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平成30年度 男鹿駅伝競走大会
6月30日(土) 男鹿温泉郷~入道崎 7区間 62.595km
大学の部
総合2位 東洋大A 3:05'18
1区(9.6km) 大澤駿 29'37(2位通過・区間2位)
2区(9.5km) 浅井崚雅 28'33(3位通過・区間2位)
3区(13.195km) 大西晴己 39'27(3位通過・区間2位)
4区(9.1km) 田中龍誠 27'05(2位通過・区間2位)※区間新
5区(7.62km) 鈴木宗孝 22'34(2位通過・区間2位)
6区(3.9km) 野口英希 14'12(2位通過・区間3位)
7区(8.38km) 土壁和希 23'50(2位通過・区間1位)
総合3位 東洋大B 3:08'02
1区 田上建 29'08(1位通過・区間1位)
2区 宮下隼人 28'54(2位通過・区間3位)
3区 定方駿 39'28(2位通過・区間3位)
4区 小田太賀 28'01(3位通過・区間3位)
5区 中野創也 23'29(3位通過・区間3位)
6区 橋本龍 14'39(3位通過・区間4位)
7区 岡里彰大 24'23(3位通過・区間3位)
二年連続区間賞の田上
難コースの4区を好走した田中龍(左)、タスキを受ける鈴木
土壁は意地の走りで区間賞を勝ち取った
男鹿半島をほぼ一周する、起伏の激しい男鹿駅伝に出場した東洋大。中間層を中心に編成された2チームで挑んだ結果、大会新記録をマークした東海大に先行され連覇はならなかった。しかし田上(ラ2=九州学院)、土壁(総3=つるぎ)が区間賞を獲得するなど、選手層の構築は着実に実を結んでいる。
「AチームとBチームが均等になるように分けた」という今回のオーダー。先制したのは東洋大Bチーム。昨年同区間区間賞の田上が快走を見せる。「ラストに仕掛けようと思っていた」とラスト2kmからの下り坂で切り替えを見せると、後続を大きく突き放し区間賞の走りで流れをつくる。Aチームも大澤(済2=山形中央)が区間2位でつなぎ幸先の良いスタートに。
しかし、後ろを走る東海大が猛追を見せる。2区には今季関東インカレハーフマラソン日本人トップの成績を残した湯澤(東海大)が出走。2区中盤で東洋大の2チームは捉えられると、瞬く間に逆転を許す。3区でも主将・湊谷(東海大)に大きく差を広げられ、その背中はどんどん遠くなる。
チーム内の順位変動は4区序盤。リードを許すAチームは最も起伏が激しいコースである4区に昨年区間賞を獲得した田中龍(済2=遊学館)を起用。箱根の5区に抜てきされるほど上りに強い田中龍は序盤でBチームに追いつくと、並走も許さないスピードで2位に躍り出る。急勾配の上り坂同様、下り坂も多く、何度も切り替えが求められる4区。田中龍は「下りが苦手だったので克服するために」と下りに意識を置いてレースを進めた。中島(東海大)には及ばず二年連続の区間賞とはならなかったが、区間新記録をたたき出し昨年からの成長をうかがわせる。
6区終了時点で東海大との差は3分ほど。一矢報いたい東洋大はAチームのアンカー土壁が意地の走りを見せる。「自分の走りを」。順調にレースに入ると、運営管理者から飛ぶ檄(げき)を受け自分を奮い立たせる。最後の粘りこそ課題を残したものの、設定タイムの24分を切る23分50秒の好タイムで区間賞を獲得。「出雲駅伝からメンバーにくい込んでいきたい」と抱負を語った。今回の区間賞が自信につながることは間違いないだろう。
「東海大は入りが遅いので、こちらはもっと速い入りが求められる」と酒井監督。三大駅伝での接戦が予想される東海大に王座を譲る形になったが、明確な課題を確認することができた。チームはこれから夏合宿に突入。今回の結果をプラスに捉え、10月から始まる駅伝シーズンへ向け新たなスタートを切る。
■コメント
・酒井監督
東海大にだいぶ離されてしまい、課題を残す形になったが、個々で見れば箱根に出た田中龍、浅井や、駅伝を初めて経験する1年生の走りを見て課題を確認する場になった。駅伝の流れに関しては東海大は入りが遅いのでもっと速い入りが求められると感じた。AとBを均等に分けたつもりではあるが、田上が二年連続の区間賞。土壁も大学初の区間賞だし、1年生の鈴木もまずまずの走りを見せた。(今後は)ホクレンも何名かエントリーしているので、夏合宿に向けていいスタートを切っていきたい。
・土壁(総3=つるぎ)
東海大学さんと離れていたので、監督から自分を走りをしてこい、東海大と高校生に負けるなよと指示があった。前半は抑えたつもりがいい感じに走れた。半分過ぎからきつくなってラスト1kmがもう少し粘れたらもっといいタイムが出た。前半風が強かったが、走りやすかった。24分切れれば区間賞が取れると思って、4秒差で区間賞が取れた。4秒で区間賞が取れたのは収穫。(これからは)夏合宿をしっかりこなして、出雲駅伝からメンバーにくい込んでいきたい。
・田中龍(済2=遊学館)
(レースプランは)上りと下りで平地がほとんど無いコースだった。下りが苦手だったのでそこを克服するために今回は下り重視というか、そこでスピードを出せるように上りは少し抑えてという形で走った。下りは昨年よりは走れたかなという感じだった。(上りは)上りでの動きはそんなによくなかったと思う。(区間新だったが)昨年より力が付いているということなので、その点についてはよかった。しかし区間賞のタイムと比べると1分近く差があるので力の差を感じた。(今後は)今回の駅伝をきっかけに下りの練習をもう少ししていって、箱根駅伝での5区出走を今年も狙っていき昨年よりもいいタイムを目指したい。
・田上(ラ2=九州学院)
まずは去年も区間賞だったので、今年も区間賞が取れて良かった。(レースプランは)ラスト2kmから下りというのはわかっていたので、それまでは強い東海大学さんに付いていって、ラスト仕掛けようと思っていた。(今後に向けて)もう駅伝に向けてしっかり夏合宿で練習を積んで、今年こそは3大駅伝をしっかり走りたいと思う。
TEXT=大谷達也 PHOTO=小野由佳莉、大谷達也、稲村真織