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2018.01.30
水泳

[水泳]北島康介杯で冬季練習の成果を発揮! 日本選手権に向けて

第11回東京都選手権水泳競技大会KOUSUKE KITAJIMA CUP2018

1月27(土)〜28(日)東京国際辰巳水泳場


1日目・決勝


◆男子1500m自由形
4位 山本健 15’31”78

◆女子200m自由形
2位 岩本 2’2”38

◆男子200m自由形
4位 中村 1’50”39
8位 山本悠 1’50”76

◆女子200m背泳ぎ
2位 大橋 2’10”66
4位 大久保2’14”47
6位 今井 2’18”16

◆男子200m背泳ぎ
10位 山本遥 2’5”14

◆女子100mバタフライ
3位 中野 1’1”10
5位 片山 1’1”43

◆男子100mバタフライ
6位 松田 53”68

◆女子50m自由形
2位 岩本 25”93
3位 遠山 26”35
5位 布施屋 26”39

◆女子100m平泳ぎ
4位 江口 1’10”60

◆男子100m平泳ぎ
7位 毛利 1’2”25

◆女子400m個人メドレー
1位 大橋 4’39”44
10位 清水 5’0”04

◆男子400m個人メドレー
9位 田中 4’27”23


2日目・決勝


◆女子400m自由形
5位 濱田 4’21”27

◆男子400m自由形
3位 山本悠 3’53”18

◆女子200m平泳ぎ
9位 松原 2’36”26

◆女子200mバタフライ
中野 DNS

◆男子200mバタフライ
4位 松田 1’58”26

◆女子100m背泳ぎ
2位 渡邊 1’02”31
4位 今井 1’03”13
7位 大久保 1’03”63

◆女子200m個人メドレー
1位 大橋 2’10”0
7位 小野寺 2’19”49

◆女子100m自由形
1位 大橋 55”54
3位 岩本 56”30
7位 遠山 57”65

◆男子100m自由形

7位 中村 50”68


7年ぶりのベストで笑顔を見せた渡邊



日本選手権の標準タイムを突破しガッツポーズをかかげた山本健

予選からベストを更新し決勝に進出した田中


出場した3種目すべてで表彰台に上がった岩本


3冠達成し北島康介杯を手にした大橋


  1月27日、28日の2日間にわたって第11回東京都選手権水泳競技大会KOUSUKE KITAJIMA CUP2018が開催された。今年初の長水路での大会となったが、山本健(営1=尾鷹)が日本選手権水泳競技大会(以下、日本選手権)の標準を突破。またベストを更新する選手も多く収穫の多い大会となった。


 9月に行われた日本学生選手権水泳競技大会(以下、インカレ)では決勝進出者が0に終わった1年生。だが入学から1年を目前に、今大会で成長ぶりを発揮した。初日、最初の決勝レースとなった1500m自由形には山本健が出場。15分32秒74の日本選手権の標準記録を突破した。最初の100mを58秒30で入るとそこからは約1分2秒のペースでレースを刻む。ラスト100mを残し、標準記録まで1分。ラストスパートをかけ、プールサイドや観客席にいるチームメイトからも熱い声援が飛んだ。ゴールした山本健はすぐに電光掲示板に視線を移す。そこに表示された15分31秒78というタイムに大きくガッツポーズをかかげた。また今回のタイムならインカレで決勝の決勝ラインもクリアしている。レース前は緊張してしまい力んでしまったというが、レース後は笑顔を見せた。「日本選手権で決勝に残りたい」という山本健に期待が掛かる。

 男子400m個人メドレーでも1年生の田中(法1=呉港)が活躍。背泳ぎが終わった地点までは周りに遅れを取るも平泳ぎから一気に前に出る。最後まで、伸びのある泳ぎをみせ自己ベストを更新し決勝進出も果たした。決勝では予選よりタイムを落としてしまったが、予選とほぼ変わらないタイムで泳ぎ切った。「筋トレなどが多くなり体も大きくなっている」と語る田中にまだまだ伸びしろは十分にある。もうすぐ2年生となる彼らの活躍から目が離せない。

 女子200mバタフライでは、中野(文2=長岡大手)が2位で表彰台に立った。1年次から、インカレで優勝する実力者ながら昨年はケガに悩まされた。しかし「今年はいい意味で吹っ切れている」と語る通り、前半から思い切ったレースを展開。納得のいくタイムではなかったが、復活の兆しを見せた。 


 大会2日目、前日に続いて多くの決勝進出者がいる中、1番の笑顔を見せたのは女子100m背泳ぎに出場した渡邊(営2=東北)だ。予選から1分3秒と、ほぼ狙い通りのタイムで余力を残し、2位通過。冬場の練習で成長を感じていた渡邊。先輩である大橋(国4=草津東)から「頑張らなきゃだめだよ」という言葉をもらったこともあるという。それだけに、内容の濃かったこの冬の調子から自身の記録に期待していた。そして、センターレーンで泳ぎ切った決勝のレースは実に7年ぶりとなる自己ベスト。「すごくうれしい」と喜びがあふれた。


 1日目に50m自由形で表彰台にのった岩本は2日目にも100m自由形で決勝に登場。全ての距離に焦点を当てているという言葉通り、こちらでも見事に56秒台を出して3位入賞を果たした。また、今大会でタフなレースが続く大橋もこの100m自由形に出場した。大橋は自由形の直前に行われた200m個人メドレーにも出場して優勝。レースが続き、きつい部分ではあったが「思い切っていけた」とこちらでも優勝を勝ち取った。これで1日目の400m個人メドレーと合わせて三冠。表彰式では女子最優秀選手賞に輝いた。


 冬場の追い込みを終え、レース感を研ぎ澄ましていく時期となった。練習が実になり、大きく記録を伸ばした田中や渡邊には新たな期待が掛かる。また、山本悠(法3=智弁学園)や松田(法3=京都外大西)らは今大会で自身の目標には及ばなかったものの、チームをけん引していく重要な選手だ。まずは4月の日本選手権に向けて一つ一つの練習、試合で自信をつけてレースに挑んでいく。



◼︎コメント

(1日目)

・大橋(国4=草津東)
(200m背泳ぎは)タイムとしてもベストプラス0.3くらいで計画通り泳げたので良かったが、いつも練習で言われているタッチの部分が試合で出てしまい負けてしまった。ラスト50mで追いついてなんとか勝てたかなと思ったが、タッチの入りは先だったと言われたがいつも言われている事が出来なかった。ターンは練習してきた事は出せたが、素早さや壁を蹴る力が理想とは違うかなと思う。(400m個人メドレーは200m背泳ぎのレースから)1時間で回復させる力が無かったのと、なんとか気持ちも立て直して臨もうと思ったが、泳ぎだしで先行されてしまったが、日本記録保持者として負けられないと思った。飛び込んだらいつもと違う感じがして、少し重たかった。200m背泳ぎの後に個人メドレーがあったので背泳ぎで思い切っていけるのかシンパだったが、そこは大丈夫だった。1日で6本のレースをこなすこともあったので、それに比べたら4本なんてと思うが、今日のレースでまだまだ4本こなす力が無いことがわかった。何本のレースがあるにしろ、一番大事なのは個人メドレーで記録を出すことなので、まずはそっちに集中して、一つ一つ出来ることをやっていきたい。

・岩本(済3=京都外大西)
予選がダメだったので、決勝はどれだけ切り替えられるかだったのでとにかく体を動かしてやれることはやった。練習での調子はいいが、試合で自分の出したい結果を出せない。試合でどう出すかをもう少し考えていきたい。(4月の日本選手権は)50mから400mで考えている。ちょっと長い距離にも挑戦しようと思う。全部に焦点を置いている。前半からスピードを出しても後半もつ練習をしたい。

・中野(文2=長岡大手)
年末年始からいい感じで練習を積めていたので自信はあったが、先週、先々週と短水路の試合もあまり良くない。でも自分は長水路の方が得意なので、ここでしっかり出さなくてはいけなかった。アップとレースでは泳ぎの感じが違ったので力み過ぎた。去年は気持ちの面でも参っていた部分があったが今年はいい意味で吹っ切れているので4月に向けて頑張る気持ちはすごいあるので、このまま練習を積んでいきたい。去年はインカレ前から調子が良くて、ベストでは無かったが表彰台には上がれているので今回はその調子を4月に
合わせていきたい。

・田中(法1=呉港)
予選のタイムは0.7秒くらい自己ベストだった。最近は練習のタイムも上がり自分の思うような練習ができているのでこれからもっと頑張りたい。(東洋大に入って)筋トレなどが多くなり体も大きくなっていると思うので、自分の目標に向かってストイックに頑張りたい。


・山本健(営1=尾鷲)
ベストではなかったが、なんとかギリギリ日本選手権の標準を突破できたので良かった。調子は良かったが、ちょっと緊張して力んでしまった。周りに惑わされず、自分のペースでいくというのを意識しているがあまり出来なかった。だが、標準タイムは切れたので良かった。日本選手権ではしっかり決勝に残れるように気を抜かずにやっていきたい。


(2日目)

・大橋(国4=草津東)
(最優秀選手賞をもらって)初日1日が終わって「これじゃあ最優秀とれないな」って、なんとか今日挽回しようと思っていたのでもらえてうらしい。(体力的にきつい中のレースだったが)200mの方は10秒台は出せたが、2’10”00っていう惜しいタイムになってしまったので、細かいところの詰めの甘さがまだまだあるよっていうのを言われているような気分。100m自由形の方は相当しんどかったが、やりやすい時間ではあったし体もよく動いていた。きつかったが、200mの半分だと思えば、なんとか踏ん張ることもできた。昨日の最後がちょっと悪い感じで終わったので、なんとか今大会いい感じで締めくくりたかった。何秒がでるかわからないし、勝つか負けるかわからないからこそ思い切っていけたかなと思う。


・松田(法3=京都外大西)
僕、冬場が弱くて、いつも夏だけって言われていて。でも最上級生になって、それじゃあ後輩にも示しがつかないし、僕が目指しているところにも届かないなって思ったのでこの冬場は本当に、こういう一つ一つの大会を大切にしようと思ってやってきた。もう少しタイムはほしかったが、いいステップは踏めているのかな。


・山本悠(法3=智弁学園)
新シーズンの目標として、この大会でインターナショナルDの標準の3’50”51を狙っていた。今回3’53”18で、正直自分の力不足だったかなっていうのを再確認できた。また4月の日本選手権に向けて強化して、目標は日本選手権でインターDの標準を切り、インカレに向けてチームをしっかりまとめられるように、人間としても競技の成績としても引っ張れるようにしていきたい。次、コナミオープンが2月の真ん中くらいにあるので、しっかりそこまで強化して、最低でも今回のタイムより速いタイムで泳ぎたい。


・今井(済2=宇中女)
タイム的には1分2秒台を出したかったけど、昨日の200がズタボロだったのでそれに比べたらまだ、ちょっと修正できたかなと思う。昨日悪かったところをビデオで見て自分でわかったので、そこを意識して泳いだ。(これからの練習は)前半で差がつけられてしまうので、スピードの強化をしていきたい。


・渡邊(営2=東北)
予選を1’02”9くらいで泳ぎたかったけど、結構余力を残して3秒でいけた。決勝もいけるかなって思って泳いで、7年ぶり、中二ぶりのベストだったのですごくうれしい。インカレで1年生の時にA決勝残るって言ってBしか残れなくて、今年もBしか残れなくて。(大橋)悠依さんに「頑張らなきゃだめだよ」っていう言葉をいただいたが、それでも結果が出せなかったのが悔しくて。今季、冬のシーズンが始まってからタイムが出せてたのでベストを出したいなと思っていた。(冬の練習は)去年より内容の濃い練習ができた。去年はこなすだけで必死で、バック以外の練習がすごく遅いので周りと差ができるんですけど、その中で自分の成長しているところみたいなのを見つけられた。そこを少しずつ自信をもって練習するようになった。


TEXT=梅山織愛、越塚日南 PHOTO=望月優希、越塚日南、梅山織愛

ジャパンオープン2016
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