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第14回関東私学六大学対校陸上競技選手権大会
4月7日(土) 鴻巣市立陸上競技場
総合優勝
敢闘賞、最優秀選手賞 小室
男子800m 決勝
2位 松崎1’53”06
3位 柴田 1’53”59
男子1500m 決勝
2位 大澤 3’56”69
11位 飯島 4’01”70
17位 藤城 4’09”45
男子3000m 決勝
9位 田上 8’23”13
11位 岡里 8’26”58
13位 福井 8’29”02
男子3000m障害 決勝
1位 小室 8’57”53 ※大会新
4位 小田 9’12”53
8位 宮下 9’27”73
男子5000m(プレミアムレース) 決勝
2位 相澤 14’11”54
4位 中村拳 14’27”87
13位 定方 14’52”47
男子800mオープン
1組
1着 坂本 1’53”62
3着 前之園 1’55”20
4着 増田 1’56”04
6着 長尾 1’57”29
DNS 齋藤
男子1500mオープン
1組
2着 橋本 3’58”15
3着 小笹 3’59”45
4着 松島 4’01”57
7着 山本瑛 4’08”94
10着 杉村 4’10”88
13着 八重樫 4’16”27
DNS 中尾
DNS 大森
DNS 小倉
DNS 腰塚
DNS 藤城
男子1500mオープン 決勝
1組
5着 齋藤 4’08”30
10着 増田 4’12”90
11着 松崎 4’15”06
13着 長尾 4’19”95
DNS 坂本
2組
2着 前之園 4’01”75
7着 大澤 4’07”45
8着 柴田 4’09”31
DNS 中村駆
DNS 飯島
男子5000mオープン
2組
1着 鈴木 14'30"12
3着 大西 14’35”85
6着 浅井 14’42”12
12着 蝦夷森 14’49”62
13着 山口 14’49”83
15着 中野 14’57”87
22着 土壁 15’06”48
DNS 吉田
女子3000mオープン
6着 山口 10’00”08
10着 塩谷 10’14”38
圧巻のレースを見せた小室
相澤は課題を克服し日本選手権の標準記録切りを目指す
大会3連覇を果たした東洋大
本格的なトラックシーズンの幕開けとして開催された六大学対校戦に、東洋大から多くの選手が出場した。主力と言われるメンバーが少ない中でも全員がベストを尽くし、見事大会3連覇を果たした。中でも3000m障害の小室(済3=仙台育英)は終始トップでレースを進め、大会新記録で優勝し敢闘賞と最優秀選手賞を獲得。迫る関東インカレ(以下、関カレ)に向けて、いいスタートを切って見せた。
3000m障害決勝、スタートから小室は先頭でリズムをつかむと2周目に入るころには、後続を大きく引き離し始めた。その後はペースをぐんぐん上げていき、大会記録を更新するべくラストスパートをかけ2位に大差を付けフィニッシュ。ゴール後にはその場に倒れ込むほどの力走で大会新記録を樹立し、東洋大の総合優勝に大きく貢献した。
5000mプレミアムレースには相澤(済3=学法石川)、中村拳(済4=八戸学院光星)、定方(工3=川棚)が出場。序盤は定方が前方でレースを引っ張り、相澤らは後方に位置付けていた。3000m付近になると相澤が一気に先頭に付け、集団は縦長に形成される。それにいち早く反応した中村拳も相澤に付いていくが、定方は失速し後退してしまう。ラスト1周に差し掛かり、相澤と伊藤(東国大)のデッドヒートが繰り広げられ最後はわずかコンマ1秒差で相澤が競り負けた。この結果に相澤は「競り負けてしまったのは悔しい」と、ラストの強さに課題を残す。一方中村拳は4位でフィニッシュし、自己ベストを10秒近く更新する好走を見せた。最終学年として、トラックシーズンへの弾みにしていきたい。
また新入生も多く出走した今大会で、一際注目されたのがオープン5000mに出場した鈴木(済1=氷取沢)だ。スタートから集団の中盤に付けチャンスをうかがい、残り1000mで果敢に前に出てトップに立つ。そのまま先頭を譲らず1位でゴールし、今後を期待させるレースを見せた。
主力を欠く状態であったものの、それぞれの課題の発見や自己ベストの更新など実のある大会であったことは間違いない。谷川コーチは関カレに向けて「もっと下からの底上げをしっかりして臨んでいきたい」と、チーム全体のレベルアップを求める。今大会の収穫を活かしトラック種目の制覇、そしてその先の駅伝シーズンに照準を合わせていく。
■コメント
・谷川コーチ
今日は対校戦なので、まずは優勝を全員で狙いにいった。(新入生も多く出場していたが)対校種目に関しては少し故障や世界学生クロカンで主力を抜いたので、主力以外の者でまず点数を取って勝てればいいなと。中間層の底上げ、下の底上げをしていきたいなと思っている。主力がいない中で優勝できるかなという不安もあったが、みんな危機感を持っていて勝ちたいという気持ちは走りに表れていてよかった。(敢闘賞とMVPに選ばれた小室は)3000m障害ではあのぐらい走って当然だと思っているので、関東インカレやインカレで優勝できるように頑張ってほしい。(相澤は)レース内容としてはラスト2000mから自分でレースを引っ張っていて良かったが、最後に競り負けたというのは負けは負けなのでそこは課題かなと思う。(本格的にトラックシーズンが始まるが)今日も優勝はしたが競り負けの場面が1500m、5000mであった。東京国際さんよりも長距離種目で三種目優勝されて、決して良かったとも言えないので関東インカレに向けてはもっと厳しい戦いになるので、チーム一丸となってもっと下からの底上げをしっかりして臨んでいきたいなと思う。
・小室(済3=仙台育英)
1年、2年と優勝しているので優勝は最低ラインで、1年の時にあと2秒くらいで大会記録を更新できなかったので、それは更新したいなと。大会記録を狙って走ったレースだった。最初の1000mが本当にきつかったが、2000mまでは押せていた。ラストにペースが落ちたが、シーズン初戦の3障なのでいい流れで行けたのかなと思う。(今シーズンの目標)関カレで去年結果を残せなかったので、関カレでは表彰台に乗って、あとは日本選手権も1年の時が8番で2年の時が6番。それよりもいい記録でいきたい。駅伝シーズンでは3障での結果を残した上で三大駅伝に絡んで、走ればいいかなと考えている。
・相澤(済3=学法石川)
(レース序盤は集団の最後尾にいたが)ラスト2000mで5分30秒を切るというのをある程度目標にしていた。この前の平国大記録会で集団を引っ張って、その後監督と相談した中での今回のレース展開だった。(レースを振り返って)最初はかなりペースが遅くて楽だったが、いざ自分が前に出てみるとバックストレートで強い風が吹いていて中々上げきれなかったり、キープできなかった。ラスト1kmはとてもキツかった。また、ラスト競り負けてしまったのは悔しい。(トラックシーズンの意気込みを)関東インカレでトラック優勝をするためには、短距離だけではなくて長距離も頑張らないといけないと思う。また、今大会では主力がほとんど出ていなくて主力がしっかり調子を取り戻し、関東インカレで点数を稼がなきゃいけない。そういったことをチーム一丸となってやっていきたい。個人的にも10000mに出る大会が結構あるので、そこで日本選手権の基準を切りたい。
TEXT=稲村真織 PHOTO=小野由佳莉、大谷達也