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2018.05.21
アイススケート

[フィギュアスケート]女子6級で遠藤が1位! 成長を見せ笑顔で幕を閉じる

第46回関東学生フィギュアスケート選手権大会

5月19日(土)~20日(日)東大和スケートセンター


◆5級女子

9位  39.77点  山田(営4=文京学院女子)


◆6級女子

1位  66.10点  遠藤(社3=日本橋女学館)

8位  55.52点  吉藤(社2=日出)

9位  54.74点  水上(社3=桜町)

11位  54.42点  小林(社4=山村国際)

14位  52.05点  野口(文2=東北)


◆女子団体

3位 202点



昨シーズンを越える成績を残した遠藤


吉藤は納得のいく演技を見せた


団体3位に笑顔を見せる部員達



2日目となった関東学生フィギュアスケート選手権大会。女子6級クラスに出場した遠藤(社3=日本橋女学館)は、ケガ明けを感じさせない演技を見せ、見事1位を獲得。吉藤(社2=日出)もミスを最小限に抑え、8位入賞を果たした。


今大会で最も出場選手数が多かった女子6級クラス。東洋大のトップバッターであった吉藤は「いい緊張感で臨めた」と語るように、滑らかな曲の入りから優雅に動き始めると、その後のコンビネーションジャンプを確実に決める。曲調が変わる中盤では、リンクを大きく使い曲の雰囲気をつくっていく。1番得意だというアクセルジャンプも不安を感じさせない安定したジャンプを見せる。終盤のジャンプも決め、仲間からの大きな声援を受けた吉藤の顔には笑顔が輝いていた。結果は8位入賞と納得できる順位に「楽しく終わることができた」と語った。続く小林(社4=山村国際)、水上(社3=桜町)、野口(文2=東北)も昨シーズンを大きく越える成長を見せたが、惜しくも入賞とはいかなかった。


東洋大最終滑走であった遠藤は圧倒的な演技を見せる。「ノーミスでやろうという気持ちが強かった」と語るように、明るい曲の入りから体を大きく使い滑りだす。ミスのないジャンプが決まるたびに仲間の歓声がリンクに響き渡る。演技中盤、「切ないジュリエットを演じようと思っていた。最後は2人とも死んでしまうが、その辛さを演技で表現するのに力を入れた」と語るよう、指先まで丁寧に使い切なげな曲調を表現する。終盤の雄大な曲調も流れを切ることなく演技を終えた。「自分的にもすごく楽しく滑ることができた」という遠藤の完璧な演技に仲間、観客共に大きな拍手がリンクに響き渡った。ケガで滑ることのできない時間を過ごした遠藤。「小さな取りこぼしはあったのでそれをもっと次に生かしていきたい」と語る顔は、すでに次の試合へ向いていた。


今大会では多くの選手が昨シーズンを越える演技を見せた。その中で全員が口を揃えて言うことは、仲間同士の励ましや声援が心の支えになっていたことだ。昨年に続き濱谷(社4=富士見丘)が主将を務め、チームを引っ張っている。新たなるフィギュアスケート部の快進撃はこれからも続いていく。



■コメント

・小林(社4=山村国際)

(今日は)緊張はしていたが、4年生で最後の春カンだったので楽しんで滑ろうと思って滑った。(演技を振り返ってみて)1本目転んでしまって悔しい所はあったが、他はうまくまとめられて自分的には良かったなと思う。(特に練習したのは)後半のジャンプでよくミスが多かったので、そこに気をつけて練習していた。メンタル面に関しては、直前になって不安になったことはあったが前日の同期や後輩の演技を見て、頑張ろうと思って頑張った。(課題としては)1本目のジャンプがどうしても迷ってしまうことがあるのでそこは、自分でも強くなっていけたらいいなと思う。(この曲は)最後の年の曲だったので、先生に自分でこれやりたいんですけどと言って、やりたかった好きな曲を選んだ。振り付けなどは自分のコーチに頼んでやってもらった。


・遠藤(社3=日本橋女学館)

ノーミスでやろうという気持ちが強かった。大きなミスはなかったがコンビネーションジャンプの2個目がシングルになってしまったり、小さな取りこぼしはあったのでそれをもっと次に生かして頑張りたいなと思った。アクセル2本が綺麗に入ったことはよくて、自分的にもすごく楽しく滑ることができてスケートって楽しいなと思って滑れた。でも小さな取りこぼしはあったのでそれがうまくはまれば70点を越えられるかなと思う。(強化してきたことは)コンビネーションジャンプが全部後半に入っているので、体力面の強化。あと今年の1月から3月までケガでずっと滑ってなかったので筋力強化もそうですし体力面のためにも毎日走ったりしていた。結構生きてきたかなと思います。(チームは)暖かいし仲が良い。応援する方も一生懸命やっているしその分試合で自分がリンクに立った時は一生懸命応援してもらえるのがうれしい。応援を力に変えて頑張れるのですごく楽しかったです。1個失敗してしまった時も次絶対とぼうって思えるのでみんなの応援はすごく力になるし、大事だなと思います。(ロミオとジュリエットを演じる上で)ロミオとジュリエットは相手のことをすごく好きで恋に落ちる。切ないジュリエットを演じようと思っていました。切なさを表現するのは難しいが頑張った。ステップのところは楽しく、ロミオとジュリエットが遊んでるところを表現しようと思って滑った。最後は2人とも死んでしまうが、その辛さを演技で表現するのに力を入れてきました。(今後は)次大学の試合は東日本インカレ。6級女子は人数が多いので接戦だと思うんですけが、その中でも自分が出れるように練習を積み重ねたい。ノーミスで滑ることにすごく意味があると思っている。なので、ノーミスで滑り切れるように筋トレなどの下積みで練習の貯金をたくさんして本番に臨み、結果が出せたらいいなと思う。


・水上(社3=桜町)

正直、めちゃめちゃ悔しくて。ここ2、3日練習ではジャンプが飛べていたので、主要なジャンプをすごく失敗してしまったのが悔しい。調子が悪いわけではなくて、結構追い込んで、今日の試合に向けてやってきた。曲では最後の方で片足で立ってたり、ノーミスですることが多かったので悔しい。(今回の演技は)とにかくまとめることが目標だった。去年から目標にしてきていて、まとまりを出すことで全ての演技の印象が上がって、上位を狙えると思ってやってきた。今回やったのもメンタル面が影響してきていると思うので、今後はメンタル的な部分で試合をイメージして普段から練習したいなと思う。(秋に向けて)普段から練習がOFFということはないので、このまま練習を続けて、夏合宿とかにいく。あと、今年は部でやる練習を増やそうと思っている。今はみんな個々に先生に練習をやってもらっていて、試合の前に1回だけ集まって演技会的なもので、本番を想定して一人ずつ演技をする。そこで慣れて、本番に挑むというかたち。(チームは)ここ最近、本当に雰囲気が良くて、みんなすごく優しくて。もう協力協力、サポートサポートという感じで盛り上がっていて。その中でも私たち6級女子は人数が多い分、出られる試合も少なくて、出られる人数も限られてくるので部の練習をすることで、お互いに切磋琢磨してどんな感じかというのを掴みながらやっているのですごくいい雰囲気だなと感じる。(団体3位は)団体で優勝することとかはいつも狙っていることなので、3位がとれたということは日大と明大に勝ちたかったという気持ちもあるが、うれしいことでもあると思う。


・野口(文2=東北)

トリプルループがきれいに決まったが、アクセルがシングルになってしまったので少し残念。まだ不完全なまま挑戦した構成にして、いい練習になった反面、減点を多くもらってしまった。次回は攻めた構成でも点数をもらえるように努力していきたい。


・吉藤(社2=日出)

いつも試合で緊張しがちなので入り込みすぎちゃってガチガチになっちゃうので、今日はやり方を変えてみようと思って、昨日の先輩とか1年生の演技を見てすごく楽しそうに滑ってたので、自分もそうやってみようと思い朝からずっと音楽聴いたりして気分を上げた。緊張してなかったわけではないが、いい緊張具合で臨めて、楽しく終わることができた。なので今日は気持ちの持っていき方とか勉強になった。(演技は)1番得意なアクセルジャンプは2本決められたのは良かったが、コンビネーションとかスピンとか細かい所でミスがあったので、全ての要素でレベルを取っていかないと全体的な点数は上がらないので、レベル上げていけるように、先輩に追いつけるように頑張りたい。でも8位入れたのはとても嬉しかった。(特に練習してきたことは)曲かけの練習で、メンタル鍛えるために曲の中で全部ミスしないまで曲かけの練習をして、ミスしたら最初からやり直しみたいな練習を取り組み始めた。それで少し変わってきたところはあるかなと思う。(今日の曲は)ムーランルージュの映画の曲だが、ずっとやってきた先生とその先生と一緒に振り付けとかやってくれる先生が、日々の自分のスケーティングを見ていいんじゃないって言って出してくれた曲で、自分でもすごく好きな映画の曲だったし、自分のスケーティングと合ってると言ってくれて決めた曲。



TEXT=森美香子   PHOTO=望月優希、越塚日南