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天皇賜盃第87回日本学生陸上競技対抗選手権大会
9月6日(木)~9日(日) 等々力陸上競技場
▼1日目
男子400m予選
3組
1着 吉津 46"94 ※準決勝進出
4組
2着 ウォルシュ 45"92 ※準決勝進出
男子1500m予選
3組
5着 中村駆 3'47"55 ※決勝進出
男子4×100mリレー予選
4組
3着 東洋大(森下ー宮本ー松尾ー大野) 39"91
悠々と準決勝進出を決めたウォルシュ
吉津は予選ながら自己ベストに近いタイムをたたき出した
攻めの走りで決勝進出を決めた中村駆
日本学生陸上競技対校選手権大会(以下、全カレ)が開幕した。400mではウォルシュ(ラ4=東野)、吉津(ラ2=豊橋南)が準決勝進出。また、1500mで中村駆(済3=西京)が決勝に進んだ。しかし、4×100mリレー(以下、4継)ではまさかの予選敗退。よい結果も出たが悔しさの残る初日となった。
400mにウォルシュが登場した。序盤からスピードを見せつけ加速していく。最後には流して準決勝へと駒を進めた。先日日本代表として出場したアジア大会の疲れを感じさせない圧巻の走りを見せる。レースが続き疲れが残っていると思われたが「意外とない。少し疲れはあると思ったがこのタイムが出たので」とコンディションも良好だ。「前半の入りとか、一緒に走ってつかむものがあった」とアジア大会でも収穫があったと語るウォルシュ。今後行われる準決勝、決勝への期待が高まる。
同種目には同じく予選を突破した吉津が走った。レース序盤は落ち着いて入り、ラスト100mでスパートがさく裂した。予選にもかかわらず自己ベストに近い結果を残した吉津。「このコンディションでこのメンバーだったら標準を切らなければ決勝には残れないと思っているので頑張りたい」と日本選手権の標準を切ることも念頭においている。関東インカレが5位だった吉津。全カレは表彰台を狙いにいく。
1500mには中村駆が出走。スタート直後は中盤の外側を走っていたが、じりじりと距離を詰めていき、4番手となる。ラスト400mでギアを変え、3番手へとおどり出るも残りの200mで疲れが出て5着でゴール。決勝進出圏内の3着以内には入れなかったものの、積極的な走りが実りプラス枠で拾われ、決勝進出を決めた。
4継で今大会ランキング1位の東洋大。レースは1走の森下(総4=浜松市立)が果敢に攻め、2走の宮本(法1=洛南)が前との差を縮め、バトンは3走の松尾(総2=神辺旭)へと渡る。ここで3チームが並ぶ展開となるも4走の大野(法4=東洋大牛久)は先頭を抜かしきれず、辛くも予選敗退となった。
輝かしい結果と共に苦い結果生まれた全カレ初日。それぞれの結果を胸に明日からも戦っていく。
■コメント
・ウォルシュ(ラ4=東野)
予選としてはハイペースなレースになった。準決勝でも負けないように決勝に挑みたいと思う。(アジア大会での経験は)世界の強い選手たちと戦って前半の入りとか、一緒に走ってつかむものがあったので、そういった収穫があった。また日本に帰ってきても生かすことのできるような経験だったと思う。個人としては経験して良かった。(連戦の疲れは)意外とない。少し疲れはあると思ったがこのタイムが出たので。グランドコンディションも良かったし、走りも結構良かった。(準決勝、決勝に向け)準決勝では新しいものをつかむために色々試して、決勝では自分の持っている力を全部出し切りたいと思う。
・吉津(ラ2=豊橋南)
(今日のレースを振り返ってみて)なかなかレベルが高い組で、飛び抜けた人がいない状態だったので、どういうレース展開になるか想像していて1つ外のレーンの村木(早稲田大)が愛知県でずっと同じだったんですけど、村木がどうでるかで変わるかなあと思っていて、前半とばしてくれたので落ち着いて後半いくっていうのは予想通りで、あとは内側の工藤さん(駿河台大)と松清さん(福岡大)がどうくるのかという感じで、1人だけ内からきたので流せるかなあと思ってラスト50mで流したら、思ったより外からきたので最後は流せなかった。(今日のレースの収穫と課題は)収穫は予想通りのレースができたので、次の準決勝のイメージトレーニングをしっかりしたい。課題は前半が遅くて準決勝はもっといかないと勝てないと思うので、確実に3着以内に入れるようにしたい。(ベストに近い結果だが調子は)調子はだいぶいいので関カレと学生個人であまりよくなかったので、その時に比べると全然軽いのでいい状態だと思う。(準決勝に向けて意気込みは)決勝目指して走るだけなので、決勝目指しつつ日本選手権の標準が切れればいいと思っていて、このコンディションでこのメンバーだったら標準を切らなければ決勝には残れないと思っているので頑張りたい。
TEXT=並木星夏 PHOTO=両角あずさ、大谷達也