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2018.04.24
アーチェリー

[ アーチェリー・女子]日体大の壁、打ち破れず!「くやしさをバネに」

2018年度関東学生アーチェリー女子リーグ戦 1部

4月22日(日)武蔵大レンジ

女子第5戦

東洋大2545-2569日体大(上位4名の成績)

個人成績
                       50m         30m     TOTAL
1中野            303          345       648
2大野            286          333       619
3鈴木            266          309       575
4大久保        265          322       587
5小松           304          343       647
6横井            264          314       578
7渡邊            295          331       626
8吉留            297          327       624


60点を叩き出した大野


大きく拳を突き上げる中野


拳を打ちつける渡邊(左)と吉留


冷静に的を狙う吉留


東洋女子アーチェリー部の前に立ちはだかる王者日体大。東洋大は50mを14点差で終え、必死に食らいつき1ケタの点差まで迫る。最終2エンドで失速してしまい結果は惜しくも届かなかったが、「いい試合だった」とみんなが振り返る最終戦となった。


    「やはり強かった」と息をもらした小松(社4=帯広三条)は日体大への闘志を人一倍燃やしていた。チームとしては敗北したものの、自身の点数については「そこそこ良かった」と納得したようだ。苦手としていた30mも呼吸を意識することで克服できたと満足気に語った。

    一際楽しそうに試合に臨んでいた中野(総2=県立船橋)は試合中には大きくガッツポーズを決め、いい笑顔が見られた。試合前の1週間はスランプだったと語ったがそんな様子は見せず順調に得点していった。

    今回唯一の満点、60点を叩き出したのは大野(ラ3=日大鶴ヶ丘)だ。彼女の得点により一気に東洋大が湧いた。大野は「浮き沈みの激しい試合だった」と点数が安定しないことに嘆きを示したものの、「満点を出せたのは本当に嬉しい」と笑顔をこぼした。

    吉留主将(法4=千葉女子)は試合の運びなどは良かったと振り返るが「勝ちたいと願っているだけじゃダメ」と厳しい総評。「負けたというのを「くやしい」というバネにする」と意気込み、これからの課題にメンタル面を挙げた。外した時のリカバリーをいかにできるかが今後の東洋大全体の課題だ。

    リーグ戦一番の盛り上がりを見せた最終戦。男子アーチェリー部も駆けつけ部が一丸になっての試合となった。次戦は2週間後の3位決定戦。落ち込む暇はない。敗戦を糧に彼女たちは成長し続ける。

■コメント
・吉留主将(法4=千葉女子)
点数だけで言えば、リーグ戦1戦目が一番よくて今回は3番目くらい。だが、試合の運びとかが良かったし、楽しみながらもいい緊張感の中で射てたのは今回が一番。(負けたのは)射っている間は主将とトレーナーという役職の二人しか点数を把握していないから油断とかではないと思う。でも勝ちたいと願っているだけじゃダメで、技術を磨いたりとかメンタルも強くしていかなきゃいけない。なくなってきてはいるが、1本外してしまった時のリカバリーができる子とできない子がいるなと感じるのが正直なところ。ただ全員よく頑張っていたと思う。一人一人、応援なら応援でめちゃくちゃ声出してくれた。日体大も応援で歌うので歌い合いになるだろう、声の張り合いになるだろう、という覚悟はできていたがやはり負けてしまったのは反省点。この試合をどう生かすかは今後に掛かっている。今日負けた、というのを「楽しかったね」だけじゃなくて、「くやしい」というバネにして、この2週間(3位決定戦まで)練習できるのでつなげていきたい。(個人的な反省点として)メンタルというか試合に弱いというのが今日も出てしまった。試合になると自分の射型が気になる。そういう不安に襲われて自信を持って射つことが難しい。だからメンタル面の強化が私も必要。

・小松(社4=帯広三条)
やはり日体大は強かった。途中8点差くらいまで迫ったが、(日体大が)地力というかプレッシャーに強くてやはり上だなと感じた。今日は負けたくない、応援でも負けたくないという闘志がすごかった。点数はそこそこ良かったと思う。課題だった30mもまあ良かった。今まで少し息を止めがちだったが、しっかり息をすることを意識したら力が少し抜けるようになった。次の課題は緊張した時に体をいかにうまく動かすか。緊張した時のパフォーマンスを上げる方法を模索していきたい。(これからの個人的な目標は)まずは部内の選考で王座に出られるようにすること。そのために70mの練習をしていかなきゃいけない。だからその調整をしっかりしていく。

・渡邊(総3=第一学院)
ここ最近では良かった方だがまだ上げられるところはあるなという感じで、悔いの残る試合だった。ちょっと妥協して射ってしまったところがある。そこをちょっと引き戻すとかして射ち直せばもうちょっと点数上げられたんじゃないかなと思う。今日は635点以上を目標にしてたから10点くらい足りなかった。昨日、どう射てば当たるのかが分かってきたからそれを意識し続けて当てられる様に頑張る。雰囲気は楽しくて、みんなで一丸となって戦えた。いい試合だった。

・大野(ラ3=日大鶴ヶ丘)
浮き沈みの激しい試合だった。射てる時はすごく当たるけど射てない時は全然ダメ。50mはあまり立て直しができなかったが、30mは本当にやばいなって焦って追い詰められてきてやらなきゃって思った。もっと自分を追い詰めた方がいいのかなと思う。焦るのが遅い。それが50mからできていればもっと良かったかなと思う。満点取れたのは本当嬉しかった。30mで自分にとって良い射というのが見つかったから、それをいつでも出せるように練習して、メンタルも強化して、自己新出せるようにしたい。642点で自己新なので目標は645点。

・中野(総2=県立船橋)
最初の方は本当にみんな緊張してた。自分はここ1週間全く当てられていなくて、とりあえず今日は当てなきゃと思っていた。自分の満足できる射ができればいいなと思っていたからそこまで緊張というのはなかった。だが、周りが本当にガチガチでそれをどうしようかなと最初の方とても考えた。でも本当に楽しくて。応援も今日やっと全員でできて、男子陣も駆けつけてくれて、みんなで盛り上げてくれるのに合わせるようにこっちも盛り上がれた。精神的なサポートがとても大きかった。本当にありがたい。(点数については)あと10点伸ばせるなと思う。心がやはり弱いので動揺した時でもちゃんと射てる用にしたい。日体大を見て思ったのは、私メンタルひ弱だなと。ちょっと筋トレ頑張ろうかなと思います。次戦では自己新、660点をそろそろ出したい!


TEXT/PHOTO=中村緋那子