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2018.09.28
硬式野球

[硬式野球]どうした甲斐野 乱調で勝ち点落とす

平成30年度東都大学野球1部秋季リーグ戦・中大3回戦

9月28日(金) 神宮球場

●東洋大2-5中大


3回戦

東洋大

中大


(東洋大)

上茶谷●(2勝2敗)、甲斐野-佐藤


・打撃成績

打順

守備

名前

(中)

竹原(法4=二松学舎大付)

(左)

飯塚(営3=藤代)

(指)

小峰(営3=帝京)


打(指)岡崎(営1=帝京)

(二)

中川(法4=PL学園)

(捕)

佐藤(法3=聖光学院)

(一)

酒巻(営2=成田)

(右)

山田(営4=桐生第一)

(三)

津田(総3=浦和学院)


小林直(法2=八戸学院光星)

(遊)

小川(法2=霞ヶ浦)



30


・投球内容

名前

球数

四死球

三振

上茶谷(法4=京都学園)

52/3

92

甲斐野(営4=東洋大姫路)

2 1/3

50


3連続四球を与えてしまった

次戦に不安を残した甲斐野

安定した投球を披露した上茶谷

ようやく訪れた青空のもと行われた中大3戦目の先発は勝ち頭の上茶谷(法4=京都学園)。先制点をもらい初回こそ失点するものの、その後は圧巻の投球を見せ六回途中で降板。あとを甲斐野(営4=東洋大姫路)に託し戦局をベンチから見守った。


   六回に上茶谷が連打を浴びたあと、ブルペンでの準備を急ピッチで進めた甲斐野がマウンドへ。「出だしが良くなかった。甲斐野らしい投球じゃなかった」と高校時代から甲斐野を見続けている浦岡(営4=東洋大姫路)は語る。前日に引き続き走者を背負っての登板で、この日は2死二、三塁でマウンドに上がった。対峙した先頭を四球で出し自らの首を絞め満塁に。制球難はここで止まらなかった。その後も連続で四球を出し、なんと3者連続四球に。3年秋から活躍を続けた守護神が沈んだ。

   続く七回には先頭打者の際どい当たりを小川(法2=霞ヶ浦)が好捕するも送球が乱れ、二塁への進塁を許しいきなりピンチに。続く打者が犠打で送ると打席には「春打たれた印象で強いのは吉田叡(中大)」と何度も語って来た中大の四番が打席に入る。投じた6球目を力強く弾き返され、犠飛を覚悟したが三走の五十幡(中大)が塁間で足を滑らせ失点を免れた。続く打者は前の打席で中安を放っている田畑(中大)。低めを厳しく攻める投球を見せるも1ストライク2ボールとカウントを悪くしてしまう。そして投じた一球は高く弾むと高身長の甲斐野が大きく飛び跳ねても取れない上空を通過し中前へ。甲斐野はこの日3人目の走者を本塁へ返してしまう。


   クローザーに転向してから9ヶ月。春季をほぼ完璧に投げぬいた豪腕に訪れた試練を打ち破れるか。この男の復活無くして悲願の4連覇は叶わない。空き週を挟んだ駒大戦での復活に期待だ。


◼️コメント

・杉本監督

フォアボールで追い込まれるのはいつもの甲斐野では考えられない、想定外の事が起こってしまった。打線が機能しなかった、自分たちのバッティングをしないと。そこは残念かなと。ただ、打線の本当の力はまだここからだと思う。亜大には1戦負けているが、まだ勝ち点を1つ落としているだけなのでここからですね。


・中川主将(法4=PL学園)

 あと一本が本当に出ない。押し切れないのは自分たちの実力不足です。自分自身はまっすぐも変化球も対応できていたので、感覚は悪くないとは思う。甲斐野は普段は九回からで、今日はいつもと違う起用法だったのでうまく作りきれなかったのか、ゲームに入りきれなかったのかなと思った。(打者陣は)打席に立つ時に狙い球を絞れてない。悩んでバッターボックスに立っている。狙い球をしっかり張って、打席に立たないといけない。良いピッチャーばかりなので、このままでは打てない。次戦まで1週間空くので徹底的に振り込む。楽していたら勝てない。やれることを精一杯やって試合に臨みたいと思います。


・浦岡(営4=東洋大姫路)

甲斐野は連日同じパターンでの登板。自分自身の立ち上がりがあまりよくなかったですね。失点した後も少し引きずってて切り替えができてない印象でした。上茶谷は今日は良かったと思います。落ち着いて投球できていたので。


・上茶谷(法4=京都学園)

感じは良かったので最初から飛ばしていた。身体の状態は悪くはなかったです。調子も普通。特に押していこうとか意識はしていなくて、普通にいこうと思っていた。フォームはいい時に近づいていると思う。この結果を引きずっていてもしょうがないので、切り替えたピッチングをしたい。


・佐藤(法3=聖光学院)

チーム全体で絶対勝つぞという雰囲気を絶やさないようにと話していた。初回はヒットがつながっていい雰囲気でできたが、その後の中押しダメ押しができなかった。やらなきゃいけないことは人それぞれゲームを通してあると思うのでそこをもう一回確認していかないといけない。(ピッチャー陣を見て)上茶谷さんはまずまずの入りで入っていったが、六回に点をとられたところで粘りきれなかった。不運なヒットもあった。甲斐野さんは低めに丁寧に投げるという意識はあったと思うがそれが力みになって、昨日の最後の一本もあってちょっと意識した部分もあるかと思う。キャッチャーとしてもう一回自分ができることをしっかりやっていきたい。(駒大戦に向けて)一つ一つ目の前の相手を倒すだけ。野手のバッティングが課題なので空き週に振り込む。東洋らしい打ち勝つ野球をもう一度原点に帰ってやっていきたい。


TEXT=須之内海 PHOTO=須之内海、齋藤洋