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2018.05.24
準硬式野球

[準硬式野球]「やっと締まった試合ができた」 連戦での課題を克服し、日大3回戦を制す

平成30年度東都準硬式野球春季リーグ戦1部・日大3回戦

5月22日(火) ダイワハウススタジアム八王子 


◯東洋大 6―3日大 


(イニングスコア)

3回戦

東洋大

日大


(東洋大)

瀬下(営3=藤代)、木村(工3=青森)-多田龍(ラ4=高松西)


若原には待望の本塁打が飛び出た

瀬下の力強い投球が勝利へつながった

1番バッターの役目を果たした伊藤


日大との3回戦は先発の瀬下(営3=藤代)が最少失点に抑えると打線もつながり6-3で勝利。勝ち点の行方は4戦目へ託された。


  2点ビハインドで迎えた四回、多田龍(ラ4=高松西)、高橋(法2=八戸学院光星)の連打で1死一、二塁とすると相手の失策で多田龍が生還。その後も死球と失策が続き逆転に成功する。追加点が欲しい六回、犾守(国3=岩倉)が中前に運ぶと山岡(法3=柳井)が送り、2死二塁で打順は伊藤(ラ2=成立学園)へ回る。この日、1番起用の伊藤。3球目、バットを振り抜くと打球は左中間へ。これが適時三塁打となり一点を追加。さらに八回にも伊藤の犠飛で追加点を挙げる。続く九回、この回の先頭打者・若原(社3=九州学院)が打席へ向かう。「次につながる1本を意識して打席に入った」と語る若原。初球のスライダーを捉えると打球は左翼方向へ。「みんながわーっとして入ったと分かりました」と歓声とともに笑顔でダイヤモンドを駆け抜けた。


  野手陣を助けたのは先発・瀬下の好投だった。日大との1戦目、2戦目ではともに点を取り合う試合が続いた。しかし、「それに対して瀬下が粘りの投球見せてくれた」と印南主将(文3=浦和学院)が語るように瀬下が流れを変えた。「苦しかった」と得点圏にランナーを進められながらも粘り強い投球で相手に追加点を許さない。東洋大の持ち味である守備からリズムをつくることでチームに“勝ち”の流れを呼び込んだ。


  「大事なところでの1本」が課題として挙げられてきた日大戦。その課題を克服するように今試合では大事な場面での1本がしっかりと出た。「打つべき人が打って、抑える人が抑えて、締まったゲームができた」と遠藤学生コーチ(営3=文京)は振り返る。次戦は勝ち点の掛かる東海大3回戦。今試合で発揮された東洋大の強みを生かし、3つ目の勝ち点を狙う。


■コメント

・印南主将(文3=浦和学院)

先制されたが、先発の瀬下が最少失点でよく切り抜けてくれたと思う。相手のミスもあり逆転できたのかなと思う。(6対3という結果は)今までヒットを打たれてミスをしての繰り返しだったが、今日は3戦目にしてやっと締まった試合ができた。(課題としていた大事な場面での1本は)昨日から練習はできなかったので気持ちと、頭の中だけしっかり切り替えた。今日は1本出せたかなと思う。(1番の勝因は)瀬下が最少失点で切り抜けてくれたので、攻撃の方に流れを呼び込めた。(3連戦は)延長続きだったので出てる人間もかなり疲れはあったと思いますが、みんなよく頑張ってくれたなと思います。(今日のヒーローは)瀬下です。昨日も一昨日もかなりヒット打たれたが、それに対して瀬下が粘りの投球見せてくれた。(東海3戦目に向けて)残り2試合なので集中して、無駄なミスを減らしてもう1回気持ちを切り替えて臨みたいと思います。


・遠藤学生コーチ(営3=文京)

久々に打つべき人が打って、抑える人が抑えて締まったゲームができた。伊藤だったり、若原だったり多田さんだったりいいところで長打を打ってくれたのが6点も入った要因。みんな苦しかったが、粘ってつないで決めるところで決めることができた。攻撃はそこが良かったし、瀬下はランナー出して苦しい中だったが、得点までいかせなかった。3点で抑えられたというのは勝ちゲームの流れを作れた。みんな頑張ってくれた。(木村の復調について)気持ちが入っていたのか、先頭打者から球が来ていた。ここ何試合か回の入りで点を取られたりミスが出たりしていたので、そこで木村が締めてくれたことが良かった。(次戦に向けて)打ち合いにはなると思うが、投手陣は3点以内に抑えれば打者で点を稼げると思うので、勝ち点に向けて調整していきたい。


・瀬下(営3=藤代)

苦しい投球だった。(捕手の)多田さんと色々と話し合って投球を組み立てたが、日大は他の大学とは違うしぶとさがあった。(勝利は)バッターがよく頑張ってくれた結果だと思う。投手陣としては木村が良かった。ようやく調子が戻ってきてチームも明るくなったので投手としてはそこが収穫。(次戦に向けて)向こうも優勝がかかっているし、全日本もかかっていて精一杯来ると思う。そこに負けないように、いい形で終わって全日本につなげたい。


・若原(社3=九州学院)

日大とは1戦目の時も点の取り合いで、昨日も点の取り合いだと聞いたので、1点でも多く取りたいと思っていた。(九回、ホームランの打席は)あの打席までヒットが出ていなくて、日大との1戦目の時もヒット1本だけだった。打撃が下降気味だった中で次につながる1本を意識して打席に入った。甘い球だったのでしっかり捉えて打てた。僕はいつも甘い球だったり、自分が狙っていなかったとしても打てると思ったらどんどん初球から行こうと思っている。ホームランの打席でも迷わずいきました。(打ったのは)内のちょっと真ん中寄りのスライダー。甘かったので反応して打てた。フェンス直撃かなと思っていましたが、みんながわーってして入ったと分かりました。(東海大戦に向けて)リーグ終盤の試合で、チームは勝ち点かかっている。自分が打ってチームに貢献して、自分もタイトル絡めていきたい。いい雰囲気で行けるように本当に頑張りたいです。


・伊藤(ラ2=成立学園)

序盤、中盤、終盤で点が取れた。ピッチャーもピンチがあったが要所要所で抑えてくれていい流れで勝つことができた。日大戦に入って初戦、二試合目と全然打てなかったので、大事な場面で打てて良かった。(チャンスでの打席について)1本出なければ行けないとこだったので打てて良かった。(1番での起用について)前回は3番で、1番は1番打席が回ってくるので1番打たないといけない打順だと思う。まだ先頭でヒットを打ったことがあまりないので、また打つ機会があったらしっかり初回に攻めたい思う。(次戦に向けて)勝ち点を落とせない状況なのでしっかりと勝ちたいと思う。


TEXT=望月優希  PHOTO=大谷達也