手についていくことを考えてレースを進めた。4位まで順位を上げることができ、3位も目の前に見えていた。3位になりきれなかったことがまだ詰めが甘いところだと思う。(昨年と同じく2区で)昨年のタイムと比べて26秒も早いタイムで走ることができて自分の成長を感じることができた。(杜の都からの切り替えは)11月に出場した東日本女子駅伝で自分の納得する走りができなくて、その気持ちをひきずったまま日体大(記録会)に出てしまって、それでも自分の納得する走りができなかった。でも、富士山駅伝はこのメンバーで走る最後の駅伝なので、今まで4年生に支えられていた部分もすごい大きくて、その分しっかり結果で恩返しできるようにと気持ちを切り替えて臨むことができた。(富士山駅伝は)坂が多く、自分は坂が得意ではないので、そこに関してまだまだ自分なりに体幹を鍛えることであったり、坂に慣れるなど、練習の中に取り組まないといけないとおもった。その中でも強い選手についていけるようになったことが収穫。去年まで強い選手と戦える力はなかったが、今回トップクラスの選手についていけるようになったことは自分でも成長したと感じることができた。(来季の目標は)関東インカレで3番以内に入り表彰台に登って、駅伝に関しては今季関東女子で区間賞を取れたので、来季も必ず区間賞を取って、杜の都でもまた区間賞を狙えるようになりたいと思う。




・3区 山口いずみ(食2=順天)


(レースプランは)ずっとけがをしていて、どのくらい自分が走ることができるのか分からない状況だったので自信はなかった。しかし、いつも通りにいこうと思い走った。いつも落ち着いて入るので、前を走る名城大がすぐに行ったが追いかけつつも自分のペースで進めた。(タスキを貰ったときは)去年は8位でタスキを貰ったが、今年は4位で貰った。でもやることは同じだと思い、いつも通りに走ったが貰ったときはドキドキした。(レース展開は)最初の1㎞で名城大とは離れたが、どんどん詰めて中間点くらいで抜かすことができた。その前は東農大だったので、それを目標に頑張った。(結果について)15位という結果はしっかりと受け止めて、この結果では全然ダメなのでしっかりと今回の反省点を生かして、来年度はすべての駅伝でいい結果を残していきたい。




・4区 室伏杏花里(食3=白鴎大足利)


(今大会までの準備は)故障もなく順調にきていて、1個1個のポイントも確実にできていたので準備は満タンで大会に臨むことができた。コンディションも悪くはなくいつも通りだった。(レース展開は)去年と同じ区間だったので去年の反省を踏まえて攻めの走りでいこうと思った。3位でタスキをもらって前が見えている状態で少しでもアンカーに貯金をつくりたくて、前と差を詰めようという思いで走った。(課題は)前とけっこうはなされてしまって、後ろに詰められてしまった。後半からの追い上げと粘りが甘かったのが課題。チームとして入賞を目指してやってきた分、15位は悔しい結果。来年度からは4年生が一人抜けた状態で新チームになるので、また違う東洋大を見てもらえるように自分としても今、後輩に頼っている状態なので自分が少しでも引っ張っていける存在になって強くなりたい。




・5区 大倉真歩(食2=埼玉栄)


(エース区間に起用されたが)自分が走りたかった区間だったのでうれしかった。(レース展開は)うまく走れなくてどんどん順位が下がっていき、こんなに抜かされた経験は初めてで一生忘れられないレースになった。(強化したい点は)やっぱり基礎的なところから、走ることも大事だし、一つ一つ丁寧にやっていこうと思った。基礎的なところが疎かになってきてこういう結果になってしまったので、まずどこが悪かったのか1から見直して絶対強くなって帰ってこようと思う。今年は結構駅伝を経験させてもらって、エース区間も走らせてもらいすごくいろいろな経験ができた。(来年は)後輩に頼ってもらえる先輩になれるように走りで引っ張っていきたいなと思う。




・6区 森田歩実(食3=浜松商)


(レースプランは)とにかく粘ってアンカーの(内田)寧々先輩に少しでも前に出て、タスキを渡せるように頑張ろうと思って走った。(9位でタスキを受け取ったが)前の選手は見えていた。シード圏内でタスキを渡したかったが、自分の力不足で前に出ることができなくて本当に悔しい。(区間8位に入ったが)今年ずっと調子が悪かった中ではまだ今回はいい方だったが、まだ調子を上げ切れないなと思う部分があって、そこが課題。今まで全日本なども区間10位以降が多かったが、初めて一桁にいけたのはうれしい。(4年生と走る最後の駅伝だったが)最後なので入賞して笑顔で締めくくりたかったが、それができなくて本当に残念。(最高学年となるが)ラストなので上級生としてチームを引っ張って、攻めていける走りができるように、まずはしっかり練習を積み重ねていきたいと思う。




・7区 内田寧々(食4=学法石川)


後輩に頼りっぱなしだったので、最後に自分がしっかりと4年生として後輩たちに見せられるものがあったらいいなと思って臨んだ。(レース展開は)最初は抑えて、後半の上りに備えようと思っていたが周りと自分のリズムが全然違くて、全く歯が立たなかったと感じた。(今回まで)杜の都で走れて、富士山に前向きに臨もうと思っていた。記録会に出るたび、自分の走りの感覚が戻ってきたのでこのまま調子を上げていき、ピークを富士山に合わせていけるように練習してきた。(4年間を振り返って)1年生の時は富士山は予選会から参加というところで、この4年間で本当にチームは大きく変わったと思う。そこに自分が対応できなかった、ついていけなかったと思う。それでも最後までいろいろチャンスをいただけてやり切れた。最後までご指導いただいた監督やコーチには感謝の気持ちでいっぱい。(後輩たちへ)今の2、3年生を中心に東洋大はこれからもっと強くなる。みんなで力を合わせて強いチームを築いていってほしい。来年から期待してほしいなと思う。
 

※大倉選手のコメントに掲載ミスがあり、訂正いたしました。申し訳ございません。



TEXT=小島敦希   PHOTO=吉川実里、大谷達也、小野由佳莉、小島敦希、福山知晃、稲村真織

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